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『弱含みの相場は足場固めに不可欠』2011年のバブル崩壊を経験した仮想通貨重鎮の見解

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ShapeshiftのボーヒーズCEOとCoinbaseのバラジ・スリニバサンCTO が市況にコメント
ShapeshiftのボーヒーズCEOとCoinbaseのバラジ・スリニバサンCTO が仮想通貨市況に言及。共に、現在の弱含みの状況はこの先の市場拡大に向けた足場固めとして必要なものとの見方を示した。2018年9月以降の市場は、2017年に市場を牽引した個人投資家に加えて、機関投資家の動きが鍵を握りそうだ。

弱含みの市場は足場固めに不可欠

海外の大手仮想通貨両替所ShapeShiftのエリック・ボーヒーズCEOが、現在の弱含みのビットコイン市場は足場固めに避けては通れないものとする見方を述べました。

ボーヒーズCEOは、

「今は建設業者の出番だ。静かで波がなく気落ちすることもない。気候は気まぐれで不安定だが、その中で建設業者は明日の塔に必要なモルタルと石を準備している。市場の土台を用意するのは彼らだ」

と述べています。

過去8年のビットコイン史に見る相場下落の意義

過去8年間に、ビットコインは2010年、2012年、2014年、2016年、2018年と5回の大きな価値下落を記録しています。

最近の67%の下落は、下落率で言えば2010年以降で最も小さいものでした。

昨年2017年は11月、12月と、米国内のTVネットワークや主だったメディアが仮想通貨という生まれて間もないアセット・クラスを宣伝した結果、仮想通貨市場にはこれまでになかったほどの関心と憶測が集まりました。

例えば、韓国市場ではビットコインは2万ドル(約224.5万円)の価格を付け、これにいわゆる「キムチ・プレミアム」が乗って、取引価格は2万4,000ドル(約269.4万円)にも上りました。

動じる人、動じない人

そうした中での2018年の下落に、ビットコイン市場に初期から携わってきた投資家は、「過去5回の価値下落のうち、4回が-80%という大きな下落率」だったこともあり、臆することはありませんでした。

一方、韓国市場を含む新参の投資家は、貯蓄や借入金を仮想通貨市場に回し、大きな痛手を被っています。

前出のボーヒーズCEOや Coinbaseのバラジ・スリニバサンCTOらは、すべての投資家にとって壊滅的といえる状況が続いている2018年のこれまでの市場環境にあって、とりわけ仮想通貨関連の開発者や企業は「次に来る大きな投機と受容の波」に備えて必要なインフラを整えるべき時期だと強調します。

2017年はビットコインもイーサリアムも需要の急増に苦慮した1年でした。

結果、5ドル(約561円)から30ドル(約3,368円)という取引手数料の大幅値上げを余儀なくされました。

新たな資本が流入し、市場はこれまでに見たことのない荒々しい変動を経験しました。

仮に2018年も2017年と同様の需要増が続いていたとしたら――おそらくブロックチェーン・ネットワークは対応し切れず機能不全に陥っていたのではないでしょうか。

スリニバサンCTOは述べています。

仮想通貨市場が足元をしっかりさせたのは、2011年を持ちこたえたからだ。

7年前(2011年当時)にもバブルで跳ね上がって、急落したが、それでも価値はゼロにならなかった。

その当時も、「OK、心配ない。値動きはまあ大体この辺だ。足元はしっかりしている。価値が無になることはない」と言っていた。土台を作る年だった。現在の”バブル崩壊からの立ち直り”もこれとよく似た状況だ。

2018年下期に向けて

2017年後半の強気市場は、主に個人/リテール投資家が牽引しましたが、機関投資家の関与はほとんどありませんでした。

対して2018年は、Bakkt、Coinbase、BitGo、スターバックス、マイクロソフト、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、シティグループといった大手企業各社の努力もあって、企業や機関投資家の市場参入が期待される1年となっている言えるでしょう。

ビットコインやイーサリアムといった主要仮想通貨とそのパブリック・チェーンは、これまで急速な拡大を見せてきました。

このことは、来るべき仮想通貨の需要増やひいては収益増加を、市場自体が支えるための大きな礎となるはずです。

参考記事: Shapeshift CEO: Bitcoin Drop Beneficial in Building Market Foundation

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