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『デジタル円実現後の未来について』Day2注目の特別対談を紹介|WebXカンファレンス 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

日本円のデジタル化、その先の未来

7月26日、イェール大学アシスタントプロフェッサーの成田悠輔氏、トヨタファイナンシャルサービスの上野直彦氏、そしてSBI金融経済研究所の副島豊研究主幹が特別対談を行う。

同対談は、7月25日(火)・26日(水)に東京国際フォーラムで開催されるグローバルWeb3カンファレンス「WebX」内の注目セッションの一環であり、「日本円のデジタル化 その先に見える未来」というテーマを扱う。

特別対談の開始時間は、7月26日 12:30 PM – 1:30 PM。場所は、日本ステージ「B棟 7階」となる。

デジタル化が進む日本円について、これから生じうる社会的な課題やその未来への展望を、三者がそれぞれの視点から議論する予定だ。

「デジタル円」とは、「中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」という正式名称を持つ、新たな形態の電子マネーを指す。これは中央銀行が自身の債務として発行するもので、既存の通貨体系を刷新する可能性を含む。

登壇者のバックグラウンドも注目される。成田氏はアルゴリズムやデータ、エビデンスを活用して社会的意思決定を改善するメソッド開発を行う。上野氏は、ステーブルコインとCBDCの共存を目指す研究を行いつつ、日本銀行や金融庁との外交にも関与。副島氏は、2023年5月まで日本銀行金融経済研究所長を務めており、その経験からも貴重な視点を提供するだろう。

同日午前に上野氏は、別のセッション「技術サイドから見るデジタル円 最適な設計と普及シナリオ」にも登壇予定だ。

CBDCに関する実証実験

日本銀行は基本的なアイデアが技術的に実現可能かどうかを確認する「概念実証」を3月に終了。23年春に、CBDCに関する「パイロット実験」プロジェクトをスタートした。

パイロット実験では、概念実証では検証しきれない技術的な実現可能性の検証を行い、技術面と運用面の検証に有用な民間企業の技術や知見を活用していく。日銀は、2023年度中に、参加者や実験用システム構築等に関わる委託先を選定し、参加者との議論・検討や実験用システムの開発を進めていく予定だ。

民間銀行の預金や資金仲介への影響、検討すべき課題は多い。そのため、日銀は、民間事業者の技術や知識を取り入れる目的で「CBDCフォーラム」を立ち上げ、CBDCのビジネス活用、民間決済インフラとの連携などに関する検討を進めているところだ。

関連:デジタル円、日銀がパイロット実験 概念実証では分散型台帳技術との連携も想定

登壇者プロフィール

イェール大学アシスタントプロフェッサーの成田悠輔氏は、経済学者、社会起業家、講演家、作家としての顔を持つ多面的な人物だ。地上波やWebメディアで幅広く活躍しており、日本で最も知名度の高い学者の一人となっている。

成田氏は、マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を、東京大学で学士号を取得し、学部最優秀論文賞も受賞した。データ、アルゴリズム、ポエムを用いたビジネスと公共政策の創造とデザインを専門としており、その研究はウェブビジネスから教育、医療政策まで多岐に渡る。

多くの企業や自治体と共同で研究や事業を展開し、その成果は現実のビジネスや政策、特に教育や医療政策の問題解決に役立てられている。主な業績は、内閣総理大臣賞や世界経済フォーラム「ヤング・グローバル・リーダーズ」、日本政府「オープンイノベーション大賞」、MITテクノロジーレビュー「Innovators under 35 Japan」など受賞歴多数。

トヨタファイナンシャルサービスの上野直彦氏は、NFTの普遍性、ステーブルコインとCBDCの両立可能な社会を目指して「デジタル円(DigitalJPY)」などを研究している。またトヨタ・ブロックチェーン・ラボにおいて、日本銀行や金融庁、経済産業省との外交活動を行っている。個人としてはAGICL株式会社のCEO及びカヤック株式会社のブロックチェーンアドバイザーとして、NFT発行や、メタバース内のコンテンツ制作も手掛けている。

トヨタ・ブロックチェーン・ラボは2019年4月にトヨタ自動車株式会社とトヨタファイナンシャルサービス株式会社が設立したグループ横断のバーチャル組織。ブロックチェーン技術の有用性を実証実験を通じて検証し、グループ各社とのグローバルな連携を深める取り組みを進めている。

副島豊氏は、2023年5月まで日本銀行金融経済研究所長を務めた経歴を持つ。1990年に日本銀行に入行し、市場や銀行、決済、アナリティクスを担当。2023年6月からは、次世代デジタル金融を調査・研究するSBIグループのシンクタンクであるSBI金融経済研究所の研究主幹として活動している。

SBI金融経済研究所は、金融ビジネスの最新動向を通じて、より良い社会創造を目指すSBIグループのシンクタンク。2022年12月には「次世代金融に関する一般消費者の関心や利用度に関するアンケート調査」を実施し、暗号資産、ステーブルコイン、セキュリティトークン、NFTといった新世代の金融商品、そして株式や投資信託、外貨預金やFXなどの従来の金融商品に対する意識や利用度を調査している。

WebXとは

WebXは、世界各国からWeb2・Web3の有望プロジェクトや企業、起業家、投資家、開発者等を集めたアジア最大級のWeb3カンファレンス。上述した2日間、東京国際フォーラムで開催される。

来場者は、Web3における世界のトッププロジェクトや創業者らを招いた講演(日本語同時通訳対応)、ネットワーキング、主要ブロックチェーン開発チームによるワークショップ、様々な企業やプロジェクトの展示会に参加することができる。

関連東京開催:アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX」、チケット販売開始

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