CoinPostで今最も読まれています

国内初、楽天キャッシュでデジタル証券(ST)の利息受け取り 大和証券らが公募社債発行へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル証券発行へ

三菱UFJ信託銀行や楽天証券らの国内企業は21日、電子マネーで全額利払いを行う公募型セキュリティトークン社債(以下、ST社債)の発行に向けて協業することを発表した。

ブロックチェーン基盤のプラットフォーム「Progmat」を活用し、公募は個人投資家を対象にする予定。利息として受け取る電子マネーは楽天Edyが発行する「楽天キャッシュ」である。今回のように税金分を除く利息の全額が電子マネーで支払われる公募債は国内初だという。

セキュリティトークンとは

株式などの有価証券をブロックチェーン技術を利用してデジタル化したトークンのこと。「デジタル証券」とも呼ばれる。

▶️仮想通貨用語集

ST社債の発行で協業するのは以下の7社。

  • 大和証券グループ本社
  • 大和証券
  • 楽天証券
  • 楽天ペイメント
  • みずほ銀行
  • 三菱UFJ信託銀行
  • Progmat社

各社の役割とスキームは以下の通りである。

出典:発表

ST社債の名称は「株式会社大和証券グループ本社 第1回無担保セキュリティトークン社債」。総額は10億円で年限は1年とし、利率は現時点では年0.8%としている。また、払込期日は来月の21日だとした。

今後の予定については、今回のST社債発行をきっかけにして、現金以外の利払いを考える発行会社に新たな資金調達手法を提供していきたいと説明。そして、投資家にとって魅力的な投資機会を作り、社会に新たな価値を提供していくと述べた。

今回のポイント

今回の発表に合わせ、Progmat社のトップ齊藤達哉氏が21日に「note」でST社債を解説しており、これまでのデジタル債・債券STと比較したポイントに以下の2点を挙げている。

  • 公募デジタル証券市場に楽天証券が初参入
  • 利息の全額が電子マネー払い

楽天証券の参入については、従来の大手ネット証券としてはSBI証券に次ぐ2社目であると説明。投資家層の裾野拡大の観点から、対面証券以外のチャネルにも拡大・多様化する動きは非常に重要であると述べた。

また、利息の電子マネー払いについて、ほふり(証券保管振替機構)を介する通常の振替債での利息付与は金銭のみだが、ほふりを介さないデジタル債・債券STでは利息付与に電子マネーを利用することも可能だとし、新しい技術のメリットを説明している。

ほかにも電子マネーで利息を支払う仕組みには、長期的な企業への投資コミットを表す「応援投資」やファンマーケティング高度化の観点と組み合わせ、「利払い~特典付与」の幅の中で様々な施策につながりうる可能性を有していると述べた。

Progmatの直近実績

今回の解説には、Progmatの直近実績も掲載。三菱UFJ信託銀行が分社化したProgmat社が手がけるデジタルアセットの発行・管理基盤Progmatは、デジタル証券やステーブルコインの事業で注目を集めている。

関連三菱UFJ信託銀行、バイナンスジャパンと協業で新たなステーブルコイン検討へ

齊藤氏は今回のST社債で、不動産STに加えて、債券STでもProgmatの取扱件数が最大になったと報告した。

出典:note

また、仲介者別利用件数に関して、偏りの少ないネットワークに発展してきていると説明している。

出典:note

デジタル証券特集

デジタル証券の基礎知識 これからの金融を変える技術とは? 2023年のデジタル証券市場の動向と将来展望
デジタル証券の法的側面:規制とチャンス デジタル証券の技術的側面:ブロックチェーンとの関連性
デジタル証券の成功事例、先進企業の取り組みと成果
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア