急拡大する送金量
The Open Networkの暗号資産(仮想通貨)トンコイン(TON)の送金など1日あたりの送金量(Daily Transfer Volume)が100億ドル(約1.6兆円)に達した。オンチェーン分析企業CryptoQuantが20日に指摘している。
On-chain metrics of $TON are going parabolic!
— CryptoQuant.com (@cryptoquant_com) June 20, 2024
“The transfer volume ranges between $5.0B ~ $10.0B. For comparison, #Bitcoin's average daily transfer volume is around $50.0B. This indicates that #TON has already achieved between 10% Bitcoin's capacity.” – By @JA_Maartun
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CryptoQuantのコミュニティマネージャーを務めるMaartunn氏は、これはビットコイン取引量の10%にあたるとして、次のように述べた。
TONの日次送金量(転送量)は50億ドルから100億ドル(約8,000億円から1.6兆円)の範囲に及ぶ。ビットコインの1日あたりの平均送金量の約500億ドル(約8兆円)と比較すると、TONがすでにビットコインの1割水準を達成していることを示す。
誕生からわずか4年しか経っていないトークンとしては素晴らしい記録だ。
送金量は一般的に、ウォレット間での売買や送金など、トークンがネットワーク上で移動した総量を指すものである。
Maartunn氏は、TONのトークン保有者数も増えていると続けた。現在3,200万人で、1年前の290万人から10倍も増加しており、TONの人気の高まりを示していると述べた。
トンコイン(TON)は、月間9億人以上の利用者を持つメッセージングアプリ「テレグラム」内で利用される仮想通貨だ。NFT(非代替性トークン)の購入やゲーム内決済、テレグラム内の様々な用途で使われている。
TONは4月に1,100万TONをテレグラムのユーザーに報酬として付与するインセンティブプログラムを開始しており、これもユーザー数を急成長させている。
また、テザー社との提携を強化し、ステーブルコインUSDTのTONエコシステムにおける普及拡大に取り組んでいることや、トークン報酬をもらえるゲーム「Notcoin」の人気も背景だ。
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CoinMarketCapによるとTONの時価総額は現在約184億ドル(約2.9兆円)で、すべての仮想通貨の中でもUSDCとXRPに続く9位にランクインしている。14日には過去最高値を更新し、一時約8ドルまで上昇。記事執筆時現在は7.5ドルで取引されている。
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パンテラはTONに強気
大手仮想通貨投資ファンドPantera Capital(パンテラキャピタル)はTONに投資するために新たに「Pantera TON Investment Opportunity(パンテラTON投資機会)」ファンドを立ち上げようとしている。
出資者1人あたりの最低投資額を25万ドル(約4,000万円)として、資金調達のために投資家に呼びかけた。パンテラは5月にも、具体的な金額は明かしていないもののTONへ多額を投資したと発表しており、TONへの強気姿勢を示している。
パンテラのパートナーであるライアン・バーニー氏は5月、次のようにコメントしていた。
TONネットワークはまだ初期段階にあると考えており、テレグラムのユーザーが、そのエコシステムと新機能を活用していく様子を見るのが楽しみだ。
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TONの国内取り扱い
TONは、日本の国内取引所では、オーケーコイン・ジャパンやSBIホールディングス系列のBITPOINTに上場している。