CoinPostで今最も読まれています

「Web3投資家に柔軟で多様な金融商品を」DeFiプロジェクトCegaのCEOが語る——「WebX Weekly」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

第6回 WebX Weekly

CoinPost Globalが13日に公開した6回目の「GM Radio:WebX Weekly」には、DeFi(分散型金融)プロジェクト「Cega Finance(以下Cega)」の豊崎亜里紗CEOが参加した。

▶️CP_GlobalのTwitterをフォロー

関連DeFi(分散型金融)とは|初心者でもわかるメリット・デメリット、重要点を徹底解説

Cegaのミッションは、Web3の全ての投資家のために、柔軟で多様な優れた投資機会を作ること。特に、より高い金利を安全に稼ぐことができるサービスに取り組んでいることが大きな特徴だ。

今年3月にCegaは、約7億円の追加調達が完了したことを発表。この時の資金調達はDragonfly Capital Partnersがリードインベスターを務め、Pantera CapitalやRobot Venturesも出資した。

この時、シードラウンドでの累計調達額は約13億円に達したとし、新たな資金で製品ラインナップの拡大を加速し、新しく革新的なDeFi製品の開発に着手して、さらに専門家を結集したトレーディングチームの組成を進めていくと説明している。

関連仕組み債発行のDeFi「Cega」、累計調達額13 億円を達成

Cegaは2022年6月に暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)のブロックチェーンにメインネットをローンチ。その後はイーサリアム(ETH)やアービトラム(ARB)上にも展開している。

ポッドキャストの内容

今回の配信のタイトルは「DeFiのデリバティブとエキゾチックオプション」。豊崎氏のポッドキャスト(英語)は以下から聴くことができるが、ここから配信内容のポイントを紹介していく。

まず、タイトルにある「デリバティブ」とは、仮想通貨や株式といった元になる資産から派生(=derivative)した金融商品のこと。代表的なデリバティブ取引には先物取引やオプション取引などがある。

もう1つタイトルにある「エキゾチックオプション」とはオプション取引の一種。まず通常のオプション取引とは、将来のあらかじめ定められた期日に特定の資産を、現時点で取り決めた価格で売買する「権利」を取引するものだ。

一方、今回のポッドキャストで豊崎氏はエキゾチックオプションについて「通常のオプション取引に追加でルールを加えた取引である」と説明した。

これは例えば「もし期日よりも前に価格が特定の水準に達した場合、この取引はキャンセルされる」といった条件のこと。厳密にはエキゾチックオプションにも複数の種類がある。

豊崎氏は、このような追加のルールは取引を複雑にするが、コストを下げたり、取引をおもしろくしたりするメリットがあると指摘。より大きな利益を狙うために高いリスクをとったり、逆に着実なリターンを得るために安全な取引を行ったりといった工夫をすることができるようになるとした。

そして、これがCegaが提供しようとしていることだと説明。Cegaは、ユーザーが投資に戦略を加えることができるように取り組んでいると話している。

今後のプロダクト

今後の計画について豊崎氏は、新たなプロダクトを今月にローンチする計画を発表したところだと語った。このプロダクトは米ドルステーブルコイン「USDC」の従来のステーキングを拡充したものだという。

具体的にはイーサリアムのステーキングやリキッドステーキングが含まれたプロダクト。これはオプション取引から得られる実質的な収益に特化しており、ステーキングされたイーサリアムで最も高水準の利回りを提供することを目指す金融商品だ。

もう1つの新しいプロダクトは「Dual Currency Swap」という仕組商品。これはイーサリアムやリキッドステーキングトークン、USDCを含む商品に20%から25%の金利を提供することを目指す金融商品だという。なお、本記事執筆時点におけるイーサリアムのステーキングの年間利回りは4%超である。

仕組商品とは投資家の多様な需要に応えるために考案された複雑な金融商品のこと。よく知られているのは「仕組債」で、これは通常の債券にデリバティブ取引を組み合わせた金融商品である。

Web3について

豊崎氏は今回、Web3の定義についても語った。ブロックチェーンが関係なくてもWeb3と表現されることもあり、例えばメタバースが単純にWeb3であると語られる場合があることに疑問を感じると述べている。

そして、このような技術や未来が特化しているのは、あくまでブロックチェーンを活用した開発であると考えていると話した。

また、Web3の価値はオンチェーンの技術、特にパーミッションレス(自由参加型)でトラストレス(信頼不要)なスマートコントラクトにあると考えているとも説明。従来の金融システムが持つ非効率さの解決など、スマートコントラクトを活用することで、様々な業界でWeb3技術を活かせるようになるはずだと語っている。

関連小池都知事「デジタル証券(ST)の発行支援などフィンテックの振興を後押しする」

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
12/05 火曜日
19:46
「事業者向けのNFT活用法とは?」web3メディア経営者2名が動画解説|WebX STUDIO
動画コンテンツ紹介 新たにリブランディングした「WebX STUDIO(旧:CONNECTV)」。 「WebX STUDIO」第三弾では、CoinPost代表の各務貴仁と、あた…
18:25
ブラックロックらビットコインETF申請書の修正版提出
ブラックロックとビットワイズが暗号資産(仮想通貨)ビットコインの現物ETFの修正申請をSECに提出。SECの一斉承認に向けた準備と憶測が広がる。新しい監視・マネーロンダリング防止措置など、類似点の指摘も。
16:27
イーサリアムベースのDigiFT、RWA市場展開に向けシンガポールでライセンス取得
イーサリアムブロックチェーン上で展開するDigiFTがシンガポールでCMSライセンスを取得。デジタル証券とRWAトークン化により、革新的かつ安全な金融サービスの提供を目指す。ブロックチェーンと金融の融合が深化する。
13:58
「証拠不十分で仮想通貨企業を提訴した疑い」米連邦判事、SECに理由開示命令を下す
米連邦地方裁判所のロバート・シェルビー判事は、米証券取引委員会に対し仮想通貨企業DEBT Boxの資産凍結について、誤解を招きかねない不十分な証拠提示で提訴に踏み切ったと指摘。理由を説明するよう命じた。
12:15
ブラジル最大手銀行イタウ、ビットコインなど仮想通貨取引サービス開始
ブラジル最大手銀行イタウ・ウニバンコは仮想通貨の取引サービスを開始した。まずビットコインとイーサリアムを取り扱うとしている。
11:59
仏ソシエテ銀、イーサリアム上でデジタル証券を発行 ESG戦略の透明性を強化
ソシエテ・ジェネラルがイーサリアムブロックチェーンでセキュリティトークンを発行。ESGへの取り組みと透明性の向上を目指し、カーボンフットプリント情報を含むデジタルグリーンボンドを活用する。
10:45
「ビットコインは米国の利益を守る最善の手段」コインベースCEO
米仮想通貨取引所コインベースのCEOは、ビットコインなど仮想通貨が、インフレを背景に米ドルの代替手段として注目される可能性があると発言した。
10:20
Bybit、仮想通貨投資に関するレポート公開
Bybitは、投資に関するレポートを公開。このレポートでは、各種類の投資家が仮想通貨ビットコインやイーサリアムなどに、どのように資金を配分しているかを調べている。
08:30
仮想通貨ビットコインマイニング株大幅高、NYダウ反落
主要仮想通貨関連株はビットコインが42,000ドルに復帰したことを受け、5日に続伸した。一方、本日のNYダウは小幅反落しエヌビディアなど大型IT株も売られた。
07:30
「2024年まで20もの仮想通貨ETPを提供へ」カナダValour
カナダの仮想通貨ETP発行会社Valourは新たに2024年まで欧州で20もの仮想通貨ETP(上場取引型金融商品)を提供する目標を掲げた。機関投資家の資金流入が追い風になっている。
07:02
エルサルバドル、ビットコイン投資の含み益がプラスに
エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は、同国の仮想通貨ビットコイン投資の利益がプラスに転じたと公表。公表時点で約5.3億円の利益が出ている。
06:30
コインベース、仮想通貨ポリゴンなどの先物も提供
米仮想通貨取引所大手コインベースは先週末、ポリゴン(MATIC)とビットコインキャッシュ(BCH)のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。COIN株価は5.5%高。
06:00
国際版バイナンス、銘柄新規上場
仮想通貨取引所大手バイナンスは新たなステーブルコイン「Anchored Coins EUR (AEUR)」新規上場を実施した。先月バイナンスに上場した「ORDI」は一ヶ月で約9倍も上昇した。
05:30
米Franklin TempletonのCEO、ビットコインやアルトコイン保有を明かす
米Franklin TempletonのCEOはFortune誌のインタビューで自身が仮想通貨ビットコイン(BTC)や一部のアルトコインを保有していると明かした。
12/04 月曜日
15:11
グレースケール、「GBTC」のビットコインETF転換についてブログで説明
米グレースケール・インベストメンツは公式ブログで、米国における現物ビットコインETFの承認は時間の問題であるとして、GBTCをビットコインETFとして、ニューヨーク証券取引所Arcaへ上場させることに注力していると強調した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア