はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

H&MがVeChainを試行|製品データ追跡の活用に注目

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

H&Mの自社ブランド「Arket」がVeChainを用いたテストランを実施
Arketはサプライチェーンにおけるブロックチェーン技術の試験導入をVeChainを用いて実施した。ファッション大手H&Mは、それについてどのような見解を示していくのか。その動向は注目に値するだろう。
VeChainとは
Vechainは「改ざんできない」特性を持つブロックチェーン技術を活用し、商品の「真贋(しんがん)選定」を行うことができる仮想通貨です。中国発のプラットフォームです。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

H&M:VeChainを用いたテストランを実施

ファッション大手H&Mグループの自社ブランド「Arket」は、製品データの安全な追跡を目的とした、VeChain(VET)のブロックチェーンを用いてテストランを実施していることを、大手ブローカーeToroのブロックチェーン・仮想通貨メディア「Hard Fork」が報道した。

Arketの広報担当者は、Hard Forkへのメールで、

Arketは、VeChainを利用し、小規模のPoC(Proof of Concept)を、バリューチェーンにおける安全な製品データ追跡を目的としたブロックチェーン技術を利用するために実施している。

とテストランについて説明した。

また、「そのテストは2018秋季コレクションのウールビーニーで行われた」とも述べている。

H&Mは試験導入をどのように捉えるか

H&M傘下のブランドとVeChain間の提携の噂は以前からあり、それは、RedditやTwitterで、ロンドンのArketでユーザーがブロックチェーン導入がされたサービスを試している動画がシェアされたことに端を発したものである。

以下は、ユーザーがArketのアイテムを、消費者の製品情報の詳細の把握を目的としたアプリ「VeChain Pro」を使ってスキャンしている様子を収めた、噂のきっかけとなった動画である。

試験導入はArketによって明かされたものの、現時点では、提携としては不確定なものであり、単なるテストランに留まるものだ

Arketは「テストは継続中であり、まだ評価はされていない」と言及した。

ただ、テストの結果に拘らず、ファッション大手H&Mはサプライチェーンのソリューションとして、ブロックチェーンの実用性と利便性についてどのような見解を示すかは、非常に注目すべき動きであると言えるだろう。

VeChainのパートナーシップ

VeChainは、今まで様々な企業などとの業務提携を進めている。下記のようにその一部をリストアップ。

  • PWCー会計監査およびコンサルティングを提供するロンドンを本拠地とする企業で、2017年3月にPwC ChinaとPwC Singaporeとの業務提携を開始した。
  • Kuehne&Nagelーサプライチェーンとコントラクトロジスティックなど扱う物流企業で本社はスイスにある。同社はVeChainに対して顧客が船積小包を追跡可能にする要望をし、サプライチェーンにおける透明性の向上を図っている。
  • 中国のタバコ産業ー中国は世界で消費されるタバコの30%を消費するタバコ大国だが、中国では偽のタバコが横行しており、それをブロックチェーンの技術を用いて解決しようと構想されている。
  • BitOceanー仮想通貨交換業などの金融サービスを提供する日本企業で、同社とVeChainは厳しいコンプライスや法律に悩まされているなど共通の課題があり、協力関係を結ぶことにより流動性向上やVeChainの技術に基づく解決策の利用ができ、また同社がVeChainと実社会との結びつきを深めることを狙っている。
  • FanghuwangークラウドシステムやAI、ビッグデータといった新しい技術を用い、中小企業向けの不動産などを担保としたローンなどの金融サービスを提供している。VeChainは顧客データ収集システムやデータの質向上や、新たなデータ取得、利用のコスト削減するためのデータのシェアビリティの改善に努める。
  • BYDー中国の代表的な電気自動車メーカーBYDが、VeChainThorのパブリックブロックチェーンプラットフォームを活用した新たなプロジェクトを発表した。具体的には、車両の運転実績とCO2削減量などのデータを取集し、これに基づいてデータを提供者にカーボンクレジットとして報酬を付与する。 これらのデータは、VeChainThorブロックチェーンを通しプロジェクトの参加企業に公開され、最終的には地球規模のCO2排出量の把握と削減を目指している。
  • VeChainの今後

    上記に挙げた通り、VeChainはさまざまな分野でそのユースケースを示しており、よくブロックチェーンのユースケースとして挙げられるサプライチェーン以外の分野でも応用されている。先進的な有名企業がVeChainと協力関係を結び信頼を得ている点から、ブロックチェーンの潜在性が高いだけでなく、VeChainが企業の必要とするソリューションを提供していることが示されている格好だ

    今後も、VeChainがどのように社会やビジネスのあらゆる問題に対して解決策を示し、運用されていくのか目が離せないだろう。

    ▶️本日の速報をチェック

    CoinPostの関連記事

    中国大手EV自動車メーカー、VeChainの技術を活用したプロジェクトを公開
    中国の代表的自動車メーカーBYDが、VeChainThorのパブリックブロックチェーンプラットフォームを活用した新たなプロジェクトを発表した。
    注目すべき仮想通貨Vechain(VEN):中国大手保険会社PICCと提携を発表
    仮想通貨/ブロックチェーン企業VeChainは世界有数の保険会社PICCと提携するなど、様々な分野の企業と業務的を進めブロックチェーンの潜在性を示している。PICCやPWCなど様々な先進的企業とVeChainが業務提携し、あらゆるビジネスに解決策を提案している。今後のVeChainの動向に注目が集まる。
    厳選・注目記事
    注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
    04/02 水曜日
    16:57
    三菱UFJ信託銀行、電子決済手段としては国内初のステーブルコイン発行へ=報道
    三菱UFJ信託銀行が近日中に「電子決済手段」としてのステーブルコイン事業を開始する。カーボンクレジット取引から始め、貿易決済への拡大も視野に。
    14:30
    ソニー・シンガポール、オンラインストアでステーブルコインUSDC決済に対応
    ソニー・シンガポールが仮想通貨取引所と提携し、オンラインストアでステーブルコインUSDCによる決済サービスを開始。シンガポール初の仮想通貨決済対応家電ブランドとなり、ソニーグループの分散型技術戦略と連動した取り組みとなった。
    13:25
    エリック・トランプ氏「仮想通貨事業参入のきっかけは不当な銀行口座閉鎖」
    トランプ大統領の次男エリック氏は、大手銀行による突然の口座閉鎖が仮想通貨事業参入のきっかけとなったと明かした。同氏は、ブロックチェーン技術により今後10年で金融や銀行の在り方は大きく変わると予想している。
    12:56
    メタプラネット、ビットコイン追加購入で累計4,206BTCに
    メタプラネットが4月2日に仮想通貨ビットコインを160BTC、約20億円分追加購入し、累計4,206BTCに保有量を伸ばした。2025年末1万BTC・2026年末2万1,000BTCを目指し、独自財務戦略を進める。
    12:05
    ビットバンク、村上信五さん起用の新CM放映開始へ
    国内暗号資産取引所の大手ビットバンク株式会社は4月2日、バラエティ番組の司会などで活躍する村上信五さんを起用した新CM「Everybody bitbank」シリーズの放映を4月3日から開始すると発表した
    11:44
    米グレースケール、バスケット型仮想通貨ETF申請 XRP・ソラナ・ADA含む5銘柄で
    米グレースケールがビットコイン他複数の仮想通貨に投資する「デジタル・ラージキャップ・ファンド」のETF転換をSECに申請した。承認されれば一般投資家にも開放される見込みだ。
    11:00
    「決済用ステーブルコインは利子提供不可」米ヒル議員が強調 コインベースらの嘆願却下
    米下院金融委員長が決済用ステーブルコインの利子提供は認められない計画だと強調。コインベースなど仮想通貨業界からの要望を却下した。法案にも禁止条項が盛り込まれている。
    10:30
    国内上場のenish、1億円相当のビットコイン購入へ Web3事業強化で
    株式会社エニッシュが1億円相当のビットコインを4月1日から4日にかけて取得すると発表。ブロックチェーンゲーム開発を手がけながら、Web3領域での事業展開強化と財務戦略の一環としてビットコインを活用へ。
    10:15
    バックパック、FTX EUの顧客へのユーロ返還手続きを開始
    仮想通貨取引所バックパックは、FTX EUの顧客にユーロを返還するための手続きを開始。FTX自体は現金での返還をすでに開始しており、仮想通貨の買い圧につながるのではないかとの見方も上がっている。
    08:20
    バリュークリエーション、2度目の1億円分のビットコイン購入を実施
    東証グロース上場のバリュークリエーション株式会社が3月31日、1億円で7.8BTCの追加購入を発表。3月17日の初回購入から2週間で2回目の投資を実施した。
    08:15
    ビットコイン一時50万円上昇、米経済指標とトランプ関税政策が影響|仮想NISHI
    仮想通貨ビットコインは前日比で一時50万円の上昇となった。現在、市場の最大の注目材料はトランプ大統領による関税政策であり、ビットコインはリスク資産である米国株価指数との相関性が非常に高くなっている。
    07:50
    『ビットボンド』提案、トランプ政権のビットコイン準備金戦略、年間10兆円の財政削減効果も
    ビットコイン政策研究所が「ビットボンド」提案を発表。米国債の金利負担軽減と仮想通貨ビットコイン保有増加を同時実現する戦略で、2兆ドル規模で導入した場合、年間700億ドルの節約効果と推算。
    07:20
    ビットコイン購入準備のゲームストップ、2200億円調達済み
    米ゲーム小売大手ゲームストップが15億ドルの無利子転換社債発行を完了し、ビットコイン購入計画を進行。マイクロストラテジーの戦略に類似する企業の仮想通貨投資の新たな展開に。
    06:55
    三井住友FG、アバランチらとステーブルコインを共同開発
    三井住友FGは、ステーブルコインの開発を行うことがわかった。仮想通貨アバランチを開発するAva Labsら3社と協業し、26年度を目処にした発行を検討している。
    06:35
    トランプ家支援のAmerican Bitcoin、二社統合モデルでIPO計画
    トランプ家支援のAmerican Data CentersとビットコインマイナーHut 8が設立した合弁会社American Bitcoinが上場計画を発表。エネルギー・インフラとマイニング事業を二社統合モデルで展開していく。

    通貨データ

    グローバル情報
    一覧
    プロジェクト
    アナウンス
    上場/ペア
    重要指標
    一覧
    新着指標
    一覧