Celestiaのジェネシスドロップ
モジュラー型ブロックチェーンCelestiaは、独自トークンTIAを配布する計画を明らかにした。TIAエアドロップを通じてイーサリアム(ETH)とコスモス(ETH)エコシステムのアクティブユーザーの関与を促進するねらい。対象アドレスは約58万件に及び、全供給量の6%に相当する6,000万TIAを配分する。
Celestiaはパーツを組み合わせてネットワークを構成できるモジュラー型のブロックチェーンであり、異なるパーツを組み合わせて、個別のネットワークを数分で構築できる特徴を持つ。年内にもメインネットローンチを予定する。
Celestiaのネットワークは、「(主に)合意形成層」と「実行層」という二つの層に分割されている。Celestia自体は「合意形成層」を提供し、ユーザーは「実行層」をカスタマイズして利用できる。
また、「データ可用性サンプリング(DAS)」という仕組みを採用することで、ユーザー数に応じて必要なリソース(Blobスペース)を柔軟に確保し、拡張が可能となっている。
TIAトークンは、自分のアプリケーションのデータをCelestiaネットワークに保存するためのトランザクションコストの支払い「PayForBlobs(PFB)」、及び個別チェーンのガストークンとして選択可能になる。
Celestiaのジェネシスドロップは、幅広い開発者とオンチェーンアドレスを招待し、メインネット公開当初からのエコシステムへの参加を促すねらい。
TIAトークンドロップの対象者は、イーサリアムの各種L2ロールアップ、Cosmos Hub、Osmosisを過去に使用した576,653件のウォレットアドレスと7,579件の開発者アドレス。
エアドロップの受け取り資格を有するアドレス保有者は、genesis.celestia専用サイトでアドレスを登録可能。TIAは2023年内に予定されるCelestiaジェネシス(創成)ブロック時から、各ユーティリティが利用可能になる。ジェネシスドロップの申し込み期限は10月17日である。
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Celestiaとは
Celestia自体はCosmos SDKを利用したパーミッションネットワークで、プルーフオブステーク(POS)を通じて独自のコンセンサスを維持する。イーサリアムのEIPに似たオフチェーンガバナンスモデルを採用する。
そのため、TIAトークンは、Celestiaのガバナンスやバリデータに委任してバリデータのステーキング報酬の一部を受け取ることにも活用される。
開発企業Celestia Labsは、イーサリアム(ETH)やコスモス(ATOM)などのプロジェクトに精通したメンバーで構成される。同社は2022年10月にシリーズA・Bラウンドで5500万ドルの資金調達を成功させ、Bain Capital Crypto と Polychain Capitalが主導し、Coinbase Ventures、Placeholderなども参加。評価額10億ドルを達成してユニコーン企業の仲間入りを果たした。
4月に、Celestia LabsのNick White最高執行責任者(COO)はGM Radioに主演。「モジュラー型の未来」をテーマに、Celestiaの仕組みや今後の計画などについて議論した。
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