米テザー社がUquidと提携
米テザー社は、フィリピンでステーブルコインUSDTを同国の社会保障制度(SSS)拠出金支払いに使用できるようになったと発表した。
Web3インフラ企業であるUquidと提携し、暗号資産(仮想通貨)トンコイン(TON)のブロックチェーン上でSSS拠出金のUSDT支払いを行えるようにした格好だ。
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SSS(Social Security System)は、フィリピン政府が運営する社会保障プログラムであり、加入者は退職後年金や傷病給付、失業給付その他を受け取ることができる。
雇用者と被雇用者による拠出金を元に運営されていて、自営業者や海外で働くフィリピン人も収入から拠出することで加入可能だ。
SSS加入者は、Uquidのアプリを使用することで携帯端末からUSDTを使って迅速に拠出金を支払うことができるようになった。
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Web3のEコマースインフラを提供するUquidは、ブロックチェーン技術とDeFi(分散型金融)を利用して10銘柄以上の仮想通貨による決済オプションを提供しているところだ。
運営開始から5年で、Uquidのショップは15万人以上のユーザーを獲得しており、毎日6,000人のユーザーがウェブサイトにアクセスしている。
テザー社とUquidは6月25日、提携して「1USD₮ストア」を立ち上げたことも発表した。
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このプロジェクトは、日常的な取引とデジタルコマースにおけるUSDTの実用化を実証することを目的とするものだ。ユーザーは、iTuneギフトカードやモバイル料金のトップアップなど様々なアイテムを1USDT未満の価格で入手できる。
ステーブルコインとは
価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、アルゴリズムを利用するステーブルコインもある。
▶️仮想通貨用語集
トンコインが成長中
トンコイン(TON)は、月間9億人以上の利用者を持つメッセージングアプリ「テレグラム」内で利用される仮想通貨だ。
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オンチェーン分析企業CryptoQuantは、6月にTONの1日あたりの送金量が100億ドル(約1.6兆円)に達したと指摘している。これは、ビットコイン送金量の1割水準に達するもので、TONの成長を示す数字となった。
TONがテザー社と提携して、TONエコシステム内でのUSDT普及拡大に取り組んでいることも、ユーザー報酬プログラムなどと共に、TONのユーザーベース拡大の要因として挙げられる。
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