はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米SEC、バイナンスUSの顧客資産の保管方法について開示請求

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

対バイナンス訴訟で新たな申し立て

米証券取引委員会(SEC)は14日、暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスに対する訴訟で新たに裁判書類を提出した。バイナンスが証拠開示に非協力的であることを指摘している。

さらに、これまで非公開だった申し立ての一部を公開した。この申し立ては、グローバル版バイナンスが、同社と関連するとされるカストディサービス「Ceffu」を通して、米国版バイナンスの顧客資産を管理できるような状況にある可能性を指摘するものだ。

証拠開示を要求

まずSECは、バイナンスUSの運営会社であるBAMトレーディングが、その顧客資産がグローバル版バイナンス(Binance Holdings)や、そのチャンポン・ジャオ(CZ)CEOの意のままにはならないことを証明する上で、極めて限られた情報しか提供していないことを批判している。

その上でSECは、裁判所に対して、BAMに該当する文書の提供を命じることや、BAMによる保護命令の申し立てを却下することなどを求める格好だ。

バイナンス側は11日付けで、証拠開示の範囲を限定するための保護命令を発することを裁判所に要請していた。SECによるバイナンス従業員の証言録取を4件のみに制限することなどを求めている。

SECは、より広く証拠を収集し顧客資産が適切な方法で管理されていたかどうかを判断するためにも、こうした保護命令を却下することが必要だとした。

顧客資産管理について

SECは、カストディ企業「Ceffu」との関係に関しても懸念を表明した。この申し立ては、これまで封印(Sealed)扱いされていたが、このたび一部を公開した形だ。

SECは、バイナンスUSの運営会社であるBAMが、すべての顧客資産を米国内に保持し、BAMの管理下に置いておくとする同意命令に違反したと述べている。

Ceffuは機関向けに仮想通貨カストディサービスを提供している企業だ。SEC当局者は以前、この会社はバイナンスのCZ氏に特定の権利や利益を与えていると主張している。

SECは、Ceffuが、BAMの顧客資産に関連するウォレットやキーシャード、およびウォレットカストディソフトウェアをホストし、BAMやその顧客資産のキーを保管するAWS環境の管理を行っていると指摘した。

グローバル版バイナンスに関連するCeffuが、バイナンスUSにおける米国人の資産を管理しているようだと申し立てる形である。

SECは、BAMの仮想通貨ウォレットの構造やシステムを検査できるようにすること、または最低限、まずウォレットのインフラ、システム、ソフトウェア、プロトコル、管理、アクセスなどに関する情報を提出することを求めた。

なお、Ceffuの広報担当者は今回の件を受けて、同社は「つねに独立した別個のウォレットソリューションとして運営」されており、バイナンスからは完全に独立したサードパーティ企業であるとコメントした。

カストディとは

投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。

▶️仮想通貨用語集

前CEOらが退社

バイナンスUSからは12日にブライアン・シュローダー前CEOが退社した。同社はSECによる訴訟の影響を受けて、従業員の3分の1を解雇することも発表している。

SECのインターネット執行部門長として働いていた経歴のあるジョン・リード・スターク氏は、SECや米司法省が、シュローダー氏はじめバイナンスUSを去った従業員に接触して協力を募る可能性もあると意見した。

関連バイナンス、SECによる証言取得の制限などを要請 進行中の裁判で

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/14 金曜日
21:20
CourtYard(コートヤード)でトレカをNFT化|使い方を初心者向けに徹底解説
トレーディングカードをNFT化して取引できるCourtYard(コートヤード)の使い方を解説。アカウント開設からPolygon上での取引方法、ガス代準備、リスクまで初心者向けに図解で詳しく紹介します。
21:00
ビットコインウォレットのおすすめは?種類・選び方・アドレス作成手順まで解説
ビットコインウォレットの種類や違い、安全な選び方を徹底解説。ハードウェア・ソフトウェアの比較からアドレス作成、セキュリティ対策まで初心者にもわかりやすく紹介します。
17:19
米ビットコイン現物ETF、過去2番目の規模の純流出 リスクオフが加速
11月13日、ビットコイン現物ETFは8.7億ドル(約1,340億円)の純流出を記録し、過去2番目の規模に。イーサリアムETFも3日連続で流出。FRB当局者の慎重発言を受け、仮想通貨と米国株が同時に下落。専門家は健全な調整との見方も。
16:46
Aptos Labs CBOが語る日本戦略|独占インタビュー
Aptos Labs CBO Solomon Tesfaye氏独占インタビュー。日本の大手金融機関との協議、ステーブルコインUSD1の展開、グローバル戦略を語る。
16:32
ビットコインのみ投資へ 欧州初のルクセンブルク国家ファンドがETF経由で1%配分
ルクセンブルク財務相が、国家ファンドFSILが他の仮想通貨ではなくビットコインのみに1%配分したことを明言。欧州初の国家レベルでのビットコイン投資となる。
15:06
ヴィタリック、分散化の原則を強化する「トラストレス宣言」を発表 中央集権化に警鐘
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏らが「トラストレス宣言」を発表。検証可能性や検閲耐性など6つの核心要件を定義し、利便性優先による中央集権化リスクに警鐘を鳴らした。トラストレスこそがイーサリアムの本質であり、信頼できる中立性を達成する唯一の方法だと強調している。
15:06
JPYC、米サークル社オンチェーンFX網のパートナー通貨に採択
JPYCが米CircleのオンチェーンFX網「StableFX」で日本円パートナーに採択。USDCとの即時交換に対応し、国際送金・決済インフラで円建てステーブルコインの役割が拡大する見通し。
13:35
日本円ステーブルコインJPYC、発行額2億円突破
JPYC株式会社は、日本円建ステーブルコイン「JPYC」の累計発行額が2億円を突破したと発表。正式発行から約18日間での達成。保有者数は約3.1万人に達し、JPYC EXの口座開設数も6,000件に到達した。
11:57
「ビットコイン、株高に反応鈍く下落時は増幅」Wintermuteが非対称性を指摘
Wintermuteの最新レポートによると、ビットコインはナスダック指数と0.8の高相関を維持するも、株高局面で反応が鈍く下落時のみ敏感に連動。この負のスキューは2022年以来最高水準で、通常は市場底値圏で見られるパターン。資金の株式市場シフトと流動性低下が背景に。
11:49
大手銀BNYメロン、ステーブルコイン準備金のためのMMFを立ち上げ
大手銀BNYメロンがステーブルコイン発行者向けのマネー・マーケット・ファンド「BSRXX」立ち上げを発表。ジーニアス法対応の準備金ファンドとなる。
11:04
21シェアーズ、仮想通貨指数ETF2本を米国上場 投資会社法適用は米国初
21シェアーズが投資会社法(1940年法)準拠の仮想通貨インデックスETF2本を米国で上場。TTOPとTXBCは、ビットコイン、イーサリアム、ソラナなど主要デジタル資産への分散投資を提供。機関投資家向け「ゴールドスタンダード」のETF構造を採用。
10:33
ビットコインが今月3度目の10万ドル割れ、フラッシュクラッシュ後の資金戻り鈍化
ビットコインは今月3度目となる10万ドル割れを記録し、低調な値動きが続いた。背景には、FRBが利下げに慎重な姿勢を示していることに加え、東証などを運営する日本取引所グループ(JPX)が仮想通貨トレジャリー企業に対して規制を示唆する報道が流れ、市場心理を冷え込ませたことが挙げられる。
09:54
グレースケールのIPO登録書類が公開 トランプ政権下で上場申請続く
仮想通貨資産運用企業グレースケールは、IPO登録届出書を米SECに提出。市場が構築されれば株式のトークン化も検討していく意向を示した。
09:32
米国でXRP現物ETF上場、初日取引高は90億円を記録
カナリー・キャピタルの仮想通貨XRP現物ETFが米国で上場。初日取引高90億円を記録した。2025年に上場したETF中でトップの数字となった。政府機関再開でさらなる承認も期待される。
09:18
チェコの中銀、試験的にビットコインを購入
チェコの中央銀行は、歴史上初めてデジタル資産を購入したと発表。購入したのは仮想通貨ビットコインで、他にも米ドルステーブルコインとトークン化預金も保有すると説明している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧