CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム共同創設者ルービン氏「ETF承認はゲームチェンジャー」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨は重要な政治問題

米Web3ソフトウェア企業Consensys(コンセンシス)のCEOでイーサリアムの共同創設者のジョセフ・ルービン氏は、イーサリアム(ETH)現物ETF(上場投資信託)が業界の予想に反して突如承認されたことは、米国における暗号資産(仮想通貨)の流れを大きく転換させるものだとの考えを示した。

これはゲームチェンジャー(大きな転換点)だと思う。

同氏は、仮想通貨は今や「非常に重要な政治問題」になっているため、これまでの米証券取引委員会(SEC)の姿勢を覆すほど「優先される」ものだと指摘した。

次の大統領選に勝ちたいと考えるなら、おそらくブロックチェーンの分散型プロトコルエコシステムを味方につける必要があるだろう。少なくとも、彼ら(有権者)から嫌われることは避けたい。

ルービン氏は、SECによるイーサリアム現物ETFの承認判断は、紛れもなく土壇場の政治的決定であり、ホワイトハウスからの要請によって実行に移された可能性があると見ている。

仮想通貨ロビー団体であるブロックチェーン協会のクリスティン・スミスCEOは、イーサリアム現物ETFの承認は注目に値する方向転換だと次のように述べた。

私たちは、完全に難関を脱したと思う。これは仮想通貨の政治的重要性に対する理解が、完全に変化したことを意味する。

関連:イーサリアム現物ETF、米SECが承認 ブラックロックなど8銘柄

政治の風向きの変化

仮想通貨業界のロビイストの多くは、SECの突然の方向転換は、ワシントンにおける最近の政治的な風向きの変化によるものだと考えているようだ。

米国における仮想通貨の規制に関しては、最近大きな動きが続いている。

今月16日、連邦議会上院はSECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報121号(SAB121)を覆す決議案を可決した。8日には下院でも可決済みで、SECが打ち出した仮想通貨保管会計規則の廃止が上下両院で可決された。

なお同決議については、バイデン政権は拒否権を行使すると警告していた。

関連:SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決

次いで22日には、包括的な仮想通貨法案「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法(FIT21)」が下院で採決され、279票対136票で承認されて下院を通過した。

バイデン政権とゲーリー・ゲンスラーSEC委員長はともに同日、FIT21に反対する声明を発表したが、ホワイトハウスは、FIT21に拒否権を行使するのではなく、「法律の策定に関して議会との継続的な協力」を行うと述べた。これまで仮想通貨を敵視してきた政権の大きな譲歩と見られている。

関連:SECゲンスラー委員長反対も、仮想通貨重要法案「FIT21」は下院通過

トランプ前大統領が仮想通貨支持を表明

一方、共和党の大統領候補のトランプ前大統領は、以前の懐疑的な態度から一変して、強く仮想通貨を支持し、擁護する姿勢を打ち出している。

25日にワシントンで開催されたリバタリアン党の全国大会における演説では、「ビットコインなど仮想通貨の将来(未来)は、海外ではなく米国で構築されることを確実にする」と発言。米国の「5,000万人の仮想通貨保有者」に対し、ユーザー自身が資産を自己管理する権利を擁護し、仮想通貨批判派の急先鋒であるエリザベス・ウォーレン上院議員やその仲間をビットコインに近づかせないと強調した。

また同日、自身が設立したソーシャルメディアプラットフォームTruth Social(トゥルース・ソーシャル)に、仮想通貨支持の声明を投稿。急成長する仮想通貨領域と企業に対して、偏見なく積極的に受け入れる方針を明らかにした。

同時に、バイデン大統領に対しては「仮想通貨業界を潰そうとしている」と批判。これまで仮想通貨業界に対して厳しい規制を課してきた民主党政権とのスタンスの違いを鮮明にした。

関連:米トランプ前大統領「米国は急成長する仮想通貨業界のリーダーでなければならない、2位はありえない」

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09:45
3兆円運用の米ミシガン州の退職年金、10億円相当のビットコイン現物ETF保有
仮想通貨ビットコインの現物ETFに対する米国の年金基金からの需要は増加傾向にある。運用資産総額3兆円に相当するミシガン州の退職年金はウィスコンシン州とニュージャージー州のジャージー市の年金基金に続き、ビットコインETFの株を保有していることを報告した。
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア