ビットコイン現物ETFの宣伝か
米暗号資産(仮想通貨)運用企業Bitwiseは19日、ビットコイン(BTC)とETF(上場投資信託)に関する動画を公開した。
同社は現在、米国でビットコイン現物ETFを申請しており、これはビットコイン現物ETFが承認された場合に備えて作られた広告なのではないかとの見方が上がっている。また、この動画がきっかけで、ビットコイン現物ETFのマーケティング競争が始まるとの声も上がった。
A word to the wise, from a man of few words. #bitcoinisinteresting https://t.co/wantGiAIqJ pic.twitter.com/x5MPbElEev
— Bitwise (@BitwiseInvest) December 18, 2023
Bitwiseは18日、広告キャンペーンを行うというプレスリリースも発表している。キャンペーンの目的は同社の認知を広めることであると述べており、プレスリリースではビットコイン現物ETFのためであるとは明言していない。
一方で、ビットコインは投資家と規制当局から一段と注目を集めてきていると指摘し、広告にはビットコインに対する関心を高める目的もあるとした。
今回の動画には、ベテラン俳優のジョナサン・ゴールドスミス氏を起用。同氏はセリフで「最近関心があることはビットコインである」と語っている。そして、動画の最後に出てくる社名の下には「仮想通貨の専門家に支えられたETF」という文字を記載した。
同社は現在「Bitwise Bitcoin and Ether Equal Weight Strategy ETF(BTOP)」や「Bitwise Bitcoin Strategy Optimum Roll ETF(BITC)」などのETFを提供中だ。
Bitwiseはこの動画に関して複数の画像もXに投稿。ビットコインを大量保有するマイクロストラテジーのマイケル・セイラー創設者に返信する投稿では「ゴールドスミス氏は2002年からビットコインを所有している」とも伝えた。
— Bitwise (@BitwiseInvest) December 18, 2023
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また、プレスリリースでは、今回のキャンペーンはCNBC、ブルームバーグ、Fox Business Networkなど、テレビやSNS、デジタルチャンネルで宣伝されると説明している。
来月に承認か
実際にビットコインの現物を保有して運用されるETFは、投資家や仮想通貨業界からの注目度は非常に高い。ETFの認可を担当する米証券取引委員会(SEC)はこれまで、投資家保護対策が不十分であることなどを理由に現物ETFは全て非承認にしてきた。
一方、現在複数の企業が申請するETFには、SECの懸念を軽減する仕組みが導入されている。他にも、申請企業が申請書類を修正したり、SECと会議を行ったりしている点から今回は承認されると期待する声は多い。
承認時期については、ARKが1月10日に認否の最終期限を迎えることなどから、1月に承認されるとの見方が多い。また、公正さを考慮し、複数のETFを同時承認するとの声があり、その場合は顧客を獲得をするためにマーケンティングが重要になる。
米IT大手グーグルは今月、仮想通貨に関する広告のルールを来年1月29日から更新すると発表。更新の目的は、仮想通貨の信託に関する広告のルールを明確にすることだとしており、新しいルールが適用される対象の例として、投資信託のような金融商品を挙げた。
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