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ビットコインハッシュレート再低下、仮想通貨相場の先行き不透明感募る中

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

クリスマス休暇明け27日の米NY株式市場では、ダウは前日比37ドル(0.1%)高で取引を終えた。一方、米長期金利上昇への警戒感からハイテク株中心のナスダックは1.4%安に。暗号資産(仮想通貨)市場も連れ安した。

暗号資産(仮想通貨)関連銘柄ではマイニング関連企業が大幅続落となったほか、米最大手取引所コインベースの株式は前日比8%安の32.65ドルとなり上場来安値を更新した。

ビットコインを大量保有するマイクロストラテジーが前日比9.17%安となったほか、米大手投資アプリ運営会社ロビンフッドも前日比3.14%安と下落した。

裁判所に提出された書類によれば、FTXのサム・バンクマン・フリード前CEOは顧客資産を流用して7.6%相当のロビンフッド(5600万株)を大量保有した疑いがある。保有自体は今年5月にされており、米SEC(証券取引委員会)に大量保有報告書が提出されていた。

関連:FTXのサムCEO、ロビンフッドの株を7.6%取得

株式の保管は、FTXの共同創業者で元CTOゲイリー・ワンと共同設立した特別目的持株会社Emergent Fidelity Technologiesが管理しており、FTX Tradingの債権者および破産したBlockFiらが所有権を主張。強制清算される可能性も指摘されている。

関連:28日朝の金融市場短観|ビットコインマイニング株大幅安

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比1.1%安の16,691ドル。

BTC/USD日足

金融相場のリスクオフに加え、FTX破綻の影響で業界全体の先行き不透明感が強まっている。ビットコインのヒストリカル・ボラティリティ(価格変動性)が過去最低水準まで落ちる中、一時的なリバウンド局面以外で積極的に買い向かう根拠に欠けるか。

大晦日の31日までは、含み損の銘柄を損失確定する「節税売り(タックスロス・セリング)」が見込まれる。米国の確定申告期限は4月中旬であるが、締め切りの都合上、当年末までにキャピタルゲインと相殺する動きが生じやすい。

マイナーの動向

ビットコインのマイニング・ハッシュレート(採掘速度)が、前日比-8.17%の209Ehash/sまで再低下した。

黒線:BTC価格(blockchain.com)

米国で記録的な寒波が発生していることが背景にある。

25日には全米で航空便が3000便以上が欠航したほか、ニューヨーク州でも猛吹雪による死者が多数出ている。テキサス州のマイニングファームでは、吹雪に伴う大規模停電の影響や従業員の安全確保のため、稼働停止を余儀なくされるなどの事態に陥った。

23日時点で米主要マイニングプールであるFoundry USAでは50%以上の採掘能力を喪失したとされる。

関連:ビットコインのハッシュレートが一時30%以上急落、北米の記録的寒波で

ビットコインのグローバル・ハッシュレートにも影響を及ぼし、26日時点で一時30%以上急落。その後マシンの再稼働で回復したかに思えたが再び下落した。

現在でも異常気象が続き、一帯の“電力網”が不安定化していることから再び操業停止したとの見方が出ている。専門家によれば、大寒波がある程度落ち着くまでさらに1週間ほどの期間を要する可能性がある。

米テキサス州は、日本全体面積の約2倍もの広大な土地や安価な電力コスト、規制面での魅力が多くのマイナーを呼び寄せたが、今夏には猛暑の影響で電力需給がひっ迫して一時稼働停止状態となるなど、極端な気候の変化とインフラの脆弱性に悩まされている。

欧州を拠点にマイニング事業を営むDenis Rusinovich(@DenisRusinovich)氏はこの点を踏まえ、マイナーが1つの地域だけに集中せず地理的に分散し多様化することの重要性を説いた。

ビットコインのハッシュレートは、中国が暗号資産(仮想通貨)取引およびマイニングを全面禁止した21年6月以来、ほぼ右肩上がりに伸長してきた。

サプライチェーンの乱れで高性能マシンが納品遅延したことの影響もあり、2022年以降は弱気トレンドの最中でもBTCの価格下落と“反比例”するように続伸してきたが、ここへきてピークアウトしているようにも映る。

ハッシュレート高騰はネットワークの安定化に寄与するとともに採掘難度上昇(競争率の激化)をもたらすため、多くのマイナー(採掘業者)が収益の採算ラインを割り込むなどして事業継続困難な状況にあることも影響しているものと見られる。

実際2022年下半期に入ってからはマイニング企業の倒産が相次ぐ。今月21日には、米ナスダック上場企業でビットコイン採掘大手のCore Scientificが米連邦破産法11条(チャプターイレブン)に基づいた破産申請を行う方針を固め、株価が暴落した。

関連:ビットコイン採掘大手、米Core Scientificが破産申請か=報道

当面はマイナー動向にも注視していく必要がありそうだ。

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