アメリカに続く事例
戦略的ビットコイン(BTC)準備金を創設する法案が、新たに南米ブラジル下院に提出された。
この法案は、国家財政の5%に相当する約185億ドル相当のビットコインを戦略的な準備金として確保することを目指している。
また、ビットコインの準備金が、通貨の変動や地政学的リスクから国家の主権資産(外貨準備金や金、財政的資産など)を保護する役割を果たすだけでなく、同国の新しい中央銀行デジタル通貨「レアル・デジタル(Drex)」の担保として利用される可能性も示唆されている。
ブラジル下院で法案が可決された場合、次に上院に送られることになる。上院で承認されれば、大統領の署名を経て法律として成立する。しかし、成立の可能性は高くないと見られている。
今年、アメリカをはじめ複数の政府や地域で、経済的安全保障や政治的アピールとしてビットコインの準備金保有が注目を集めている。
例えば、ドイツ政府はトランプ大統領の11月再選前に5万BTCのビットコインを押収し、それを準備金とする機会があったものの、7月に57,600ドル以下の安値で全て売却。この決定により、現在の水準では約2,600億円の機会損失となっている。
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一方、イギリスの新労働党政権には、ビットコイン準備金の保有を提案する声が上がっている。また、ポーランドの大統領候補も2025年の選挙で当選した場合、国家準備金としてのビットコインを設けると公約している。
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