- VanEckのディレクターが「世界初のビットコインETFとなる根拠」を語る
- ビットコインEFTを申請中のVanEckのデジタル・アセット戦略部のディレクターがCNBCの取材に応じ、SECに承認される可能性が高い理由と10億ドル規模の投資市場の可能性について語った。
世界初のビットコインETFに、VanEckの確信とは
背景として、9月21日に報じたように、最も待望されているVanEck版ビットコインETFの申請は現在、米国証券取引委員会(以下SEC)が「正式な審査」を行うために、延期という進捗状態にあり、最終的には2019年2月27日までに結果が出されない可能性が高いとされていた。
ビットコインEFTを申請中のVanEckのデジタル・アセット戦略ー部のディレクターを務めるガボール・ギャバックス氏がCNBCの取材に応じ、SECの承認を受けると確信している理由について語った。
仮想通貨取引所ジェミニ(Gemini)を運営するウィンクルボス兄弟の申請も含め、現時点ではSECの承認を得たETFは無い。しかしギャバックス氏はこれまで却下されたETFとVanEckのETFには、複数の相違点があると、以下の様に主張している。
そのうちのひとつは、(VanEckには)資産クラスのための正しい市場構造を築いてきた素晴らしい歴史がある。1965年に創業者のジョン・ヴァン・エック氏が初のインターナショナル・ストックを確立し、60年代には(米国)初のゴールド・エクイティ・ファンドを設立した。
ジョン・ヴァン・エック氏はゴールド投資・国際分散投資のパイオニアとして知られており、投資家がグローバルな投資を通じて、さらなる多角化を促進する手助けをした初の投資マネージャーのひとりだった。
そしてギャバックス氏は、「過去60年にわたり、アクセスがより困難な投資対象のための市場構造と資金を構築してきたが、同じことをビットコインでも達成しようとしている」と自信を見せた。さらに、同氏は、機関投資家がビットコイン現物市場からリスクを回避することができるビットコインETFはゴールドETFのような魅力と需要があるとされ、『100億ドル規模の投資資金が入ってくるだろう」と予測している。
我々VanEckのゴールドETFはすでに数10億ドル規模となっており、さらに100億ドル規模のゴールドETFも取引されていることから、仮に承認された場合、ビットコインETFが開始した初日だけで恐らく、数10億ドル規模になりうるだろう。
「アメリカはビットコインETFを求めている」
またVanEckのETFは「現物ビットコイン」で、100%保険で保障されているため、ハッキングや盗難による被害も補償されるという。
ギャバックス氏いわく:「アメリカの投資家はビットコインETFを求めている」が、世界初のビットコインETFは証券に関する規制を遵守し、投資家の保護が十分に配慮したものでなければならないとされている。
同社は2017年3月にビットコインETFの非承認を受けているが、当時指摘されていた価格操作や投資家の保護に対する懸念点は軽減されていると主張している。
そして、規制当局はセキュリティーリスクや市場操作といった観点から新たなイノベーションを警戒する一方で、法的規制環境の整備を検討する姿勢に軟化しつつある模様だ。
最終決定は2019年2月末
VanEckにとっては二度目となる7月の申請提出以来、SECの承認はこれまで既に2回延期されており、三回目の期限は12月29日、最終期限は2019年2月27日に設けられている。ギャバックス氏は決定が来年にずれ込む可能性があると予想されている。
ギャバックス氏も、「12月の期日には決定が延期される可能性があるが、来年2月の期日には最終的な決定を下るはずだ」と、言及した。
しかし、VanEckとSolidXがETF承認に向け、仮想通貨に親和的とされるSECのコミッショナー、エラード・L・ロワスマン氏にプレゼンテーションを行ったと前日報じられているが、ギャバックス氏はこれについては言葉を濁した。
同氏は、「VanEckとSECは既に60年以上の付き合いがあり、定期的に協議を行っている。SECは市場参加者による提案や改善について議論することにオープンだ」とポジティブに受けとめている一方で、過去の経験上、「インターナショナル・ストックや投資信託など困難な議題もあった」ことも認めている。
しかし我々はそうした困難を乗り越えた経験がある。より多くの時間を要すると予想されるが、今回もベストを尽くしている。
と、自信を見せている。
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