はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米検察当局、USTおよびテラの価格操作疑惑でFTX創業者を調査か=報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

価格操作疑惑を調査か

米検察当局は、FTXの創設者で前CEOのサム・バンクマン=フリード氏(SBF)が、暗号資産(仮想通貨)旧TerraUSD(UST)およびLUNAの価格操作を行っていた可能性について調査している。米ニューヨークタイムズが、関係筋の話として報じた。

捜査の焦点は、サム氏が大手取引所FTXと関連ヘッジファンド「アラメダ・リサーチ」に利益をもたらすため、アルゴリズム型ステーブルコインUSTとその関連トークンLUNAの価格に影響を与えていたかどうかだ。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIや旧USTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

匿名の関係筋は、今年5月にUSTへの売り注文が殺到して同トークンが暴落した際、FTXはUST売り注文を出すと共に、LUNAを大量空売り(ショート)して不正に利益を得ようとしていた疑惑があると話した。

サム氏は、ニューヨークタイムズに対して「市場操作についての認識は一切なく、市場操作の意図はない」と述べている。この件についての調査はまだ始まったばかりで、検察当局がサム氏の不正行為を特定したのかどうかは不明確な状況だ。

関連USTディペッグ騒動の引き金とは、ブロックチェーン分析企業Nansenの調査レポート

この点について、Terraform Labsの共同設立者であるDo Kwon(@stablekwon)氏は、崩壊直前にGenesisTradingが10億ドル相当のUST(TerraUSD)を提供した可能性を示唆。LFG(Luna Foundation Guard)からの購入はエコシステムへの関心ではなく、相場操縦行為で恣意的にディペッグを引き起こすためだったとの見解を示した。

また、USTのディペッグ当日、破産申請したVoyagerからアラメダがビットコイン大量の借り入れた件についても真相を明らかにすべきだと主張した。LFGはBTCウォレット(UST準備金)として大量のBTCを積み立てており、これを機能不全に陥らせるためのショートポジションを構築した疑いがある。

データサイトCoinMarketCapによると、22年5月8日時点でテラ(LUNA)の時価総額は約2兆9000億円あったが、約1週間後の5月13日時点には85億円に大暴落した。

関連:テラUSD(UST)のディペッグ騒動 Terraform Labs社や取引所の対応まとめ

テラ(LUNA)ショックは暗号資産(仮想通貨)相場の暴落と、大手ヘッジファンドThree Arrows Capital(3AC)や融資企業Celsiusなどの連鎖破綻をもたらし、結果的にFTX、およびアラメダリサーチの財務を圧迫し資金繰りが急速に悪化した可能性が指摘される。

サム氏、公聴会への出席ためらう姿勢

FTXは、現在米国の様々な当局の調査対象になっている。SEC(証券取引委員会)やCFTC(商品先物取引委員会)、司法省などが調査を行っており、議会でも事態の解明に向けて議論が進められているところだ。

関連米規制機関「数ヶ月前からFTXなど調査」=報道

米上院銀行委員会は7日、サム氏に書簡を発行。14日の公聴会に向けて、サム氏が期日までに出席する意向を示さない場合は召喚状を提出する姿勢を示している。

なおサム氏は5日、「(FTX破綻をめぐり)何か起きたのか精査し終えた時には委員会に出席して説明する義務があると感じるだろう。しかし、13日までに、そうした状況になるか分からない。もしなれば、証言する」と述べていた。出席をためらう姿勢を見せた形だ。

関連米議会両院、FTXのサム前CEOを公聴会に召喚へ

次々に発覚する問題点

FTXについては、これまでに様々な問題点が指摘されている。顧客資産の流用や、不適切な帳簿管理、子会社を通じた不動産投資がFTX幹部の別荘購入に充てられていたことなどが挙げられており、暫定CEOのジョン・J・レイIII氏は内部調査にあたって「企業統制の完全な失敗と、信頼できる財務情報の完全な欠如」を目にしていると語っていた。

その他にも、FTXが政治家への献金を行ったり、サム氏の血縁関係を利用して、規制などに影響を与えてきたのではないかとの疑惑も浮上している。

11月には、デジタル資産の法律・規制ニュースサイトCryptoLawが、米国居住者からFTXとSECの関係調査を要求する意見書が約4,000件届いたと発表した。

関連FTXの「規制独占」戦略、全容解明求める意見書が4千件集まる

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/03 木曜日
18:23
Aptos LabsがYellow Cardと提携、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金開始 
Aptos LabsとYellow Cardが提携し、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金サービスを開始した。USDT・USDC対応で即時決済を実現し、数百万人のユーザーがステーブルコインをより迅速かつ手頃な価格で利用できるようになった。
18:10
ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面
米国のストラテジー(マイクロストラテジー)などビットコイントレジャリー企業の財務モデルを軸に、株式を通じた投資の仕組みやレバレッジ効果、税務上のメリットなどを解説。日本のメタプラネットなど類似上場企業の動きも取り上げ、再現性の条件やリスク要因を多角的に考察する。
17:26
スイスFINMA規制のAMINA銀行、リップル社RLUSDを世界初サポート
スイス金融監督局(FINMA)規制下のAMINA銀行が、リップル社の米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」の取扱いを開始。時価総額660億円超のRLUSDをサポートする世界初の銀行として、機関投資家向けに保管・取引サービスを提供。
16:14
米仮想通貨取引所コインベース、「LiquiFi」買収でトークン発行支援事業強化へ
米コインベースがトークン管理プラットフォーム「LiquiFi」を買収。トークン発行者を初期段階から支援するプラットフォームであり将来的に機関投資家向けサービスにも統合予定だ。
16:02
オルタナ信託設立とProgmat・ALTERNAの協業深化
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券特化の信託会社「オルタナ信託」を設立。Progmatと協業し、ST発行・管理基盤を導入。ST市場の効率化と拡大を目指す。
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧