1.5倍のビットコインのリターンを目指す
米マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長は、1月13日にオーランドで開催されたBenchmarkのイベントで、同社が最大20億ドル(約3,130億円)の永久優先株式の発行を計画していることに言及した。これは同社の「21/21」計画の一環で、総額420億ドルの株式および債券発行を目指す取り組みの一部となる。
セイラー氏は、永久優先株の発行について「ビットコイン(BTC)へのレバレッジ投資機会を投資家に提供する最新の手段」と位置付け、「ビットコイン自体の1.5倍のリターンとボラティリティを提供することを目指す」と述べた。永久優先株は満期日や強制償還期限を持たず、発行企業が存続する限り固定配当を継続的に支払う特徴を持つものだ。
Benchmark社のアナリスト、マーク・パーマー氏は、優先株について「普通株式への転換性を含むことで、優先株投資家に通常見られないボラティリティとオプション性を提供する」と指摘。「本質的に、これらの証券には、高いボラティリティを持つ仮想通貨に価値が連動する企業への無期限のコールオプションが組み込まれている」と分析している。
セイラー氏は証券発行とビットコイン購入のタイミングについて、プログラム的要素と機会主義的要素の両方を考慮していると説明。ビットコインと資本市場それぞれが独自の「ムード」を持っており、それを読み取って対応していく方針を示した。
セイラー氏は次期大統領のトランプ氏とその新内閣について、仮想通貨に対してイデオロギー的に親和性があると評価。特に、仮想通貨の保管機関に顧客の保有資産を負債として計上することを求めるSAB 121について、トランプ新政権発足後の最初の週に撤回される可能性が浮上した。
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また、米国のビットコイン戦略的準備金の可能性について問われた際、セイラー氏は政治的な判断に委ねられると述べつつ、「わずか48ヶ月前には米政府がビットコインを禁止するのではないかという真剣な議論があった中で、このような議論が行われること自体が注目に値する」と語った。
マイクロストラテジーは今週月曜日の発表で、さらに2,530 BTCを383億円で購入したことを明らかにした。これにより同社のビットコイン保有量は450,000BTCとなり、その価値は7兆円を超える。
さらに、Bitwiseのマット・ホーガンCIOは昨日、企業によるビットコイン取得戦略を「見過ごされているメガトレンド」と評し、今年の市場を大きく上向かせる要因になると分析した。
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