はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Voyager、FTXの落札条件や今後の顧客対応方針を示す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FTX USへの売却を承認する命令書案

米暗号資産(仮想通貨)投資プラットフォームVoyager Digital(ボイジャー・デジタル)の弁護士は28日、FTX USへの売却を承認するための命令書案を提出した。落札額や、今後の顧客対応についても詳細を説明している。

大手仮想通貨取引所FTX USは26日にボイジャーの資産をオークションで落札。落札価格は、約14億2,200万ドル(約2,000億円)で、内訳は現在ボイジャーが保有する仮想通貨の市場価値合計(推定13億1,100万ドル)と、将来の値上がりを加味した増分公正価値(約1億1,100万ドル)だった。

関連FTX US、Voyager Digitalの資産を2,000億円で落札

今回の書類によると、1億1,100万ドルには、5,100万ドル(約74億円)の現金支払いと最大2,000万ドル(約29億円)のアーンアウトが含まれている。

アーンアウトとは

M&Aにおいて、買収する側が、最初の買収代金とは別途、後日一定期間内に業績に応じて追加で売却主側に払う対価のこと。買収側にとっては当初の買収資金やリスクの低減などの利点がある。

▶️仮想通貨用語集

今後の顧客対応

ボイジャーの弁護士は、今後の顧客対応についても説明した。ユーザーが資産を回収する方法について、柔軟性を持たせているとする。

ボイジャーのユーザーがFTX USに口座を移す際、その保有するトークンがFTXでサポートされていない場合は、その替わりにFTXのプラットフォームで仮想通貨か現金を受け取ることが可能だ。

また、FTXのプラットフォームに移行し、顧客身元確認プロセスを通過したユーザーには、その口座に50ドル(約7,200円)のクレジットが付与される。

FTXへの移行を希望しないユーザーの場合には、ボイジャーが資産分配の責任を負い続けることになる。現時点で、仮想通貨と現金どちらの形で分配されるのかは決まっていない。

ボイジャーは現在、FTXの顧問弁護士と分配計画の手続きを協議しているところだ。資金分配に関するより詳細な情報は、来週提出予定の開示書類で明らかになる予定である。10月19日に開催される公聴会では、分配計画も議題になる見込みだ。

経緯

ボイジャーは、連邦破産法第11条の適用を申請しており、単独再建計画と並行して、株式と資産の売却という選択肢も探っていた。

ボイジャーは7月時点では一度、FTXとその投資部門アラメダ・ベンチャーズによる買収提案を拒否していた。FTXが買収関連の計画を公表したことは「機密保持された競争入札プロセス」を破壊するものだと批判し、8月にはFTXよりも「高額で望ましい入札」があったとも述べていた。

その後、複数企業が参加する資産売却オークションが行われ、結果的にFTXのアメリカ版FTX USが買収することに落ち着いた。FTX USの親会社であるWest Realm Shiresが入札を行った格好だ。

ボイジャーは、入札結果について「FTXとの売却取引がボイジャーの利害関係者にとって最善の選択肢であると判断した」と述べている。

ボイジャーは、破産したヘッジファンドThree Arrows Capitalに対する債権を保有している。この債権は、ボイジャーの破産財団が管理を続け、回収された場合には、ボイジャーの債権者に分配される可能性がある。

ボイジャーはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の形で、3ACに6億8,500万ドル(約990億円)以上を貸し出していた。

関連スリーアローズの債務は4,800億円、債権者リストが明らかに

米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは

日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/15 月曜日
19:10
CoinDesk JAPAN運営のN.Avenue、独自ブランド「NADA NEWS」へのリブランディングを発表
N.Avenue運営のWeb3メディア「CoinDesk JAPAN」が2026年より独自ブランド「NADA NEWS」へリブランディング。メディア・コミュニティ・暗号資産インデックスを統合し、日本のデジタル資産市場向け情報基盤を構築する。12月下旬グランドオープン予定。
17:41
分散型AIトークンのFET、 Binance Japanで取扱い開始【国内初】
Binance Japanが国内初となるFET(Artificial Superintelligence Alliance)の取扱いを開始。本記事ではASIアライアンスの概要、FETの用途、将来性、想定されるリスクを解説する。
16:45
なぜSBI新生銀行は投資家に選ばれる? 圧倒的優位性を持つ「SBI証券」との連携メリットを解説
SBI新生銀行が投資家に選ばれる理由は、SBI証券との圧倒的な連携メリットにあります。預り金自動スィープサービスで入金操作不要、年4.2%の高金利預金で待機資金を運用。IPO投資、NISA口座、資産一元管理まで、他の銀行では実現できない理想的な投資環境を徹底解説。
14:36
リップル決済、欧州初の銀行採用 スイスのAMINA銀行と提携
リップルがスイスのAMINA銀行と提携し、欧州初のリップル決済導入を実現。ブロックチェーンと従来の銀行システムを統合し、ほぼ即時の国際送金サービスを提供。両社の協力関係はステーブルコイン保管から決済へと拡大。
13:44
イーサリアム「フサカ」実装直後にPrysm障害、1.8億円の報酬損失が判明
イーサリアムの大型アップグレード「フサカ」実装直後、Prysmクライアントでバグが発生し382ETH(約1.8億円)の報酬機会が失われたことが判明し、ネットワークの堅牢性においてクライアント多様性の重要性が再確認された。
13:22
英国、2027年に仮想通貨規制を本格導入へ 政治献金も禁止方針
英国財務省が2027年施行予定の仮想通貨規制案を策定中。英国金融行動監視機構の監督下で取引所やウォレット企業に透明性基準を義務付け、消費者保護を強化。仮想通貨による政治献金も禁止へ。
10:50
ストラテジー、ナスダック100指数への残留決定 ビットコイン買い増しの意欲示す
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーのナスダック100指数への残留が決定した。セイラー会長はビットコイン追加購入への意欲を示唆している。
10:41
日銀30年ぶりの0.75%利上げ見込み 仮想通貨市場への影響は?
日本銀行が12月19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる方針。30年ぶりの高水準となる利上げが、円キャリートレード巻き戻しを通じてビットコインなど仮想通貨市場に与える影響を分析。米FRBのQT終了による影響緩和の可能性も解説。
10:10
2025年末までに済ませておきたい仮想通貨に関する税金と確定申告への準備|Gtax寄稿
仮想通貨の税金の仕組みと、年末までにできる節税対策を解説。損益圧縮やふるさと納税・iDeCoの活用法、確定申告に向けた取引履歴・経費の整理ポイントをまとめています。
08:50
米SEC、個人投資家向けの仮想通貨保管ガイドラインを提示 姿勢転換示すか
米証券取引委員会が個人投資家向けにビットコインなど仮想通貨を保管する方法に関して推奨事項を提示した。ウォレットの選び方やカストディアン選定の注意点を解説している。
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧