続伸の背景
暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォーム「Hyperliquid」が投資家の注目を集めている。過去2週間でネイティブトークン「HYPE」の価格が5倍以上高騰し、新たなDeFi銘柄として高いパフォーマンスを示している。
DefiLlamaのデータによると、Hyperliquidの主要プロダクト「Hyperliquid DEX」の累積パーペチュアル(無期限先物)取引高は2023年5月の立ち上げ以来、5,000億ドル(76兆円)を超え、年初来15倍の成長を記録。過去一週間で1日平均50億ドル以上の取引高を維持し、オンチェーン無期限先物市場の45%以上を占めている点が特筆される。
特に、Hyperliquidの出来高を牽引したのは時価総額No.1のビットコイン(BTC)ではなくイーサリアム(ETH)の無期限先物。12月9日以降、ETHの無期限先物取引は70億ドルの累積取引高を記録し、BTCを15%以上上回っている。オンチェーントレーダーの関心がETHに傾いていることが明白となった。
Hyperliquidの成功の背景には、専門的で目的に特化したプロトコル設計がある。機関投資家レベルの処理速度とDeFiのアクセシビリティを融合させ、アクティブなトレーダーに魅力的なインセンティブを提供することで、ユーザーのニーズに応えている。
これに伴い、HYPEトークンの急成長も顕著。誕生からわずか2週間で5倍以上価格が上昇し、時価総額は70億ドルに到達。これはAaveやRaydiumなどの老舗DeFiプレイヤーのネイティブトークンを上回る規模だ。
また、通常のVC出資に依存せず、ユーザー主導の成長がトークン価格の続伸に大きく寄与しているとの見方もある。
さらに、多くのソラナ(SOL)ユーザーが利用するオンチェーンブリッジサービス「deBridge」が12日からHyperliquidへのトークン転送を開始したことも材料視されている。
Hyperliquidは高性能で最適化されたレイヤー1ブロックチェーン「Hyperliquid L1」を開発し、分散型取引所(DEX)の新たな可能性を追求。現在の合計ロック額(TVL)は約37億ドルに達し、2週間で倍増した。
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