相場サイクルに変化か
暗号資産(仮想通貨)のデータプロバイダー「CoinMarketCap(CMC)」のリサーチチームは2日、2024年3Q(7月から9月)版の分析レポートを公開した。
このレポートでは、ビットコイン(BTC)の半減期後の値動きも分析。そして、今年4月の半減期後の値動きはこれまでの半減期と傾向が違い、ビットコインの相場は予想よりも早くピークに達する可能性があるとの見方を示している。
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CMCは今回、ビットコインはこれまで半減期後518日から546日(17カ月前後)経過したところで相場のピークを迎える傾向にあったと指摘。その上で、今年の半減期後の市場サイクルはこれまでよりも約100日速く進んでいると説明した。
そして、これは次の相場のピークが予想よりも早く訪れることを示唆しており、今年の半減期後の相場のピークは2025年の5月中旬から6月中旬ぐらいになる可能性があると述べている。
一方で、半減期後の価格上昇を待っている投資家は多い。CMCは、相場のサイクルが過去の半減期よりも速いにもかかわらず、エコシステムやインフラの成長は遅いことが示されており、広範な市場の動きが変化してきている可能性があると分析した。
そして、これは相場が例外的な動きをしているだけなのか、市場の長期的な変化が始まっているのかは、現時点では明確ではないとしている。
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市場の相違点
CMCは今回、ビットコインが従来の4年サイクルとは異なる動きをしそうな要因が複数あると主張。そして、機関による投資、ETF、市場の変化が主導する「スーパーサイクル」で相場が動いている可能性があると分析した。
そのように分析する根拠の1つが、ビットコインの価格が伝統資産と相関することが多くなっていること。CMCは、ゴールド(金)やIT株との相関が強くなっているとし、これはより広い金融市場でビットコインが取引されるようになってきたことを示していると述べた。
その上で、ビットコインの相場が独自の4年サイクルで動かなくなっている可能性があり、この相関性はビットコインが伝統資産の1つとして扱われるようになっていることを示しているのかもしれないと説明している。
他にもCMCは、マイクロストラテジーやセムラーサイエンティフィックなどの企業がビットコインを購入するなどして、市場参加者が変化してきていることも、これまでとの違いとして指摘した。
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