はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米コインベース、SECに対し略式判決申立てを検討 仮想通貨調査記録の開示求める訴訟

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

調査記録の開示求める訴訟

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは15日、米証券取引委員会(SEC)を相手取った裁判で、コロンビア特別区の地方裁判所に部分的略式判決の申立てを行えるか伺う文書を提出した。

この裁判は、コインベースがリサーチ企業History Associates Incorporatedと共同で提訴したものだ。米国の情報公開法に基づき、SECが仮想通貨に関して行った調査の記録を開示するよう求めている。

背景には、SECの仮想通貨規制の方針が不明確であり、企業に対して恣意的な執行を行っているとの認識があった。連邦預金保険公社(FDIC)に対しても仮想通貨関連の措置で同様の訴訟を起こしている。

関連: 仮想通貨取引所コインベース、SECとFDICの透明性欠如を追及する訴訟を提起

しかしSECは開示を渋っており、コインベースは略式判決を求めることで、この状況を打開しようとする狙いがあるとみられる。

今回の文書によると、SECは現在、コインベースが要求する文書の提出には3年かかると述べている。これに対して、コインベースとの共同原告であるHistory Associatesは次のように申し立てた。

SECはすぐに対応する文書を提出することなく、これまでに考慮に入れていなかったような理由のために、該当文書を最初から見直す必要があると主張している。そして、今後3年間の内に、その見直しプロセスを開始することすらしないつもりだ。

今回の文書提出を受けて、これから裁判官はコインベースが部分的略式判決の申し立てを提出できるかどうかを決定する。その後、SECがその決定に返答することになる。

コインベースのポール・グレワル最高法務責任者は、「年末までに判決が出る可能性は低い」とみているところだ。

現在、この裁判とは別に、SECがコインベースを未登録証券の提供などで訴えた訴訟も継続している。

関連: 米連邦地裁、コインベースによるゲンスラーSEC委員長のメール開示請求を批判

イーサリアム2.0などに対する調査記録を要求

今回の訴訟でコインベースは具体的に3件の調査について情報を求めている。一つはイーサリアム2.0についての調査だ。この調査は正式に終了しており、SECがイーサリアムを有価証券とはみなさないことを意味する。

別の1件は、ザカリー・コバーン氏が作成した仮想通貨取引プラットフォームEther Deltaに関するもので、もう1件は仮想通貨スタートアップEnigma MPCに関するものだ。

SECは、Ether Deltaを取引所の定義をみたし登録対象だとみなしていた。また、Enigma MPCについては、同社が提供するトークンは、未登録証券だとしていた。コインベースはこれらの調査に関する記録の開示も求めている。

関連: リップル社、米SECを交差上訴へ 「もう争点は残されていない」と主張

SEC(証券取引委員会)とは

株や債券などの証券の取引を監督する米国の政府機関のこと。1934年設立。公正な取引の確保と投資家保護を目的としており、インサイダー取引や企業の不正会計、相場操縦などを防止する。仮想通貨が有価証券に該当するかという判断も行う。

▶️仮想通貨用語集

関連おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/27 木曜日
14:02
Xapo Bank、ビットコイン信用ファンドの提供範囲を拡大
ジブラルタルのXapo Bankがビットコイン建て信用ファンドを全会員に拡大。初期段階で1億ドル調達。2022年の業界崩壊後、厳格なリスク管理で市場回復。長期BTC保有者向けに安定利回りを提供。
14:00
ビットコイン需要の低迷続く 市場は横ばいか=Glassnode分析
Glassnodeが最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインの需要低迷を指摘した。新たな資金流入が回復するまで市場は狭いレンジで推移する可能性が高いと分析している。
13:55
タイ当局、サム・アルトマンのワールドコインに120万件の虹彩データ削除を命令
タイ個人情報保護委員会が、生体認証プロジェクトWorldに対し、仮想通貨と引き換えに虹彩スキャンデータを収集した行為が個人情報保護法違反として、120万件のデータ削除と業務停止を命令。世界各国でも同様の規制措置が相次いでいる。
13:35
世界取引所連合が米SECに書簡、仮想通貨企業への免除措置見直しを要請 トークン化株式に懸念
世界取引所連合が米証券取引委員会にトークン化株式を提供する仮想通貨企業への包括的な免除措置の見直しを求める書簡を送付した。ナスダックやCMEグループなどが加盟する同連合は、適切な規制遵守なしに仮想通貨プラットフォームが証券取引所の役割を果たすことへの懸念を表明。
11:10
「BTCが74000ドルまで下落しても転換社債に対する価値は5.9倍」ストラテジー
ストラテジー社は、仮想通貨ビットコインの価格が同社の平均購入価格である74,000ドルまで下落しても、転換社債に対して5.9倍の資産を保有していることになると投稿。債務の安全性を強調した。
10:30
韓国最大級仮想通貨取引所Upbit、ネイバーと合併 約1.5兆円規模の株式交換で傘下に
韓国IT大手ネイバーが仮想通貨取引所Upbit運営のドゥナムを1.5兆円規模で買収。韓国国内シェア7割超のUpbitとネイバーペイを統合し総合デジタル金融エコシステムを構築。2025年6月の合併発効を目指す。
10:15
BTCマイナーのクリーンスパーク決算発表、売上高が過去最高に AIインフラを拡大中
ナスダック上場のビットコインマイナー、クリーンスパークが決算報告。過去最高の売上高を記録した。AIとビットコインの両ワークロード対応の包括的プラットフォームへ進化中だ。
09:55
ソラナ特化型ウペクシが最大35億円調達、SOL財務戦略などに利用
ナスダック上場のウペクシが普通株式とワラントの私募により最大2300万ドルを調達すると発表した。調達資金は仮想通貨ソラナ財務戦略と運転資本に充てられる予定だ。
08:45
セキュリタイズがEU取引決済システム認可を取得、アバランチで展開へ
セキュリタイズがスペイン国家証券市場委員会からEU全域での取引決済システム運営認可を取得した。同社は米国とEUの両方でライセンスを持つ唯一の企業となり、欧州システムはアバランチ上に展開される。
08:00
S&P、USDTのドルペッグ能力を最低評価に引き下げ
S&Pは、テザー社の米ドルステーブルコインUSDTに対する評価を最も低い「5」に引き下げた。仮想通貨ビットコインを準備資産として保有する割合などに触れ、判断の根拠を説明している。
07:02
大口投資家の売りが加速、ビットコイン平均入金額が1年ぶりの高水準に=クリプトクアント
クリプトクアントが報告したデータによると、ビットコイン価格が8万ドルまで下落した後、大口トレーダーによる取引所への送金が増加している。最近では9000BTCが送金され、その45%が100BTC以上の大口入金だった。
06:25
ビットワイズのドージコインETFも取引開始、グレースケールに続く
ビットワイズがドージコインETFの取引を米ニューヨーク証券取引所で開始した。管理手数料は0.34%で最初の1カ月間は資産5億ドルまで免除され、グレースケールとREX-オスプレイに続く3番目のドージコインETFとなる。
05:55
ビットコイン、売りは飽和領域に近づくか K33が長期的な買い場と分析
K33リサーチは仮想通貨ビットコインが過去最高値から36%下落した現在の相場を「感情主導の行き過ぎ」と分析している。現在の価格乖離が長期投資家にとって魅力的なエントリーポイントと見ている。
05:35
グレースケール、米国初でジーキャッシュETFの登録申請を提出
グレースケールが仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)を対象としたETFの登録申請を米SECに提出した。実現すればジーキャッシュに特化した初のETFとなり、同社は過去1カ月間でXRP、ドージコイン、ソラナの投資信託もETFに転換している。
11/26 水曜日
16:30
MEXC、毎月の準備金監査を導入 Hackenを独立監査人に任命
暗号資産取引所MEXCがブロックチェーンセキュリティ企業Hackenを独立監査人に任命し、毎月の準備金監査を導入。初回報告は11月末に公開予定。マークルツリー方式による検証の仕組みも解説。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧