CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン大幅高で3万ドルの節目に到達

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

10日の米NY株式市場では、ダウは前日比101ドル(0.3%)高、ナスダックは0.03%安で取引を終えた。

前週末に発表された米雇用統計の無風通過を受けて買い戻しが先行した一方、景気後退懸念は根強く上値は重い。

暗号資産(仮想通貨)取引所への圧力を強める米SEC(証券取引委員会)の警告書(ウェルズ通知)発行で暴落したコインベース株が前日比7.6%高と反発したほか、マラソンデジタルやライオットブロックチェーンなどのマイニング企業が軒並み高騰した。

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

東京株式市場では、10年ぶりの日銀総裁交代で就任した上田新総裁が、従来の「マイナス金利政策」とイールドカーブコントロールを継続する意向を示したこと、米投資会社バークシャー・ハザウェイを率いるウォーレン・バフェット氏がインタビューで「日本株の追加投資」に言及したことも買いの支援材料となった。

同氏は日本の5大商社株の保有比率を7.4%まで増やしたことを明かした。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比6.49%高の30,148ドル。

BTC/USD週足

BTCは年初の16,000ドル台から大きく上昇して心理的節目の30,000ドルへと到達した。強いレジスタンスライン(上値抵抗線)でもあるため相応の売りをこなす必要はありそうだが、この先は本格的なトレンド転換も視野に入る。

先物市場ではFundingRate(資金調達率)に過熱感も見られず、Total Liquidationsで大きなロスカットも観測されていないことから、現物主導の買いが主体である可能性は高そうだ。

coinglass

12日にCPI(米消費者物価指数)発表を控える中、今年5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を最後に過去類を見ないペースの利上げ局面が終焉に向かうとの観測は強まりつつある。

CME FedWatch Toolによれば、先物金利市場では0.25bpsの利上げを74.3%が予想する。実際に利上げ停止となれば、今後のピボット(金融政策転換)および金融緩和局面を見越して、株やビットコインなどのリスク性資産が買われやすくなるだろう。

昨年の世界的ドル高に伴う各国通貨安から一転し、ドル安が進んでいることもビットコインには追い風だ。

DXY週足

世界的なインフレ(物価高)や大手銀行の破綻など金融・経済の不確実性が強まるにつれ、発行上限のある金(ゴールド)やビットコインに資金が向いているものとみられる。

Santimentの分析によれば、過去2ヶ月間における長期保有者の増加率は、2021年の強気相場と同様の傾向がうかがえる。

アルトコイン

ビットコイン上昇に牽引されるようにして、アルトコイン相場も軒並み上昇した。

上海アップグレードでは、これまで約2年間に渡ってロックされてきたビーコンチェーンのステーキング報酬が解除されるため相応の売り圧力が想定される。

この点について、仏デジタル資産企業FlowdeskのCEOは「1日単位の出金リクエスト数には限りがあり、Lidoやコインベースのプールだとさらに数週間〜数ヶ月の処理時間を要する可能性がある。したがって、直ちに売り圧力が急上昇することは考えにくい」との見解を示した。

イーサリアムのコントラクトにロックされている量は1800万ETHに及び、バリデーター報酬として100万ETH以上が蓄積されているが、次のビットコイン半減期サイクルを見越した値上がり期待やさらなる高利回りを求めて再投資に回るとの予測も少なくない。

2023年4月10日時点

流動性ステーキングトークン(LST)プロトコルの競争は、Automated Market Maker(AMM)の違いや流動性プールへのインセンティブ最大化に伴い激化しつつある。

DeFiLlamaのデータによれば、23年4月時点でリキッドステーキングトークンの「Total Value Locked(TVL)」は140億ドル以上に急増した。TVLは、DeFiプロトコルへの預け入れ総額を示すもの。

ETH LSDsでは、Lidoが74.1%と大半を占めている。

DeFiLlama

関連:イーサリアムをステーキングしながら運用可能にする「LSD(リキッドステーキングデリバティブ)」を解説

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア