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米オースティン大学、7億円規模のビットコイン寄付基金立ち上げへ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン投資する大学基金

米テキサス州に位置するオースティン大学は、暗号資産(仮想通貨)カストディ企業Unchainedと提携し、ビットコイン(BTC)を長期で運用する寄付基金を立ち上げた。

2億ドル規模の基金の一部として、500万ドル(約7.6億円)の資金調達を目指す。この動きは、2024年10月にエモリー大学がビットコインETF(上場投資信託)への投資を公表して以来、高等教育機関による暗号資産投資の新たな展開として注目を集めている。

なお、オースティン大学は2021年に新設された私立大学。言論の自由と学問の自由を重視している教育機関であり、2024年夏に初めて学部生を受け入れた。

今回の取り組みは、単なる資金提供を超え、教育機関とビットコインコミュニティの連携強化を目指す包括的なプログラムとなる。

基金の特徴として、Unchainedが自社の保管サービスを提供し、寄付されたビットコインの安全な管理を担う。また、共同マーケティング、公開イベント、ゲスト講義など、様々な教育プログラムも展開予定だ。

特に注目されるのは、オースティンのダウンタウンを中心に開催予定の一連のイベントだ。著名な学者や業界関係者を招き、ビットコインの可能性や教育の重要性について議論を深める計画という。

基金への寄付を募るだけではなく、ビットコインの利点やその可能性について一般の人々に知識を与えることにもなる見込みだ。

オースティン大学のチャド・テヴノット上級副学長は、「株式や不動産に長期的な価値があると考えられるのと同様、ビットコインにも長期的な価値があると考える」と話している。

オースティン大学は、ビットコインを基金に組み込むことで、他の学術機関が従来のものに変わる、より柔軟性を持ちうるような財務モデルを模索する上で、先例を作る格好だ。

この基金には最初の寄付者として、Unchainedのジョセフ・ケリーCEO兼共同創設者が、2BTC(時価約2,900万円)を個人的に出資している。Unchainedは、基金の安全を確保するための共同金庫を提供する予定だ。

関連: ビットコイン今後の価格、大幅調整の可能性 アーサー・ヘイズ氏分析

ビットコイン現物ETFへ投資する大学も

米国ではミシガン大学も間接的に仮想通貨に投資している。アンドリーセン・ホロウィッツ社による、「クリプトネットワーク・テクノロジーファンド(CNK Fund)に2018年、300万ドル(約4.6億円)を割り当てた。

このファンドは、「シード、ベンチャー段階から成長段階にまである仮想通貨ネットワーク技術企業に投資する」ものである。

また、昨年10月にはエモリー大学が、グレイスケール社の提供するビットコイン現物ETF「ビットコインミニトラスト(BTC)」の株式を1,500万ドル(約23億円)以上、およびコインベースの株式を約78万ドル(約1.2億円)保有していることが、米証券取引委員会(SEC)への提出書類で明らかになった。

ビットコインETFとは

ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの資金としてまとめ、株式や債券などに投資して運用される金融商品。運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みになっている。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。

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州によるビットコイン資産構想

オースティン大学がキャンパスを置くテキサス州は、ビットコインマイニングにおいて、世界的に高いシェア率を誇るなど、仮想通貨に友好的なことでも知られている。

チャールズ・シュワートナー州上院議員は1月、州がビットコインで税金や手数料、寄付金を受け取ることを可能にする法案を提出した。戦略的ビットコイン準備金を設立することを構想している。

さらに、オクラホマ州、ペンシルベニア州、ノースダコタ州、ニューハンプシャー州など合計17以上の州で、ビットコインに資産を配分する法案が提出されているところだ。

関連: 公的資金のビットコイン投資、米国17州で法整備進む

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