はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインは12日から三連騰の逆転劇、9月FOMCの注意点は|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週9/9(土)〜9/15(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

9/9(土)〜9/15(金)の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円は確り。

一時は下値を試す危うい展開となるも、12日から三連騰の逆転劇を繰り広げ、15日正午時点では392万円周辺で推移している。

米デラウェア州破産裁判所によるFTXの資産売却許可の判断を13日に控え、週明けのBTC相場は380万円周辺から下げ足を速め、一時は366万円周辺まで下落した。

一方、ドル建てで節目の25,000ドル周辺となる同水準で相場は下げ止まると、翌12日には押し目買いが入り、ショートのロスカットを伴い前日の下げ幅を奪回。そのまま380万円に乗せると、フランクリン・テンプルトンの現物ビットコイン上場投資信託(ETF)申請を追い風に390万円を窺った。

その後は、デラウェア州破産裁判所がFTXに資産売却許可を下し、BTC相場は一時上値を重くするも、380万円台後半で底堅く推移した。

14日には、まちまちだった8月の米消費者物価指数を消化し上値を試すと、欧州中央銀行(ECB)による今後の利上げ停止の可能性示唆と強めに出た一連の米経済指標を受けて上下に振れる展開となったが、英アームが米国で上場直後に急伸し、BTCも連れ高で390万円に乗せている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

今週は米国の8月CPIと卸売物価指数(PPI)が前月比と前年同月比で7月から伸びが加速するというサプライズがあったが、市場の米金利動向に対する見方に変化はなかった。

これは、今週のメディア・ブラックアウト期間が始まる直前に複数の米連邦準備理事会(FRB)高官が追加利上げに対する積極姿勢を軟化させたことで、市場が来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが見送られると楽観している現れか。

今週は確かに、米国のインフレも消費のデータも強めに出たものの、食品とエネルギー価格を除いたコアCPI前年同月比で伸びが鈍化し、コアPPIは7月から変わらず、前月比のコア小売売上高は7月の1%から0.1%に減速している。

8月の雇用統計で失業率が上昇したことや、月間雇用者数の伸びが減速したことも鑑みれば、FRBが利上げを急ぐ強い根拠はあまりないと言えよう。

とは言え、直近の指標の強さや原油価格の高騰も踏まえ、パウエルFRB議長が利上げサイクルの終了を仄めかすこともないだろう。

加えて、9月のFOMCでは金利見通しを含む経済見通しの発表もあり、前回6月分で示された2024年の100ベーシスポイント(bp)の利下げ見通しに上方修正があるかや、中立金利についての発言にも注意する必要がある。

米国におけるインフレ沈静化の確証が掴めない中、パウエル議長はタカ派よりの中立スタンスを示すことが想定され、BTCにとっては明確な支援材料は期待できないか。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:ビットコインは390万円窺う展開、ただ相場上昇が続く余地は少ないか

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/25 日曜日
11:30
ビットコイン1600万円回復、米国債格下げで「国家リスク回避」の資金流入が加速|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは1月31日ぶりに1600万円台を回復し、ドル建てでも史上最高値を更新。ムーディーズによる米国債格下げを受けた「米国売り」により、国家カウンターパーティリスクを回避する資金がBTCに流入。テキサス州暗号資産準備金法案(SB21)の可決も相場を後押しした。テクニカル面では調整入りの可能性も指摘される中、「脱ドル化」トレンドがBTC相場の新たな支持要因として注目される。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|ビットコイン11万ドル突破に高い関心
今週は、アーサー・ヘイズ氏の強気相場予測、『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏のビットコン価格予想、BTC11万ドル突破に関するニュースが最も関心を集めた。
05/24 土曜日
13:50
コミュニティ投票を提案 Sui上DEX「Cetus」の230億円盗難資金返還に向けて
Sui上のDEX Cetusが2.2億ドル仮想通貨盗難で6000万ドル回収に国際捜査連携、1億6200万ドル凍結資金の返還についてSuiコミュニティ投票を提案。
13:20
ステーブルコインが2兆ドル規模の米国債需要を創出可能=米財務長官
ベッセント米財務長官がステーブルコイン推進により2兆ドルの米国債需要が創出されると予測した。また、トランプ政権の関税交渉の行方についても見解を示している。
11:35
ビットコイン下落でストラテジー株が7.5%安、メタプラネットは一時ストップ安
トランプ大統領の関税発言を受けビットコインし関連企業の株価にも飛び火。一方、安全資産の金は大幅反発。
10:25
ビットコイン、史上最高値更新も大口売り圧力は限定的か=アナリスト
仮想通貨ビットコイン史上最高値更新中、Cryptoquantアナリストが大口投資家動向を分析。取引所流入3億ドルと低水準維持。MVRV比率の乖離現象で市場構造変化を指摘。
09:45
今回のビットコイン強気相場は機関投資家主導、個人からクジラへ移行=Matrixport
仮想通貨ビットコイン上昇を主導する層が個人投資家から機関投資家に移行しているとMatrixportが分析した。企業のビットコイン財務戦略採用で市場構造が変化していると述べる。
09:15
CZ、トランプ一族のWLFIとの関係に関するWSJ報道に反論
トランプ家の仮想通貨プロジェクトWLFIのフィクサーではないと、バイナンス前CEOのCZ氏がWSJの報道内容に反論した。これまでの経緯も明かしている。
08:20
ハイパーリキッドのHYPEトークン最高値更新、OIが90億ドル突破
仮想通貨分散型取引所HyperliquidのHYPEトークンが史上最高値37.24ドルを記録。オープンインタレスト93億ドル突破と大口10億ドルロングポジション構築が価格急騰を後押し。
07:32
スウェーデンのH100グループ、同国上場企業初のビットコイン戦略開始
スウェーデンのH100 Group ABが50万ドルで4.39ビットコインを購入し、同国初の上場企業による仮想通貨準備金戦略を開始。議会の国家ビットコイン準備金提案と同時期の動向として注目。
06:35
米セムラー、455ビットコインを追加購入
米ナスダック上場の医療技術企業セムラー・サイエンティフィックが仮想通貨ビットコインを455BTC追加購入し総保有数4264BTCに。一方で株主代表訴訟の可能性も浮上。
06:15
ビットコイン・イーサリアム・XRP反落、トランプのEU・アップル関税発言を受け
トランプ大統領がEU輸入品50%関税とアップル25%関税を発表後、仮想通貨ビットコインが11万ドルから10万8400ドルに急落。仮想通貨市場で2億ドル超の清算発生。
05/23 金曜日
18:05
ビットコインは今後どうなる?2025年の価格展望・注目材料
2025年5月、仮想通貨ビットコインは11万ドルに到達。今後どうなるのか?価格上昇を支える5つの注目材料と専門家の予測を解説します。
13:50
セイラー率いるストラテジー社のビットコイン戦略を徹底分析=VanEck
資産運用大手VanEckがストラテジー社(MSTR)のビットコイン戦略を分析。レバレッジをかけたBTC投資商品として評価し、プレミアム発生理由と主要リスクを解説した。
13:25
政府・日銀、デジタル円に関する第2次中間整理を公表 プライバシー保護と民間決済との共存策を検討
政府・日銀、CBDC第2次中間整理を発表。日銀が個人情報を扱わない「二層構造」でプライバシー保護を。民間決済手段との共存や相互運用性向上に向けた具体的検討結果をまとめた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧