*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(2/4 AM7時)
暗号資産(仮想通貨)市場は急反発し、一時150万円(24時間比)の上昇を記録した。主な背景として、下落の要因となっていたトランプ大統領による関税引き上げが、カナダ・メキシコに対して1か月延期されたことが挙げられる。加えて、中国との協議が4日に予定されているとの報道が伝わり、米インフレ率の上昇による金利上昇懸念が大幅に後退した。この影響で、長期金利の指標となる表面利率4.250%の10年物国債利回りは前週末比0.01%上昇(価格は下落)し、4.55%とほぼ横ばいの水準となった。
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2月3〜4日相場状況
ファンディングレートを確認すると、依然としてロングポジションが不利な状態が続いており、増加傾向のアクティブOIにはショートポジションが多く含まれていることが推測される(下画像赤枠参照)。価格の動向によっては売りの買戻し(ショートカバー)が起きやすい状況になっている。
価格上昇が見られるものの、デリバティブ市場では一部の取引所において先物価格が現物価格を下回るバックワーデーションが発生しており(下画像黄枠)、需要超過の状態にある。
また、オプション市場の動向を見ると、1月末から上昇していたプットコールレシオ(PCR)が低下に転じており(下画像黄枠)、市場参加者の投資姿勢は若干強気にシフトしていることがうかがえる。
現状分析(2/4日AM7時)
今回の一件を通じ、トランプ大統領の発言や行動が市場に与える影響の大きさが、4年前のトランプ政権時と同様であることが改めて証明された。トランプ大統領の突発的な行動は予測が難しく、市場を大きく動かすリスク要因として警戒が必要だ。
今後の重要な日程
- 2/4日 米ISM製造業景気指数
- 2/6日 チェコ中銀政策決定会合
- 2/7日 米雇用統計
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