仮想通貨マイニング企業の負債
暗号資産(仮想通貨)マイニング関連企業Luxor Miningは23日、マイニング企業の負債に関するレポートを発表した。様々なマイニング企業の負債額を合計すると、9月末時点で約5,400億円(40億ドル)以上になると指摘している。
The public #bitcoin mining companies collectively owe more than $4 billion.
— Jaran Mellerud (@JMellerud) December 23, 2022
Who owes the most? ⬇️ pic.twitter.com/Cb6axfCx2w
レポートによると、最も負債額が多かったのは米上場企業Core Scientific(コアサイエンティフィック)で、9月30日時点で約1,740億円(13億ドル)の負債を負っていた。同社は21日、米連邦破産法11条(チャプターイレブン)に基づいた破産申請を行ったと発表したところだ。
ビットコイン(BTC)価格の下落や電気料金値上げにともなって債務を返済できない状況に陥り、破産申請に追い込まれた形だ。
コアサイエンティフィックは、破産手続き中および会社再建後も、自社マイニングと、ホスティング事業を通常通り継続していくとしている。
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米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは
日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。
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二番目に債務が大きかったのは、米マラソン・デジタル・ホールディングスで、負債額は約1,140億円(約8.5億ドル)だった。
ただ、この負債の大半は転換社債であり、毎月の債務返済義務はなく、その代わり保有者には株式に転換するオプションが与えられているものだ。このため返済が比較的容易であり、マラソンが直ちに倒産するようなリスクはないとみられる。
3番目に債務が大きかったのは米Greenidgeだ。負債額は、約281億円(約2.1億ドル)だった。
Greenidgeは債務の再編成に取り組んでおり、今のところ倒産は回避できている。20日には、マイニングマシンの貸し手であるNYDIGと、約99億円(約7,400万ドル)の債務を再編成する合意書に調印。
NYDIGは2.8 EH/s(エクサハッシュ/毎秒)の計算能力を持つGreenidgeのマイニングマシンの所有権を取得し、そのかわりに未払い債務を消滅させるものだ。
NYDIGは、これらのマシンをGreenidgeの施設に預けて稼働させる。Greenidgeは財務状況を改善するために、自己採掘を行うことから、他社のためにマイニングマシンを管理・稼働させるホスティングを行うことへと事業形態を変化させる形だ。
Argoは取引停止を要請
仮想通貨マイニング業界では、電気代高騰や仮想通貨市場の低迷などの影響で苦境が続いてる。
英拠点のマイニング企業Argo Blockchainは27日、ナスダックでの取引を一時停止するよう要請したところだ。「28日の取引開始前」に発表を行う予定であり、その後に取引を再開したいと述べている。
現時点で発表内容の詳細は明かされていないものの、Argoは2週間前に、破産申請を回避するために、特定資産の売却について「第三者との交渉を進めている」と説明していた。
Argo Blockchainは、9月末時点で約227億円(約1.7億ドル)の債務を抱えていた。
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