記念日のNFTを配布
米国のセブンイレブンは11日、同社初となるNFT(非代替性トークン)をもらえるサービスを行うと発表した。
発表ではNFTという言葉は使っておらず、発行されるのは「デジタルコレクティブル」であると説明。一方で、規約では「ブロックチェーン基盤のNFT」と呼んでいる。海外メディアによれば、NFTは発行後、新しく作成される暗号資産(仮想通貨)ポリゴン(MATIC)のウォレットに保管されるという。
ポリゴンとは
イーサリアムのスケーラビリティ問題に取り組むプロジェクト。「Polygon PoS」や「Polygon zkEVM」など複数のソリューションを開発し、大手企業に採用される事例が続いている。
▶️仮想通貨用語集
このサービスは、セブンイレブンが7月11日に行った「Slurpee Day」というイベントの一環として、午後7時11分から提供。Slurpee(スラーピー)とは、フローズンドリンクのことである。この日、消費者はセブンイレブンなどの店舗で、無料でSlurpeeをもらうことができた。
NFTを発行するには専用のウェブサイトを開き、まずは自分の好きな味をカップに注ぐ。その後、自分で中身を注いだSlurpeeの画像をNFTとして発行するために氏名などを入力するが、この時に米国の電話番号が必要。また、パソコン上ではSlurpeeを注ぐ操作ができず、この機能はモバイル端末専用である。
セブンイレブンの幹部Marissa Jarratt氏は、今回の発表に以下のようにコメントを寄せた。
当社は、年に一度の我々が好きな日を顧客と祝うために、新しくクリエイティブな方法を常に探している。
今年は、初めてのデジタルコレクティブル「Find Your Slurpee Vibe」を提供した。
なお、規約には、NFTは第三者に送信したり、販売したりできないと明記した。
関連:Twitter投稿が3億円の価値に|大企業も注目する「NFT」の仕組みと可能性
NFTの利用事例
NFTは一時期の勢いは衰えているものの、現在でも利用が拡大している。
11日には、大手コーヒーチェーンの米スターバックスが、独自展開するNFTプログラムで、米大リーグ(MLB)の元選手であるMicah Johnson氏とコラボレーションすることがわかった。このコラボNFT「Aku Adventure(アク アドベンチャー)」は、17日にリリース予定だ。
関連:米スターバックス、元大リーガーのミカ・ジョンソンとNFTコラボ
また最近、ロレックスやパテック・フィリップなどの高級時計を質草にして仮想通貨を借りる、分散型質屋サービスが話題を集めている。このサービスは、NFTレンディング・プロトコルの「Arcade.xyz」と、物理資産を保管してNFTを発行する「4K」という、二つのプロトコルの組み合わせで実現されているという。
関連:ロレックスを担保に仮想通貨を借りる、NFTベースの分散型質屋の可能性