難易度が初めて100兆に
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)のマイニング難易度が11月5日、初めて100兆(100テラハッシュ/秒)を突破し、新たな記録を達成した。
ブロック高868,896で難易度が6.2%上昇し、101.7兆に到達。これは2週間前に記録した95.7兆の前回最高値を上回るものだ。
マイニング難易度の上昇は、ビットコインネットワークのハッシュレートが記録的な水準に達したことを反映している。ハッシュレートはネットワークに投入される計算能力の総量を示す指標で、先週には7日間移動平均で755.5 EH/sの新最高値を記録。マイナーの活動が活発化し、採掘競争が激化している状況だ。
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難易度の上昇は、マイナーにとってより多くの計算能力とエネルギーが必要になることを意味する。4月20日に行われた第4回半減期以降、ブロック報酬が6.25 BTCから3.125 BTCに半減し、マイナーの収益は大幅に減少。これにより、効率の悪いマイナーが市場から淘汰される圧力が高まっている。
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一方、生き残ったマイナーは、特に米国の上場マイニング企業を中心に、新たな設備の導入や採掘マシンのアップグレード、市場シェア拡大を進めている。大手マシンメーカービットメインの21シリーズなど、新型の高性能マイニング機器の市場投入も、ハッシュレート上昇に寄与している状況だ。
難易度の上昇にもかかわらず、ビットコインの価格は現在70,000ドル前後で取引されており、年初来で約70%上昇している。マイニング業界は厳しい競争環境に直面しているものの、仮想通貨市場全体の強さを背景に、依然として活発な動きを見せている。
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