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初めて組み入れる
世界最大の資産運用会社ブラックロックが、同社のビットコイン現物ETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」を金融アドバイザー向けのモデルポートフォリオに組み入れることをBloombergが金曜日に報じた。この動きは機関投資家によるビットコイン採用の重要な一歩となる可能性がある。
同社は代替資産への投資を許容する「ターゲット・アロケーション・ポートフォリオ」に、運用資産総額480億ドル規模のIBITを1%から2%の配分で組み入れるという。ブラックロックのモデルポートフォリオは約1,300億ドルを運用しており、この割合は小さいものの、このモデルに追随する多くのアドバイザーやプラットフォームに影響を与える可能性がある。
ブラックロックのモデルポートフォリオでリード・ポートフォリオマネージャーを務めるマイケル・ゲイツ氏は木曜日のレポートで、「ビットコインの長期的な投資価値を支える実質的な論拠がいくつかある」と述べた。ゲイツ氏によれば、これにはビットコインの新しい価値保存手段としての側面やグローバルな通貨の代替手段としての特性、米ドル覇権や政治的不安定性に対するヘッジ、そして商品やサービスの「オフライン」から「オンライン」へのデジタル移行に対する代理投資としての役割が含まれるという。
今回の発表は、ブラックロックが同社のモデルポートフォリオにIBITを初めて組み入れるケースとなり、ビットコインのより広範な機関投資家採用の兆しを示すものだ。特に、世界最大の資産運用会社がビットコインを正式な資産クラスとして認め、投資ポートフォリオに組み込んだことの象徴的な意義は大きい。