CoinPostで今最も読まれています

ソラナの仮想通貨ウォレットが標的に、ハッキングによる大量被害

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ソラナウォレットで巨額被害

ソラナ(SOL)エコシステムの複数の暗号資産(仮想通貨)ウォレットのユーザーから、ハッキングによる不正流出被害が報告されている。

主にPhantomやSlopeウォレットからSOLと「SPL規格で発行されたトークン」が奪われており、攻撃者と見られる2つのアドレス(a,b)には計4億円(300万ドル)相当のトークンが送られている(執筆時点)

盗難被害に遭った多くのユーザーは、ウォレットに保管していたトークンが知らない間に流出したと主張している。Phantomウォレットは外部プロジェクトと連携して調査を進めているが、「現時点で、この問題はPhantomだけのものではないと考えている」とツイートした。

実際に、被害者の中にはTrust WalletやSlopeウォレットのユーザーも含まれ、広範なソラナ・ウォレットが対象となっていることから、大元のライブラリ「Solana Program Library (SPL)」に脆弱性を疑う声も出ている。

Phantomウォレットで資金を受け取る際にダブルチェックを行うプログラムを疑う者もいるが、現在のところ被害の発生原因は定かではない。

Magic Edenは公式ツイッターで、攻撃のリスクを回避する応急処置として、仮想通貨ウォレットから過去に許可(パーミッション)を付与したコントラクトを表示し、怪しいサイトを削除(Revoke)するようユーザーに警告した。

しかし、該当するトランザクションの署名がユーザー自身に押されていることから、「Revokeは根本的な解決策にならない」とDeFi(分散型金融)開発者Foobarは指摘した。原因が究明されるまでの間、ソラナの各種ウォレットユーザーは資産をハードウェアウォレットや仮想通貨取引所に避難するよう推奨されている。

関連:ソラナ上のDeFiプロトコル「Crema Finance」、盗まれた仮想通貨12億円相当を回収

追記:3日16時

攻撃者が所有する4つのソラナウォレットが判明しており、これらのアドレスにトークンを送付したアカウントの数から、ハッキング被害を受けたユーザーの総数は執筆時点に7,767件と上ることが明らかになっている(参照:Dune)。

SlopeやPhantomを含む複数のウォレットで被害が確認されており、モバイルアプリとPCのブラウザエクステンションの両方で発生している。

原因は依然として不明だが、不正なトランザクションはいずれもウォレットオーナーの署名が押されていることから、「秘密鍵」や秘密鍵にアクセスできる「シードフレーズ」が何らかの理由で漏洩した可能性が高い。

それに派生して、同じ秘密鍵を使用して作成されたイーサリアム(ETH)のウォレットでも同様の被害が出ている。新規にウォレットを作成する際はシードフレーズを再利用しないよう警告されている。

複数のソラナエコシステムの開発者がセキュリティ企業と協調して原因究明に務めている。ソラナ開発企業Solana Labsの広報責任者Austin Federa氏によると、明確なことは「ハードウェアウォレットが影響を受けた事例が出ていない」ことだけ。同氏は「(ソラナ)ネットワークが原因と見る証拠もない」とあくまで中立な構えを示している。

被害額について、データサイトSolanaScanが遮断されており、リアルタイムの確認が困難になっている。盗まれたトークンの中で評価額が800億円(5億7,000万ドル)と高い「EXIST」トークンについては、流動性が極端に低いため無視する必要がある。

それを差し引くと、実際の被害総額は約10億円(800万ドル)とブロックチェーンセキュリティ会社PeckShieldは試算している。

公式の最新情報は、ソラナ財団が運営するツイッターアカウント「Solana Status」で確認できる。

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/30 火曜日
15:15
bitFlyer、トラベルルール導入に伴う対応内容を発表
国内大手の仮想通貨取引所であるbitFlyerは、「トラベルルール」の導入に伴う対応策を公表した。MetaMaskなどの仮想通貨ウォレットは今後も利用が可能だが、国内で送金や預入が可能な暗号資産交換業者としては、Coincheckだけという状況が生じる格好だ。
15:07
群馬県沼田市、歴史文化保全のためNFTアート返礼品の「ふるさと納税」受付開始
群馬県沼田市は、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を企画・運営するトラストバンクやCoinBestと提携し、「ガバメントクラウドファンディング」を利用したNFTを返礼品とする寄付金の受付を開始した。
13:50
米債務上限合意で仮想通貨業界に朗報 マイニング増税案は見送り
バイデン米大統領と共和党のマッカーシー下院議長は、連邦政府の債務上限引き上げで最終合意に達し、米国政府によるデフォルトが回避される運びとなった。合意を反映した法案では、マイニング企業に対する新たな課税提案は阻止され、仮想通貨業界にとっては朗報となった。
13:20
BNBチェーンNFT市場Tabiが14億円を調達
BNBチェーンに注目したNFTマーケットプレイスであるTabiは、大手Web3企業Animoca Brandsが主導するエンジェルラウンドで約14億円の資金調達を果たしたと発表した。また、コミュニティ向けの報酬プランを5月29日からスタートさせている。
12:29
ソーシャルとライフスタイルの融合「BOOOST」 旅行先でトークンを貯めて大切な人に会いに行こう
徒歩や車移動といった日常生活とソーシャルアプリを融合させたweb3アプリ「BOOOST」利用のメリットを初心者向けに解説。 旅行先で暗号資産(仮想通貨)トークンを貯めて、友達と交流を図ることができます。
12:28
ビットコインは上昇一服、米債務上限法案の行く末見守る
米債務上限問題を巡り基本合意に達したとの報道を受け買われたビットコインは30日までに上昇を一服した。議会で可決するまで史上初のデフォルトリスクが燻っており、米債務上限法案の行く末を見守るため様子見基調が根強いか。
12:05
Geminiら、米SEC提訴の棄却を求める申し立て
米国の仮想通貨取引所であるGeminiと、融資企業の Global Capitalが米証券取引委員会が起こした訴訟の却下申立書を提出したことが、裁判所の公開文書を通じて明らかになった。訴訟の却下申立書が認められた場合は、訴訟は棄却される。
11:35
Bybit、カザフスタンで仮想通貨事業の原則的な承認を取得
ビットコインなどを扱う仮想通貨取引所Bybitは、カザフスタンで事業について原則的な承認を得たと発表。規制整備の進む同国から旧ソ諸国へサービスを展開していきたいと述べた。
10:50
エヌビディア、AI向けのスパコン発表
エヌビディアは、AIのためのスーパーコンピューターDGX GH200を発表。ゲーム領域などでの活用を想定しており、Google Cloud、メタ、マイクロソフトといった大手企業も利用する予定だという。
10:03
オアシス(OAS)、SBI VCトレードに上場へ
ゲーム専用ブロックチェーンプラットフォーム「Oasys」のネイティブトークン「オアシス(OAS)」の上場が、国内の暗号資産取引所SBI VCトレードにて確定したことが明らかとなった。予定上場日は5月31日、OASトークンの国内での取り扱いは、bitbankに次いで2つ目の取引所となる。
10:00
ロシア、国営仮想通貨取引所の設立計画を取り下げ=報道
ロシアは国営の仮想通貨取引所を設立する計画を取り下げたと伝えられる。その代わりに民間の仮想通貨取引所規制などに関する実験的な法的体制を導入することを検討している。
07:30
デジタル円、日銀がパイロット実験
日銀は、CBDCに関する実証実験の概念実証フェーズ2の結果報告書を公開。概念実証では、分散型台帳技術との連携も想定している。一般的に分散型台帳技術には、ブロックチェーンが含まれる。
05/29 月曜日
14:35
JPモルガン、金融系AI(人工知能)「IndexGPT」の商標登録を申請
米JPモルガンは金融システムに活かすための人工知能「IndexGPT」の商標登録を申請した。株指数の作成や投資コンサルティングなど様々な金融サービスに使うことを念頭に置いている。
13:25
JPモルガンのアナリスト、ビットコインが45000ドルに達する可能性を指摘
JPモルガンのアナリストは顧客向けの相場予想で、暗号資産(仮想通貨)ビットコインが45000ドル(630万円)に到達する可能性を示唆した。
12:31
中国北京市、Web3産業の政策支援強化へ 年20億円以上の投資計画 
中国北京市の科学技術委員会は、Web3イノベーションの開発をテーマとした白書を発表。北京市がWeb3産業育成のため政策支援を行っていくと述べた。朝陽区は毎年20億円以上を投資する計画だ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア