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仏政府、仮想通貨を押収可能にする法案提出 サイバー犯罪対応で

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

犯罪関連の仮想通貨を押収可能に

フランス政府は7日、治安と領土保全に関する課題に対処するための法案を国会に提出した。内務省および海外県・海外領土省に、約2兆円(150億ユーロ)の予算を提供するものであり、特にデジタル化に重点を置いている。暗号資産(仮想通貨)を当局が差し押さえられるようにする項目も盛り込んだ。

フランス内務省および海外県・海外領土省は、「デジタル技術の台頭により抜本的な改革が必要となっている」としており、法律が規定する予算の半分近くは、諸手続きのデジタル化、モバイル作業ツール、捜査手段の更新といったデジタル変革に充てられていると説明。

また、「犯罪グループはサイバー領域を新たに狙っている」ため、最先端のツールとチームによってこれに対処し、被害者を助け、将来のサイバー危機を予測する必要があるとも続けた。

法律案に付属する報告書は「犯罪者が、不正行為で得た資金を仮想通貨に変換することが非常に多い。仮想通貨を使うと、より簡単に資金を分散させ隠蔽することができる」と述べている。

法案は、「サイバー犯罪者を廃業に追い込む手段」として、当局に仮想通貨の形で保有される犯罪関連資金を差し押さえる権限を与えることを規定している。

その他にサイバー犯罪関連では、以下のような項目を挙げた。

  • サイバーパトロール隊員を1,500人配置する
  • 内務省などにサイバートレーニングスクールを創設する
  • ランサムウェア関連などで身代金を支払った場合の報告を義務化する
  • 治安部隊に最先端のデジタル技術を提供する

法案は、来週開催される仏上院憲法委員会で議論される予定だ。

ランサムウェアとは

ハッキングを仕掛けたうえで、元の状態に戻すことを引き換えに金銭を要求するマルウェアのこと。「身代金要求型マルウェア」とも呼ばれる。感染すると、他人の重要文書や写真ファイルを勝手に暗号化したり、PCをロックして使用を制限した上で、金銭を要求してくる。

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨の押収事例増加

近年、世界各国で仮想通貨の押収事例が増加している。

例えば、米国シークレットサービスは、過去7年間で130億円以上の仮想通貨を押収してきた。

シークレットサービス捜査本部のDavid Smith氏は、「仮想通貨は現金より追跡しやすい」と話している。仮想通貨はグローバルな性質や利便性から犯罪者の注目を集めているものの、ブロックチェーンの取引履歴から追跡しやすいことなどから犯罪利用に適していないとも続けた。

関連:米シークレットサービス、過去7年間で130億円分の仮想通貨を押収

オーストラリアの連邦警察も、2020年から仮想通貨犯罪を捜査する「犯罪資産没収タスクフォース(CCAT)」を設けており、仮想通貨も含め「高級品」に分類される資産について33億円相当を押収している。仮想通貨の他、車や船舶、航空機、絵画などを差し押さえた形だ。

関連:豪警察、2年間で仮想通貨など30億円相当の資産を押収

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