ニュージーランド拠点を設立
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは30日、ニュージーランドにおける金融サービスプロバイダーとしてのライセンス取得を発表した。これに際して、「バイナンス・ニュージーランド」の設立も表明している。
SNS上でバイナンスのCEOであるチャンポン・ジャオ(CZ)氏は先住民族の言語であるマオリ語で挨拶して、同国におけるライセンス取得を報告。以下のようにコメントした。
Kia Ora, New Zealand! 🇳🇿
— Binance (@binance) September 29, 2022
We’re pleased to announce that #Binance has successfully registered as a Financial Service Provider with the New Zealand Ministry of Business, Innovation and Employment, and has officially launched Binance New Zealand. pic.twitter.com/xCyBmRVb2x
バイナンス・ニュージーランドは金融サービスプロバイダーとしての登録を無事完了した。これに伴い、バイナンス・ニュージーランドは正式にローンチした。
ニュージーランドはフィンテック領域におけるイノベーションの根強い歴史を持つエキサイティングなマーケットだ。ニュージーランドにいる我々のチームは同国にクリプトのもたらす自由を提供するために尽力している。
バイナンスは2021年5月に同国の法定通貨、ニュージーランドドル(NZD)へのP2P対応を開始していた。2021年には金融庁からの警告を皮切りに、ドイツやイギリス、スペインなど多数の規制当局からサービス停止を発令されていたが、2021年7月にライセンス認可の取得を強化する体制を表明。
2022年に入り、フランスやスペイン、ドバイなどでライセンス取得に成功している他、今週26日には日本市場への再参入も検討していることが関係筋の情報として報じられたばかりだった。
オセアニアの仮想通貨普及率
バイナンスが22年8月に発表した統計によれば、世界中の仮想通貨ユーザーは3億2,000万人。この内、ニュージーランドを含むオセアニア地域は地域別では最も低い100万人のユーザーを記録しており、この市場が成長の余地を有していることが伺える。
- アジア:1億3,000万人
- アフリカ:5,300万人
- 北米:5,100万人
- 欧州:4,300万人
- 南米:2,700万人
- オセアニア:100万人
なお、地域別ではアジアが2位のアフリカに2倍以上の差を付ける1億3,000万人の仮想通貨ユーザーを誇る。総務省の統計によれば、9月1日時点でこれは日本の人口を上回る水準だ。
国別では米国がダントツの1位を記録しており、4,600万人のユーザーを有する。なお、上位10カ国の仮想通貨利用者数は以下の通りだ。
- 米国:4,600万人
- インド:2,740万人
- パキスタン:2,640万人
- ナイジェリア:2,230万人
- ベトナム:2,020万人
- 中国:1,988万人
- ブラジル:1,665万人
- ロシア:1,460万人
- インドネシア:1,223万人
- 南アフリカ:770万人
なお、バイナンスはTriple Aなどの統計を引用したが、ブロックチェーン分析大手のチェイナリシスが発表したレポート では、異なる指標をベースとしたため、ウクライナやフィリピン、タイなどがTOP10に名を連ねた。
2021年時点での同社のレポートはこちらから。