はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

再建に取り組むVoyager、顧客資産500億円の出金許可を裁判所に要請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

顧客資産のうち現金の出金要請

暗号資産(仮想通貨)投資プラットフォームVoyager Digitalが、凍結している顧客資産のうち米ドル分「3億5,000万ドル(約484億円)」の出金解除に向けて動いていることが分かった。

14日に連邦破産裁判所に提出された文書によると、Voyagerはメトロポリタン商業銀行(MCB)の顧客用口座に保管されている米ドルについて、出金対応の許可を求めた。判断は8月4日に予定される公聴会後に下される。

Voyager Digitalは高い年利を謡い、投資家に仮想通貨を預けさせる一方で、仮想通貨マーケットメーカー会社に資産を貸し出して金利を稼いできた。しかし、ヘッジファンドのThree Arrows capital(3AC)の破綻により、約900億円(6.5億ドル)相当の不良債権を抱え、5日に米連邦破産法11条の適用を申請した。

取り付け騒ぎを防ぐため事前に顧客資産の入出金を停止していたVoyagerは、6日にプラットフォームの保有資産が約1,800億円(13億ドル)の仮想通貨と3億5,000万ドルの米ドル、そして約900億円(6.5億ドル)以上の3ACの不良債権であると公表していた。

7月14日に提出された書類でVoyagerは「これ以上出金に応じない場合、米連邦破産法11条の適用期間中に顧客の士気を著しく損なう恐れがあると経営判断した」と述べている。

出金へのアクセスを復活させることで、メトロポリタン商業銀行の口座に保有する現金へのアクセスに対する顧客の懸念が緩和され、またプラットフォームの誠実性に対する懸念が回復される。

関連:破産申請したVoyager、顧客資産の返済について暫定案を公表

破産申請と再建プロセス

Voyagerは現在、顧客資産価値の最大化に向けて資金調達や事業売却を含む様々な戦略的選択肢を模索しているという。当面のプランとしては、13億ドルの手元資金に3ACからの返済分を加え、補償(株式、独自トークンVGXT)を抱き合わせる形で、ユーザーへの返済を考えている。

しかし、1日に米国で破産申請を提出した3ACから、どれだけ資産を回収できるかは分からない。Voyager自体の再建プロセスによってプランが調整される可能性もあり、顧客が受け取る資産の評価額に影響も出てくることが予想される。

米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは

日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。(参考:大和証券)。

▶️仮想通貨用語集

関連:3ACへの巨額融資の影響で連鎖破綻か、仮想通貨企業Voyagerが破産申請

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/27 木曜日
08:00
S&P、USDTのドルペッグ能力を最低評価に引き下げ
S&Pは、テザー社の米ドルステーブルコインUSDTに対する評価を最も低い「5」に引き下げた。仮想通貨ビットコインを準備資産として保有する割合などに触れ、判断の根拠を説明している。
07:02
大口投資家の売りが加速、ビットコイン平均入金額が1年ぶりの高水準に=クリプトクアント
クリプトクアントが報告したデータによると、ビットコイン価格が8万ドルまで下落した後、大口トレーダーによる取引所への送金が増加している。最近では9000BTCが送金され、その45%が100BTC以上の大口入金だった。
06:25
ビットワイズのドージコインETFも取引開始、グレースケールに続く
ビットワイズがドージコインETFの取引を米ニューヨーク証券取引所で開始した。管理手数料は0.34%で最初の1カ月間は資産5億ドルまで免除され、グレースケールとREX-オスプレイに続く3番目のドージコインETFとなる。
05:55
ビットコイン、売りは飽和領域に近づくか K33が長期的な買い場と分析
K33リサーチは仮想通貨ビットコインが過去最高値から36%下落した現在の相場を「感情主導の行き過ぎ」と分析している。現在の価格乖離が長期投資家にとって魅力的なエントリーポイントと見ている。
05:35
グレースケール、米国初でジーキャッシュETFの登録申請を提出
グレースケールが仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)を対象としたETFの登録申請を米SECに提出した。実現すればジーキャッシュに特化した初のETFとなり、同社は過去1カ月間でXRP、ドージコイン、ソラナの投資信託もETFに転換している。
11/26 水曜日
16:30
MEXC、毎月の準備金監査を導入 Hackenを独立監査人に任命
暗号資産取引所MEXCがブロックチェーンセキュリティ企業Hackenを独立監査人に任命し、毎月の準備金監査を導入。初回報告は11月末に公開予定。マークルツリー方式による検証の仕組みも解説。
15:35
ロビンフッド、予測市場向けデリバティブ取引所を新設 2026年運営開始
ロビンフッドがサスケハナと提携し、CFTC認可の先物取引所を買収。予測市場事業を強化し、2026年の独自取引所運営を目指す。市場規模は2035年までに955億ドルに達する見込み。
14:50
日本の暗号資産規制、具体的な方向性は?──金融審議会WG
金融審議会WGが暗号資産規制の報告書案を取りまとめ。資金決済法から金商法へ移管し、インサイダー取引規制や課徴金制度を新設する。銀行子会社の参入も解禁。座長は「お墨付きを与えるものではない」と強調した。
14:12
仮想通貨企業のベンチャー投資、価格上昇でも活動は低調=レポート
仮想通貨金融大手ギャラクシーデジタルは、2025年第3四半期(Q3)の仮想通貨ベンチャーキャピタル(の現状について、市場心理は改善し活動も増加しているものの、以前の強気相場の水準には大きく及ばないと指摘した。
13:35
F・テンプルトン、ソラナETFの最終上場手続きを完了 まもなく取引開始へ
運用資産255兆円を誇るフランクリン・テンプルトンがソラナETFのForm 8-Aを提出。取引開始が目前に迫る中、既存のソラナETFは20日連続で純流入を記録し、累計858億円の資金が流入している。
13:10
米CFTC、民間企業CEOにイノベーション評議会への参加を呼びかけ 仮想通貨にも対処 
米CFTCのファム代理委員長が「CEOイノベーション・カウンシル」参加者の候補者推薦を呼びかけた。仮想通貨や予測市場の規制策定に向け、業界リーダーを募集している。
11:15
VanEck、BNB現物ETFのステーキング計画を撤回 方針転換に
VanEckが米SECに提出したBNB現物ETFの修正届出書で、当初予定していたステーキング機能を撤回。BNBの有価証券分類をめぐる規制リスクが背景にあるとみられる。
11:05
米上場のリライアンス社、デジタル資産トレジャリーをジーキャッシュ(ZEC)に一本化
ナスダック上場のリライアンス・グローバル・グループがデジタル資産トレジャリーを仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)に統合した。プライバシー機能を持つ仮想通貨への需要が高まる中、サイファーパンク・テクノロジーズも追加購入を発表している。
10:25
予測市場ポリマーケット、CFTC承認受け米国市場に正式復帰
予測市場大手ポリマーケットが米CFTCの承認を受け、3年ぶりに米国市場に正式復帰。2022年の罰金処分後、QCX買収とICEからの投資を経て、完全規制下での事業再開へ。
10:10
スタンダードチャータード銀行、21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定
スタンダードチャータード銀行が21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定された。機関投資家の需要に対応し安全な保管サービスを提供。様々な仮想通貨企業とも提携を進めている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧