XRPのオプション取引提供
暗号資産(仮想通貨)取引所「BIT Crypto Exchange(以下、BIT)」は17日、XRPのオプション取引サービスをローンチしたと発表した。
XRPを巡る裁判における米地裁の先月の判決によって、市場でXRPの需要が高まっているとBITは指摘。今回のオプション取引提供の背景には、この需要の高まりがあるとした。
🥳 $XRP has newly joined BIT’s #cryptooptions platform!
— BIT Crypto Exchange (@BITCryptoXchg) August 17, 2023
🌟Options pair: XRP/USD
🌟Denominated & settled in USD
🌟1-10x leverage
🌟Available on web, mobile App & API
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オプション取引とは
仮想通貨以外の資産でも行われるデリバティブ取引の一種。将来のあらかじめ定められた期日に特定の資産を、現時点で取り決めた価格で売買する「権利」を取引する。先物取引が売買の契約であるのに対し、オプション取引は権利を取引するという違いがある。
▶️仮想通貨用語集
BITは2020年にローンチされた仮想通貨取引所。プロの投資家向けに設計されていることが大きな特徴で、これまで以下の銘柄のオプション取引をすでに提供している。
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- エイダ(ADA)
- Toncoin(TON)
- Milady Meme Coin(LADYS)
XRPのオプション取引で最初の流動性を提供するのは、デジタル資産の機関流動性プロバイダー「OrBit Markets」。レバレッジは最大10倍で、決済は米ドルで行われる。
BITで機関販売のグローバル部門のトップを務めるJustin Buitendam氏は、以下のようにコメントした。
機関投資家と個人投資家の両方に対し、XRPのオプション取引を早期に提供する取引所の1つになれたことを嬉しく思う。
オプション取引では売りと買いを同時に行うことも可能。これから世界のトレーダーや投資家に、この金融商品を届けることを楽しみにしている。
オプション取引市場の需要
米地裁のアナリサ・トーレス判事は先月13日、2020年12月の米証券取引委員会(SEC)による訴訟から始まったXRP裁判について、一部の判決を下した。
その際、XRPの機関投資家への販売は未登録有価証券の取引だったとしたが、取引所での販売は投資契約に当たらないと判断。また、デジタルトークンとしてのXRP自体は有価証券ではないとも述べている。
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この時の判決を受け、コインベースやクラーケンらの大手取引所はXRPを再上場。BITは今回の発表でこの時の状況に触れ、裁判の部分的勝利によって「XRPの価格は70%も上昇した」と指摘した。
BITは、仮想通貨のオプション取引はデジタル資産市場で急速に発展しており、今後数年間でさらに速く成長していくとの見方を示している。
「CoinMarketCap」が提供するデリバティブ取引所のデータによれば、本記事執筆時点のBITにおける24時間の出来高は796億円超。参考までに出来高トップのバイナンスは、9.6兆円超である。
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