CoinPostで今最も読まれています

「ビットコインは半減期前後に投げ売りされる可能性がある」BitMEX創業者アーサー・ヘイズが警鐘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

半減期後に低迷と予測

暗号資産(仮想通貨)取引所BitMEXの創業者であるアーサー・ヘイズ氏は8日、 ビットコイン(BTC)は、20日に予定されている半減期前後に売り圧力に晒されるだろうとの見解を示した。

「ヒートウェイブ(熱波)」と題した最新のブログ投稿で、ヘイズ氏はビットコイン半減期は市場にとって強気シグナルと見られているが、その直前・直後で価格が下落する可能性は十分にあると指摘した。

「市場原理として、大勢の投資家が同じ方向を向くとその逆のことが起きる」と述べ、ビットコインと仮想通貨全般の価格が、半減期前後に低迷するとの考えを明らかにした。

ヘイズ氏は、その根拠として、今回の半減期が「米ドルの流動性が通常より逼迫している時期」と重なる点を挙げた。具体的には、4月15日に期限を迎える米国の納税と政府預金口座(TGA)残高の影響、連邦準備理事会(FRB)の量的引き締め(QT)政策が相まって、市場からドルの流動性が失われ、広範なリスク回避が起こる可能性が高いと説明した。

このような時期に半減期が起こることを考慮すると、「仮想通貨の投げ売りに拍車をかけることになるだろう」と主張。アーサー自身は今年5月まで取引を控えるつもりとしたが、「暗号資産(仮想通貨)への興味は尽きないので予想が外れることは大歓迎」とも言及した。

半減期とは

ビットコインなど仮想通貨のマイニング報酬(=新規発行量)が半分に減るタイミングを指す。仮想通貨にはインフレを防ぐために「発行上限」が定められているものが多く、一定周期で訪れる半減期の度に、新規発行量が半分に減る仕組みになっている。供給量が減ることで希少価値が大幅に上昇し、価格が高騰しやすくなるため、仮想通貨特有の注目イベントでもある。

▶️仮想通貨用語集

関連:ビットコイン半減期が起きる時期は市場の低迷期と重なる=レポート

ヘイズ氏のポジション

ヘイズ氏は、これまでに ソラナ(SOL)やミームコイン・キャット・イン・ア・ドッグス・ワールド(MEW)、 NetMind Chainの NetMindトークン(NMT)を利益確定のために売却。一部の収益は イーサリアム(ETH)基盤のDeFiプロトコル「Ethena」が発行するステーブルコイン「USDe」に投入したと述べた。

関連:ミームコインのトレンド、2024年の注目銘柄から投資リスクまで

「合成(シンセティック)ドル」とも呼ばれるUSDeは、ETHのステーキングとデリバティブポジションの組み合わせにより、安定した利回りを提供するステーブルコイン。 Ethenaにはヘイズ氏をはじめ、バイナンスラボ、DragonFly、OKXベンチャーズなどが出資している。

一方、ヘイズ氏は自身の弱気予想に反して、市場が上昇を続ける可能性もあると認めている。仮想通貨に対しては(長期目線では)常に強気であると付け加えた。

関連:イーサリアム基盤「Ethena」の収益性を評価=Delphi Labs CEO

限定的なリスク資産の不安定期間

ヘイズ氏は、株や仮想通貨などのリスク性資産にとって「危うい期間」は4月15日から5月1日までと見なしているようだ。

同氏は、5月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に資金供給を引き締めるペースが鈍化し、政府預金口座(TGA)から約1兆ドル(151兆円)の流動性がシステムに放出されると予想している。

5月1日以降、QTのペースは低下し、イエレンは資産価格を押し上げるための小切手の現金化に忙しくなる。

ヘイズ氏は、米国の大統領選のある今年、ジャネット・イエレン米財務長官が「株式市場を潤し、有権者に豊かさを感じさせることで、バイデノミクスの効果を演出することに全力を尽くす」と分析しており、5月〜11月の数ヶ月は、リスク性資産にとって追い風となると予想している。

5月1日までトレードを控えたい

その後本格的に始まるであろう強気相場に備え、手元資金を十分に確保した上で5月に復帰したいと考えている。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア