CoinPostで今最も読まれています

ProShares版ビットコインETFの最終可否判断、8月23日に迫る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

もう一つのビットコインETF可否判断日程が目前に
ウィンクルボス兄弟のETFが非承認となり相場が下落に転じて以来初となるビットコインETFの可否判断日程が近づいている。アメリカの証券会社、ProSharesが発行元となる、二つのビットコインETFの可否判断日程は、現地時間8月23日となる予定だ。
ETFとは
Exchange Traded Fund (上場投資信託)の略でインデックスファンドの一種。 金融商品取引所に上場している投資信託を指し、機関投資家参入障壁低減の観点から仮想通貨最重要ファンダメンタルズの一つとなっている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

7月27日に、ウィンクルボス兄弟のビットコインETFの上場申請が、アメリカ証券取引委員会(SEC)により却下され、本命視されているVanEck・SolidXのビットコインETFに対するSECの判断も延期されるなど、ビットコイン ETFの進展状況は停滞している感が否めず、相場もそのようなセンチメントを反映しているかのようです。

そんな中、アメリカの証券会社、ProSharesが発行元となる、二つのビットコインETFは、来たる現地時間8月23日までに、SECの最終判断が下されます。

ETFの可否判断は、元の45日と3回の延長を合わせて最大240日の延期ができるが、この日程が最終決定日時となり、これ以上の延期はありません。

1つのビットコインETF、最終可否判断日時が迫る

300億ドル(約3兆3000億円)の資産を持つProSharesは、ETFの最大のプロバイダーの1つで、レバレッジETFとインバースETFなどの分野をリードしています。

今回の判断の対象となるのは、ProShares Bitcoin ETF と ProShares Short Bitcoin ETFで、ビットコイン現物ではなく、ビットコイン先物をベースにしており、その価格はシカゴ・ マーカンタイル取引所(CME)またはシカゴ・オプション取引所(CBOE)で取引されているビットコイン先物取引によって決定されます。

これらのProSharesビットコインETFは、昨年12月19日にアメリカのETF取引ではトップのNYSE Arca取引所により、SECへ申請されています。

VanEck・SolidXのビットコインETFのSECによる判断は、ひとまず9月30日まで延期されたものの、最終判断は、遅ければ来年2月まで延長される恐れもありますが、今回のProSharesビットコイン ETFに関しては、アメリカの証券取引法の規定により、SECは、前述の8月23日までにはっきりとした判断を示さなくてはなりません。

申請許可の可能性は?

SECは、今年1月に、申請中のほとんどのビットコインETFに対し、投資者保護の欠如の観点から取り下げを要求していましたが、この二つのProSharesビットコイン ETFは、そのまま申請が取り下げられず、残されていました。

SECは書簡のなかで、ビットコインETFに関する次の五つの懸念を表明していました。

1.価格の評価:公正な価格はどのように評価され、ハードフォークやエアドロップにはどのように対処するか

2.流動性: 日々の償還高を満たす流動性のある資産か

3.保管:  その資産はどのように入手され、保証され、認証されるか

4.裁定取引:どのようにして市場価格と純資産価格の範囲が維持されているか

5.価格操作:規制されていないスポット市場は価格操作のリスクにさらされているか

ProSharesのビットコイン ETFが承認されるかどうかは、このようなSECの懸念を払拭できるかどうが焦点となります。

ウィンクルボス兄弟のビットコインETFが却下された理由の一つに、上場先が、Bats BZX Exchangeという、市場規模の小さい取引所であったことが挙げられていますが、ProShares の上場先は、CMEとCboeという広く認められた市場であるという利点はあるでしょう。

しかしこの先物市場はSECに認められたものであるものの、その先物を支えるビットコイン 市場そのものは、未だ規制が充分整っているとは言えません。

また対象となる投資家ですが、ProSharesの場合は、一般投資家を除外してはいないため、SECの懸念である投資家保護対策を充分満たしているとは言い難いでしょう。

このような観点からProShares のビットコイン ETF承認の可能性は、昨今の仮想通貨市場の停滞による流動性に対する懸念とも相まって、あまり期待できないかもしれません。

しかしながら、ETFの可否判断は、SECが、直近のETFについての考えを表明する機会でもあるため、今後のビットコイン ETFの進展の考慮材料として、SECの姿勢には着目する価値があると思われます。

8月23日の、SECの判断を待ちたいと思います。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
Bitwiseとフィデリティ、イーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧