はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

OKXが米司法省と和解、750億円の罰金支払いへ 無認可送金事業運営で有罪認める

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

過ちを認める

米司法省は24日、大手暗号資産(仮想通貨)取引所OKXを運営するAux Cayes FinTech Co. Ltdが、無認可の送金事業運営で有罪を認め、総額5億470万ドル(約757億円)の罰金支払いに同意したと発表した。

OKXは、コンプライアンスの不備により、米国の顧客が同社のグローバル版プラットフォームで取引を行っていたことを認めた。同社の声明によると、関係した米国顧客の数は、全顧客基盤のわずかな割合にすぎず、すでに同社のサービス利用を停止しているという。また、顧客からの被害申し立ては行われていないことを強調した。

OKXは8,440万ドル(約126億7,250万円)の罰金を支払うとともに、違反対象期間に米国顧客から得た手数料約4億2,100万ドル(632億円)の没収に同意した。司法省によると、OKXの捜査への協力と適切な是正措置の実施が評価された結果、通常適用される罰金が25%減額された。

OKXは、過去2年間にわたり、堅牢な世界規模のコンプライアンスプログラムの構築に投資し、大きな進展を遂げたと主張している。過去の欠陥について完全な責任を負う今回の和解には満足しており、同社の今後の成長を反映するものだと述べた。

マネロン防止法に違反

司法省は、OKXが7年以上にわたり、マネーロンダリング防止法に故意に違反し、犯罪者による金融システムの悪用防止対策の実施を回避してきたと指摘。その結果、50億ドル(7,500億円)超の疑わしい取引や犯罪による利益取得を助長したと非難した。

OKXは2017年以降、公式に米国人による同プラットフォームでの取引を禁止するポリシーを制定している。しかし、FBIのジェームズ・デネヒー副長官は、OKXが「米国法に露骨に違反し、必要なKYC(顧客確認)手続きを回避するために、ユーザーに虚偽の情報を提供するよう助言することさえあった」と指摘した。

司法省はその具体例として、2023年4月、米国顧客の口座開設手続きの際に、同社の従業員が米国以外の任意の国やID番号の入力を促した事実を示した。

あなたが米国在住であることは知っているが、適当な国を入力しても問題ない。名前、国籍、ID番号を入力するだけ。アラブ首長国連邦とID番号には、適当な数字を入力するだけでいい。

当時、OKXは口座開設のために顧客が提供した情報を確認することはなかったという。

米国での広告活動

また、OKXは米国でも広告活動を行なっていた。トライベッカ映画祭のスポンサーを務め、米国拠点のアフィリエーターを使って取引所を宣伝した。既存の顧客による新たなユーザー誘致を支援するため、特典も提供。その中で少なくとも1人の顧客は、VPNを使用して米国の顧客がOKXに登録する方法についての説明ビデオを提供したと司法省は述べた。

OKXは、米国の機関投資家も顧客として抱えていたが、その一社だけでも関連期間中のスポットおよびデリバティブ取引の出来高は1兆ドル(150兆円)を超えていたという。

世界各地でサービス提供開始

OKXは積極的に世界各国のライセンス取得を進め、サービス基盤の拡大を行っている。

2024年1月、OKX中東はドバイの仮想資産規制庁(VARA)から完全な認可を取得し、同年10月にはアラブ首長国連邦(UAE)でサービスを開始した。

同年9月にはOKXのシンガポール法人(OKX SG)が、シンガポールの中央銀行から主要決済機関(MPI)ライセンスを取得した。

さらに今年1月、OKXはマルタ金融サービス局(MFSA)から欧州連合(EU)の「暗号資産市場規制法(MiCA)」に基づくライセンスを完全取得。MiCAの「パスポート」制度を活用することで、EU全域での事業展開が可能になった。

2月18日には、マルタを拠点とする欧州経済地域(EEA)のハブを通じて、EEA加盟28カ国でサービス提供を開始したと発表した。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/05 金曜日
12:50
ジャスティン・サン、900万ドル相当のWLFIトークン凍結解除を運営チームに要求
トロン創設者ジャスティン・サン氏が5日、ワールド・リバティ・ファイナンシャルに対しトークン凍結解除を要求。ブロックチェーンの基本価値観を主張。
11:30
「仮想通貨保有企業が牽引する新たなアルトシーズンはすでに到来」ブルームバーグETF専門家
ブルームバーグETF専門家が仮想通貨トレジャリー企業主導の新型アルトシーズン到来と分析。SECが10銘柄のETF承認準備も、ビットコイン並みの需要は期待薄と予測。
10:15
ストライプ、決済向けL1チェーン「テンポ」の開発支援を正式発表
ストライプのCEOは、決済向けL1ブロックチェーン「テンポ」の開発を支援していることを正式に公表。テンポも発表を行なっており、仮想通貨イーサリアムと互換性を持つことなどを説明した。
10:00
ビットコイン市場の分岐点となる価格は? Glassnode分析
Glassnodeが週間レポートで仮想通貨ビットコイン市場を分析。相場の分岐点となる価格帯について論じている。ビットコインとイーサリアムに対する需要の違いについても指摘した。
09:02
米国初のドージコインETF、来週にも上場か
レックス・シェアーズとオスプレー・ファンドがドージコイン直接投資ETF「DOJE」を9月第2週にも上場予定。
08:05
上場企業のビットコイン保有量100万BTC突破、半年で150社超に急拡大
上場企業のビットコイン保有総量が9月4日に100万枚を突破。マイケル・セイラー氏のストラテジー主導で半年間に80社から150社超へ急拡大。
07:00
Fireblocks、ステーブルコインのネットワークをローンチ
仮想通貨インフラ大手Fireblocksは、ステーブルコインのためのネットワークをローンチしたことを発表。USDCを発行するサークルなど40超の企業がローンチ時点で参加している。
06:55
ワールドリバティ(WLFI)、ジャスティン・サンのアドレスを凍結か
ワールド・リバティ・ファイナンシャルがトロン創設者ジャスティン・サンのウォレットを9月5日にブラックリスト化。900万ドル相当のWLFIトークン移動後に制裁措置。
06:25
ストラテジー、S&P500指数編入の可能性高まるか=ブルームバーグ
マイケル・セイラー率いるストラテジーがS&P500組み入れ候補に浮上。パッシブファンドの約160億ドル買い圧力への期待も。
06:00
SEC、仮想通貨規制枠組み明確化へ 規制アジェンダで新方針発表
SECアトキンス委員長が4日、仮想通貨規制の明確化を含む春季規制アジェンダを発表。イノベーション支援と資本形成促進を重視した新たな規制方針を表明。
05:40
ナスダックが仮想通貨保有上場企業への監督を強化、株価に打撃
ナスダックが仮想通貨トレジャリー企業への監督を強化。株主投票義務化や情報開示要求で、複数企業の株価が急落。
09/04 木曜日
18:30
10カ国で「政府よりビットコインを信頼」 コーネル大25か国調査
コーネル大の25か国調査で、10カ国が「政府よりBTCを信頼」。平均信頼度は4.67/10。株・社債は同等リスク視、日本は信頼・保有とも低位。
14:49
リップル社、ステーブルコイン『RLUSD』をアフリカ3社と提携し提供開始
Rippleの米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」がアフリカで利用開始。Chipper CashやVALRと提携し、国際展開を拡大中。
13:45
スイ・グループ、保有量1億SUI突破
ナスダック上場のスイ・グループが9月2日時点でSUIトークン保有量1億枚超を達成。約3億4400万ドル相当のSUI仮想通貨資産を確保し株主価値向上へ。
13:10
「既存の枠組み活用で仮想通貨市場に迅速対応を」米CFTC代理委員長が提唱|WebX2025
米商品先物取引委員会のファム代理委員長がWebX2025に登壇。米国における新たな仮想通貨規制方針について講演した。既存の規制枠組みを活用することを提唱している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧