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ヘイズ氏などが指摘、トランプの仮想通貨準想に資金調達・選定基準の不透明性

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン準備金なのか、アルトコイン準備金なのか

トランプ米大統領が3日に発表した「仮想通貨戦略的準備金」構想について、投資銀行TDコーエンがコミュニケーション不足と資金調達の不明確さを指摘している。同行のワシントン・リサーチ・グループは3曜日の報告書で、「SNSでの発表に過剰反応すべきではない」と警告した。当初の発表にはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)が含まれておらず、後から追加された点から「コミュニケーションの連携に欠けた」と分析している。The Blockが報道した。

TDコーエンはさらに、「トークン購入のための資金調達方法についての説明がなかった」と指摘し、計画の実現可能性に疑問を投げかけた。また、「準備金」と「備蓄」の呼称の違いについても重要性を低く見積もり、米国政府が新たにトークンを購入する計画なのか、あるいは単に押収した仮想通貨資産を保持するだけなのかが不明確だと述べている。

トランプ大統領の仮想通貨準備金発表は市場の急騰をもたらした一方で、懐疑的な見方も広がっている。コインベースのCEOであるブライアン・アームストロング氏は、「準備金にはビットコインのみを含めるのが最善」との見解を示した。アームストロング氏は、「最もシンプルで、金の後継者としての明確なストーリーがある」とビットコイン単独案を支持し、多様性を求めるなら「市場価値加重インデックス」が偏りのない選択肢になると提案している。

また、ビットコイン初期投資家であるキャメロン・ウィンクルヴォス氏は「私は戦略的準備金に期待しているが、他の銘柄が検討されていることには驚いた。ビットコインは、価値貯蔵準備資産としての基準を満たす唯一の資産だ。イーサリアムもそうかもしれない。これらはデジタル金とデジタル石油として、米国の金(フォートノックス、NY連銀など)と石油(戦略石油備蓄)の現物備蓄を反映している。しかし、将来的には他の資産も評価される可能性はあるが、非常に高いハードルだろう」と話した。

一方、著名な仮想通貨トレーダーであるアーサー・ヘイズ氏は、「新しいことは何もない。言葉だけだ」と厳しい見方を示し、「議会の承認を得て借入金を確保するか、金価格を引き上げない限り、ビットコインやその他の仮想通貨を購入する資金はないだろう」と指摘した。

また、経済学者で有名なビットコイン批判者のピーター・シフ氏も、ビットコイン準備金の論理は理解できるとしながらも、「XRPなどのアルトコインを国家準備金に含める根拠は?」と疑問を呈している。

TDコーエンは、今週7日に開催予定の「ホワイトハウス仮想通貨サミット」について、「トランプチームがステーブルコインと仮想通貨市場構造の法制化をどのように進めるかを示す重要な場になる」と予測した。同行は「仮想通貨セクターに必要な法的安定性を提供できるのは超党派の解決策のみ」との見解を維持している。

一方で、上院銀行委員会は来週ステーブルコイン法案の審議を準備しており、トランプ政権の最初の100日以内に法案成立を目指している。TDコーエンはこの動きについて一定の勢いを認めつつも、議会がこれほど迅速に動くことに懐疑的な見方を示した。「迅速さの必要性は理解できるが、効果的な法案を作成するには速すぎる懸念がある」と述べ、「銀行のステーブルコイン発行能力や相互運用性の要件」が鍵になると指摘している。

専門家たちの懸念にもかかわらず、トランプ政権は仮想通貨政策を優先課題として進めており、業界関係者は7日に開催される「ホワイトハウス仮想通貨サミット」での具体的な政策発表に注目している。資金調達メカニズム、対象銘柄の選定基準、規制の枠組みなど、多くの未解決問題が残されており、市場はこれらの詳細が明らかになるまで神経質な展開が続くと予想される。

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