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ビットコインに大幅調整の可能性
仮想通貨取引所BitMEXの共同創設者であるアーサー・ヘイズ氏は、昨年トランプ氏の再選可能性が高まったことで急上昇したビットコイン価格について、2024年第4四半期の水準である7万ドルから7万5000ドルまで下落する可能性が高いとの見方を示した。
ヘイズ氏によると、ビットコイン(BTC)は過去60日間で7万ドルから11万ドルまで上昇したが、これは仮想通貨業界がトランプ政権下での規制緩和を過度に期待した結果だと指摘。トランプ陣営は既に仮想通貨支持者からの票を獲得しており、規制改革を急ぐ動機に乏しいと分析している。
特に、政権が検討している規制案については、コインベースやブラックロックなどの大手金融機関を利するものの、真の分散化を促進せず、仮想通貨市場の本質的な成長には寄与しないとの懸念を示した。
ヘイズ氏は、ビットコイン価格を再び上昇させる要因として、FRBや米財務省、中国、日本などによる金融緩和政策の実施か、イノベーションを促進する具体的な法整備の実現が必要だと述べた。
特に注目すべき提案として、ビットコインを世界の中立的な準備資産として位置づけ、米ドルを取引通貨として維持しながら、各国の外貨準備をビットコインへ移行させる構想を展開。これにより、米国債市場の機能を維持しつつ、対GDP比での政府債務を現在の100%から30%程度まで削減できる可能性があると示唆した。
同氏は、この構想の実現には米国内での仮想通貨関連インフラの整備が不可欠とし、特にアリゾナ州に建設中の半導体工場や、アラスカ州の豊富な天然資源を活用したマイニング施設の展開が重要な役割を果たすと指摘した。
ただし、これらの政策実現には仮想通貨保有者による具体的な政治的行動が必要だとし、単なるSNS上でのコメントではなく、議員への直接的な働きかけの重要性を強調している。
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