はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

スリーアローズの債務は4,800億円、債権者リストが明らかに

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

27社に合計約4,800億円の債務

暗号資産(仮想通貨)ヘッジファンドThree Arrows Capital(3AC)の清算人は18日、裁判資料を公開。破産した3ACが、27の仮想通貨企業に合計約4,800億円(35億ドル)の借金を負っていたことが明らかになった。

関連初心者でもわかる仮想通貨ヘッジファンド「Three Arrows Capital」とは|企業の特徴や運用実態を解説

最大の債権者は、デジタルカレンシーグループ(DCG)のブローカー子会社に属するGenesis Asia Pacificであり、3ACに23億ドルを貸し出していた形だ。ジェネシスのマイケル・モロCEOは最近、DCGがGenesisの負債の一部を引き受けたと述べている。

DCGの広報担当者は「DCGとGenesisのバランスシートはともに健全な状態を維持」していると話した。3ACに影響を受ける資産は残っていないため、Genesisは引き続き十分な資本を有しており、その事業も通常通り行われているという。

3ACに融資した額が、DCGに引き続き多かったのは、Voyager Digitalだった。ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の形で、3ACに6億8,500万ドル以上を貸し出していた。

Voyagerは、3ACの破綻により不良債権を抱え、5日に米連邦破産法11条の適用を申請している。

米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは

日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。

▶️仮想通貨用語集

関連再建に取り組むVoyager、顧客資産500億円の出金許可を裁判所に要請

この他、3ACの有名な債権者としては、仮想通貨取引所Deribitの親会社DRB Panama、Celsius Network(約7,500万ドルを貸付)、CoinList Services(3,500万ドル)およびFalconX(6,500万ドル)などが挙げられた。

Celsius Networkも今月、チャプターイレブンにより破産申請を行ったが、約11億9,000万ドルの赤字が判明したところだ。

関連破産申請したセルシウス、1,600億円の赤字が判明

債権者のコメント

FalconXの、執行業務・パートナーシップ責任者Kushagra Shrivastava氏は、コインポストの提携メディアThe Blockに対し「重大なエクスポージャー(3ACに影響を受ける資産)や損失はない」と述べた。同プラットフォームの平均担保率は160%以上であるという。

Coinlistの広報担当者は、同社が現在、3ACに融資した資産を回収するために法的手続きを行っているところだとコメントした。また、3ACの債務不履行は、ユーザー資金には影響しないと続けている。

Coinlistは、2021年10月にシリーズAラウンドで1億ドルを調達しており、万が一資産を回収できない場合でも、何年も事業を続けるゆとりがあるとも述べた。

債権者委員会結成

3ACの債権者委員会は、5人構成で結成されたと伝えられる。関係筋によると、DCG、Voyager、Coinlist、Blockchain.com、 Matrixportの代表者が参加する形だ。

3ACの清算人である米コンサルティング企業Teneoは、シンガポールの裁判所に、英領ヴァージン諸島の清算手続きを認めるよう申し立てたところである。

3ACは、仮想通貨業界最大のヘッジファンドの1つに成長していたが、5月に無担保型ステーブルコインUSTのディペッグと、それに続くTerraエコシステム崩壊などにより大きな損失を被り、破産に至っている。

関連スリーアローズ清算人、シンガポールで権限申立てる

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/02 水曜日
13:45
トランプ大統領、イーロン・マスクに対する批判を再び展開、 『大きく美しい法案』巡る対立が再燃
「大きく美しい法案」をめぐり、トランプ大統領とイーロン・マスク氏の対立が再燃している。マスク氏の痛烈な法案批判に対し、トランプ氏は、マスク氏が率いる企業の政府補助金受給について政府効率化局(DOGE)で調査すべきと発言し、かつて盟友だった両氏の関係は緊迫感を増している。
13:20
アリゾナ州知事、押収仮想通貨の準備基金法案『HB2324』を拒否権行使
アリゾナのホブズ知事が犯罪捜査で押収した仮想通貨管理法案を拒否。地方自治体の協力阻害を懸念と声明。
11:45
パクソス、ステーブルコインUSDGを欧州全域でローンチ サークルとの競争激化
パクソスが米ドル建てステーブルコインUSDGをEU全域で発行開始した。MiCA規制に準拠している。合計30か国に展開しており、ステーブルコイン時価総額ランキングでは15位だ。
11:10
ナスダック上場DeFi Development Corp、1億ドル転換社債発行 ソラナ蓄積戦略を拡大
米初のソラナ準備金戦略企業DeFi Development Corpが1億ドル転換社債の私募発行を発表。調達資金でSOL購入継続、バリデータ運営による複利成長を目指す。
10:50
上場企業のビットコイン購入がETF上回る、2025年上半期24万超BTC取得で4倍以上増
2025年上半期に世界の上場企業が仮想通貨ビットコインを24万5510BTC購入しETF保有数の2倍超。前年同期比約5倍増でマイクロストラテジー戦略が拡散、企業準備金としての位置づけが確立された。
10:30
米SEC、仮想通貨ETFの上場基準を策定か 審査迅速化に期待
米証券取引委員会が、ビットコインなど仮想通貨ETF向けの汎用上場基準策定を検討していると伝えられる。19b-4様式省略により審査迅速化が期待される。
10:20
ETH1万ドル到達は『義務』と表明、イーサリアムに新組織誕生
仮想通貨イーサリアムに、イーサリアムコミュニティ財団という新たな組織が誕生。公式サイトで、イーサリアムの価格に特化した組織であると説明している。
07:55
NYSE上場DDCが760億円調達完了、ビットコイン準備金戦略を本格始動
アジア食品ブランド運営のDDC EnterpriseがNYSE上場企業として最大規模の仮想通貨専用資金調達を実施。Anson Fundsらから総額5億2800万ドルでビットコイン準備金構築へ。
07:25
XRP戦略推進へ、ナスダック上場のWebusが1億ドル調達合意
ナスダック上場のWebusがリップル・ストラテジー・ホールディングスと1億ドルの資金調達契約を締結。仮想通貨XRPを活用した事業戦略推進により株価が日中130%上昇も最終的には8%反落。
07:15
「ビットコインが25年に20万ドルへ到達するとの予測は維持」Bitwise
仮想通貨運用企業Bitwiseは、2025年の10の予測に対する中間評価を公開。ビットコインが20万ドルに到達するとの予測は維持することなどを記載した。
06:50
ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジーの株価は純資産価値(NAV)を大きく上回って推移。継続的な株式発行が1株あたりのBTC保有を押し上げる構造が、投資家の注目を集めている。アナリストはその持続性とリスクに着目している。
06:12
ビットコイン利確が加速 第3四半期は過去最弱の季節性=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインの利確が進む一方、市場は方向感に欠ける展開。第3四半期は過去最弱の季節性もあり、アナリストは地政学リスクや米金融政策の不透明感に警戒を示している。
05:50
トランプ大統領の「大きく美しい法案」上院可決も、仮想通貨少額免税案は見送り
トランプ政権が推進する大型予算法案に、仮想通貨の少額免税や報酬課税見直しの修正案は含まれず。ルミス上院議員は今後の再提出を示唆し、業界団体もロビー活動を継続する構え。
05:37
米SEC、ビットコインやXRPに投資するグレースケールの仮想通貨ファンドETF化を承認
米証券取引委員会(SEC)は、グレースケールのバスケット型ファンドのETF転換を加速承認。構成資産の約8割をビットコインが占めており、今後の仮想通貨ETF全体に追い風となる可能性も。
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧