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UAE(アラブ首長国連邦)によるビットコイン保有額6兆円の真相は 専門家は懐疑的な見方も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CZ氏が共有

アラブ首長国連邦(UAE)が保有する ビットコイン(BTC)量が400億ドル(約6兆2,600億円)に達した一部メディアなどで報じられ、話題になっている。

暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスの共同創設者チャンポン・ジャオ(CZ)前CEOがXへの投稿で関連記事を共有したことで、この話題に火がついたようだ。

アラブ首長国連邦(UAE)は400億ドル相当のビットコインを保有している。

しかし、UAEとスイスに拠点を置く弁護士であるIrina Heaver氏は、この記事にはUAEによるビットコイン保有を示す証拠は何もなく、「はっきり言って、AI(人工知能)が再生成した記事のようだ」と指摘した。

するとCZ氏は、「正確な数字を収集するのは難しいため、どのようにこの数字を出したのか不思議に思った」と回答。しかし「予想よりも高いが、ここには多くの裕福な人々がいる」と、UAEによる大量のビットコイン保有をほのめかすコメントを残した。

一方、古くから存在し、ビットコイン関連のニュース分析と解説を提供するBitcoin Archive(@BTC_Archive)は「フェイクニュースのようだ」と指摘。情報源とされる記事には、出典もリンクも示されておらず、信頼性に欠ける「クリックベイト(釣りタイトル)だ」と結論づけた。

UAEの強み

真偽にかかわらず、UAEによる400億ドルのビットコイン保有の可能性に関する報道が広まり易い背景には、UAEが仮想通貨の規制整備に積極的に取り組み、仮想通貨事業の推進と企業誘致に活発な姿勢を見せている事実がある。

UAEでは、仮想通貨サービスプロバイダー(VASP)のライセンス制度が整備されており、バイナンス、Crypto.com、OKX、Bybitなどの大手取引所がライセンスを取得。リップル社は、ドバイ国際金融センター(DIFC)から基本的な承認を取得した。

アブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)では、Blockdaemon、Circle、Paxos、eToroなどの著名企業がUAE地域の規制の透明性と好ましいビジネス環境を選択し、大幅な拡張や移転を行った。

Blockdaemonの最高売り上げ責任者Andrew Vranjes氏は、規制の明確性により、同地域の市場は他の地域と比べ「はるかに早く動く」特徴があり、UAEをブロックチェーンプロジェクトのローンチパッドと形容した。

また同氏は、イギリス、インド、アジア太平洋地域からUAEに優秀な人材が流入していると強調。「適切な人材、適切な企業、適切な規制の枠組みは、成功への組み合わせだ」と述べた。

関連:bitgrit、BITGRIT DLT Foundationを設立:ADGMで日本発の暗号資産財団

規制環境の整備

前出のIrina Heaver氏は、2024年は規制環境の整備が進み、UAEにとって重要な節目になったと主張した。

その一つが、ステーブルコイン発行に関する規制で、UAE中央銀行 (CBUAE)が支払いトークンサービス規制として6月に導入した。

12ヶ月の猶予期間後、仮想通貨の支払いに関してUAEの企業は、CBUAEの認可組織が発行するUAE通貨ディルハム(AED)に裏付けられたステーブルコインのみを受け入れることが可能になる。

また、ADGMもステーブルコイン専用の規制枠組みを導入。ステーブルコインの発行者には、準備金によるトークンの完全な裏付けと強力なガバナンスの維持、厳格な透明性の確保が求められる。

MatterFiの事業開発責任者であるJakub Zurawinski氏は、UAEでビットコインが法的に支払い手段として採用されるのには時間がかかると考えているが、ディルハムに連動するステーブルコインが、UAEの現地決済インフラを強化する可能性があると主張している。

税金と給与支払い

仮想通貨の税金に関しては、連邦税務当局の税制改革により、2024年11月15日から2018年1月1日まで遡って、すべての仮想通貨取引が付加価値税(VAT)を免除されることとなった。ただし、この減税措置はUAEの中央集権型取引所における取引で、手数料にVATが課せられたユーザーにのみ適用される。

また、ドバイの裁判所は、従業員のボーナスを企業のネイティブトークンで支払う雇用契約を支持する判決を下した。なお、一般的な給与全てを仮想通貨で支払うこととは異なることに注意が必要だ。

関連:アラブ首長国連邦(UAE)が付加価値税制改正、仮想通貨取引の課税免除を発表

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