仮想通貨カストディを提供へ
ドイツのメガバンクCommerzbank(コメルツ銀行)は15日、ドイツの銀行法に基づいて、暗号資産(仮想通貨)カストディのライセンスを取得したと発表した。
このライセンスにより、コメルツ銀行は、特に仮想通貨に重点を置いた、幅広いデジタル資産のサービスを提供できるようになった格好だ。
まず最初のステップは、機関顧客のために、ブロックチェーン技術を使って仮想通貨のカストディを提供することだ。そのために、規制を完全に遵守した、安全で信頼性の高いプラットフォームを確立するとしている。
コメルツ銀行はドイツの大手銀行であり、ドイツ対外貿易の約30%を取り扱っており、法人顧客のビジネスにおいて40か国以上に拠点を置いている。
同行のベンチャー部門は2022年、金融大手ゴールドマンサックスやバークレイズらと共に、仮想通貨取引プラットフォームを運営するElwood Technologiesに出資していた。
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コメルツ銀行の最高執行責任者であるJörg Oliveri del Castillo-Schulz氏は、次のようにコメントした。
ライセンスを取得したことで、重要なマイルストーンに到達した。
今回の動きは、最新のテクノロジーとイノベーションを採用するという当行の継続的な取り組みを示すものだ。デジタル資産の分野で、顧客をサポートするための基盤を構築する。
コメルツ銀行は、包括的なサービスを提供する銀行としてはドイツで初めて、仮想通貨のカストディライセンスを取得したと述べている。
ドイツでは、同国最大手のドイツ銀行もデジタル資産に乗り出している。6月には当局にデジタル資産カストディサービスのライセンスを申請し、9月にはデジタル資産のカストディ・発行インフラを手掛けるスイスのTaurus(トーラス)との提携を発表した。
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カストディとは
投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。
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資金調達活発なドイツ
ドイツでは、仮想通貨含めブロックチェーンベンチャー企業の資金調達額が成長しているところだ。
2023年6月までの一年間で、世界におけるブロックチェーン企業の資金調達は総額約2兆円で前年比62%減少していたが、ドイツでは3%増加。特にベルリンに拠点を置く企業による資金調達が活発だった。
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