インテルのプロセッサを搭載
カナダに本拠地を置く上場暗号資産(仮想通貨)マイニング企業HIVE Blockchain Technologies(ハイブ・ブロックチェーンテクノロジーズ)は先日最新の業績報告を実施し、インテルのプロセッサを搭載した新たなマイニングマシンを稼働していると明かした。
このマイニングマシンは、プルーフオブワーク(PoW)銘柄採掘のために、ハイブがインテルのプロセッサを使って独自に設計したもので「HIVE BuzzMiner」と呼ばれている。
ハイブは5,800台の「Hive BuzzMiner」を生産注文。これまでに、1,423台を受け取っており設置済だ。さらに987台を、1月15日までに配備し、残りのマイニングマシンも今月末までに出荷される予定だとしている。
ハイブは、2022年3月にこの独自マシン供給のための事業を開始していた。当時、ハイブの幹部は、インテルのプロセッサを空冷式のビットコイン(BTC)マイニングマシンに統合できれば、ビットコインの採掘ハッシュレートが約95%上昇するだろうと見積もっていた。
ハッシュレートとは
マイニングの採掘速度のこと。日本語では「採掘速度」と表現される。単位は「hash/s」。「s」は「second=秒」で、「1秒間に何回計算ができるか」を表す。マイニング機器の処理能力を表す際や仮想通貨のマイニングがどれくらいのスピードで行われるかを示す指標として用いる。
▶️仮想通貨用語集
ハイブは、「Hive BuzzMiner」の他にも最新のマイニングマシンを導入しているところだ。ビットメインのS19j Proマイナーを3,570台展開することを昨年12月に発表していたが、そのうち約2,050台を配備しており、残りも13日前後に設置する見込みとしている。
これらの新たなマイニングマシンを従来のマシンと取り替えることで、市場が低迷する中、ビットコイン採掘効率を高め、ビットコインの生産コストを引き下げることが期待される。
マシンのパフォーマンス監視を強化
ハイブのAydin Kilic社長は、マイニングマシンのパフォーマンスを監視するソフトウェアを更新したとして、次のように説明している。
各マシンのパフォーマンスを詳細に把握できるようになり、全体の効率を慎重に調査して、ビットコインの弱気相場でも最大の収益性を確保できるようになる。
当社は、ハッシュレートを拡大するに従って、マイニングマシンの稼働を最適化してビットコイン生産量を確保し、パフォーマンスで業界をリードするために努力を続けている。
ハイブはビットコインの生産量も発表した。昨年12月に約214 BTC(時価5億円相当)を採掘。2022年全体では4,752 BTC相当(時価116億円相当)の仮想通貨を採掘しており、前年比18%増になったとしている。
なお13日、ハイブの株価は「大規模な効率アップ」を実現するインテルプロセッサ搭載の「Hive BuzzMiners」導入およびインフレ鈍化のデータが材料視され、前週比で74%上昇した。
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苦境に立たされるマイニング企業
一方、相場低迷や電気料金値上げにともなって、多くの仮想通貨マイニング企業が苦境に立たされている。
米上場企業Core Scientific(コアサイエンティフィック)は、2022年9月30日時点で約1,740億円の負債を負っており、12月には米連邦破産法11条(チャプターイレブン)に基づいた破産申請を行った。
GreenidgeやArgo Blockchainなども、債務の再編成や資産の売却交渉などに向けて動いている。
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