現物ETFの横断幕
米暗号資産(仮想通貨)運用企業Bitwiseは26日、同社が提供するイーサリアム現物ETF(ETHW)の横断幕が、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に掲げられたことを報告した。
Xの以下の投稿が、横断幕が掲げられた際の動画。この投稿時にBitwiseは、イーサリアムのコミュニティに敬意を表し、ETFの楽しみな旅の始まりを祝って、NYSEの取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
Today, we celebrate Ethereum at the NYSE.
— Bitwise (@BitwiseInvest) July 26, 2024
Join us this afternoon as Bitwise rings the NYSE’s closing bell—to honor the Ethereum community and to commemorate the exciting journey to an ETF. pic.twitter.com/yIqlPidW5v
上記の投稿が行われたのは、現地時間26日の朝。一方で、BitwiseのトップであるTeddy Fusaro氏は同じ動画を、同25日の夕方にXに投稿していた。Fusaro氏は、NYSEの正面に横断幕が掲げられたと述べている。
Bitwiseは6月、イーサリアムと従来の証券取引所を比較したテレビCM向けの動画を公開していた。今回の横断幕の掲揚が新たな宣伝につながり、ETFに資金が流入することが期待されている。
Unlike Big Finance, Ethereum doesn't clock out at 4 p.m. pic.twitter.com/0gCJi3wlXp
— Bitwise (@BitwiseInvest) June 20, 2024
関連:「ウォール街の投資家はイーサリアム現物ETFに及び腰」10x Researchレポート
ETFの状況
イーサリアムの現物ETFは、発行企業側の書類も米証券取引委員会(SEC)に承認され、23日から取引が開始した。「SoSo Value」のデータによれば、25日時点における資金フローは1.7億ドル(約270億円)超の純流出。純資産総額は89億ドル(約1.3兆円)超で、これはイーサリアムの時価総額の2.36%に相当する。
1日ごとの資金フローを見ると、23日以降は純流出が継続。BitwiseらのETFは純流入が続いているが、すでに取引されていた非上場投資信託をグレースケールがETFに変換した「ETHE」から流出が続いている。
ETHEは以前から市場に流通していたことに加え、手数料が他社のETFに比べて高いことが指摘されている。ETHEの手数料は2.5%で、例えばBitwiseは0.2%(一定期間は0%)だ。
一方、グレースケールは「グレースケール・イーサリアム・ミニトラスト(ETH)」というETFもローンチしている。ETHは手数料が安価に設定されており、グレースケールの資金流出を軽減するとみられる。同様の資金流出は、ビットコイン現物ETFがローンチされた際にも起きていた。
ETHの方の資金フローは初日から純流入が続いている。
関連:SECが承認、グレースケールのイーサリアムミニ・ETF 手数料低減で資金流出を防ぐ狙い
関連:イーサリアムの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、おすすめ取引所選び