6月にも人員削減を実施
ラテンアメリカの暗号資産(仮想通貨)取引所Mercado Bitcoinの親会社2TMが1日、人員の削減(レイオフ)を新たに実施したことが明らかになった。同社傘下のメディアBitcoin Portalなどが報じた。レイオフとはリストラとは異なり再雇用を前提とした制度だ。
2TMはブラジルの企業で、ソフトバンクグループが出資を行っていることで知られる。
3月には、大手仮想通貨取引所のコインベースが同社の買収に動いていることも報じられていた。傘下のMercado Bitcoinについては、ラテンアメリカの大手取引所で、2021年には取引高が約77億4,000ドル(約1兆800億円)に達した。
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今回削減された人員は約100人(約15%)。2TMは6月にもレイオフを実施しており、約3ヵ月の間に2回の人員削減が行われた形だ。
仮想通貨市場停滞の影響か
レイオフ実施の背景には、続く仮想通貨市場の停滞や、5月に発生したテラ(LUNA)トークンの価格暴落やステーブルコインUSTのディペッグなどがあると思われる。ディペッグとは、ステーブルコインの価値が、対象とする資産の価格から乖離する現象を指す。
また、ブラジルでは4月に仮想通貨サービスプロバイダーの規制法案が上院によって承認されたが、現在下院による承認を待つ状態が続いており、法案が施行される具体的な時期などは不透明な状態だ。
3日には同国の証券取引委員会(CVM)が、法案が各種トークンをデジタル資産または証券とみなしていないとして、枠組みの変更を求めていることも報じられている。
ブラジル証券取引委員会(CVM)とは
ブラジル財務省と連携する独立機関。政策立案と規制を通じて、公正な金融サービス産業を維持することを使命としている。消費者保護や、市場の透明性維持、取引慣行の遵守、金融市場への投資の促進などの面で役割を果たしている。
▶️仮想通貨用語集
Mercado BitcoinのReinaldo Rabelo最高経営責任者(CEO)は7月、規制案の成立は「必須かつ、緊急のステップ」として、CoinPost提携メディアのThe Blockに対して以下のようにコメントしていた。
標準化は、上手く実現できれば制限を最小化し責任を伴う自由を保証する。これによってイノベーション、投資、起業家精神を刺激する法的確実性をもたらし、新しいデジタル経済における国の地位を強化する(ことが可能だ)。