はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ヴィタリック支援のイーサリアムL2「MegaETH」、6日にテストネット運用開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

 

Web2レベルのリアルタイム処理

リアルタイムのブロックチェーン・パフォーマンスの実現を目指すイーサリアムレイヤー2「MegaETH」は、3月6日からテストネットの運用を開始すると発表した。

テストネットは段階的に展開され、6日から10日まではアプリおよびインフラ開発者のオンボーディング期間で、一般ユーザーの参加は10日以降となる。なお、ユーザーには直接、テストネット用のETHが配布される。参加希望のユーザーはMegaETHの公式Discordでウォレットの登録が必要となる。

MegaETHは、イーサリアムのエコシステムとの互換性を維持しながら、スケーラビリティを大幅に向上するように設計されており、ミリ秒未満のレイテンシ(遅延時間)と毎秒10万トランザクション(100,000TPS)を超えるスループットの実現を目指している。

最初のテストネットは、15ミリ秒のブロック時間と2万TPS、そして1.68 Ggas/秒(ギガガス=ガスの10億倍:ガス単位での処理能力)のパフォーマンスを目標として、さまざまな検証が行われる。

開発者は、MegaForgeプログラムに参加し、リアルタイムゲームやリアルタイムDeFi(分散型金融)、高頻度取引のテストを行う。

MegaETHはWeb2(従来のインターネット)レベルのパフォーマンスを提供する「世界初のリアルタイム・ブロックチェーン」を標榜。最先端技術と独自のアーキテクチャを活用することにより、ブロックチェーンと高性能クラウドコンピューティングとのギャップを埋めることを目指している。

ブロックチェーンの幅広い適用を可能に

MegaETHは、超高速のスループットとほぼリアルタイムのトランザクション確定の提供を目的としたイーサリアムL2スケーリングソリューションだ。

MegaETHのビジョンは、「The World Computer」というイーサリアムのビジョンに基づき、ブロックチェーンを「リアルタイムで使える日常的な技術」まで進化させること。

MegaETHは、既存の多くのL2ソリューションを凌駕する毎秒10万件以上(100,000 TPS)のトランザクションを処理するように設計されている。この超高スループットにより、高頻度取引プラットフォームやリアルタイムゲームなど、次世代の分散型アプリへのサポーをの提供が可能になる。

また、現在のブロック時間は10ミリ秒だが、将来は業界初の1ミリ秒未満への短縮が計画されている。このような迅速な処理によって、承認待ち時間が大幅に短縮され、リアルタイム性が求められるさまざまな用途にも対応できる。

例えば、瞬時決済や高頻度取引(HFT)、リアルタイム対戦ゲームなど、これまでブロックチェーンで実現することが難しかったユースケースでの採用も期待できる。

ノードの専門化

MegaETHは、ネットワーク上の全ノードに全てのタスクを実行させるのではなく、特定の役割に分けるノード専門化モデルを採用している。

  • シーケンサーノード:高性能ハードウェアを備え、トランザクションの順序づけと実行を担当
  • プルーバー(証明)ノード:専用ハードウェアを使用し、暗号学的証明の生成および検証を担当
  • レプリカノードとフルノード:証明の検証。低いハードウェア要件により一般ユーザーの参加が可能

このモデルの採用により、パフォーマンスを最適化しつつ、堅牢な分散化の維持が可能になった。

MegaETHの歩み

MegaETHは2022年、スタンフォード大学でコンピュータサイエンスの博士号を取得したイーロン・リー(Yilong Li)氏の「リアルタイム・ブロックチェーン」という独自のコンセプトから始まった。

マサチューセッツ工科大学(MIT)でブロックチェーン研究を行っていたレイ・ヤン(Lei Yang)氏と、ConsenSysでグローバルビジネス開発の責任者を務めたシュヤオ・コン(Shuyao Kong)氏が加わり、「MegaLabs」を共同設立。プロジェクトが本格的に始動した。

2024年6月、MegaLabsはDragonfly Capitalが主導したシードラウンドで2,000万ドル(約30億円)の資金調達に成功した。この投資には、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏やジョセフ・ルービン氏などが、エンジェル投資家として参加した。

同年12月には、トークン入手権利と株式の提供を通してさらに1,000万ドル(約15億円)の資金を調達。当初は420万ドルで募集を開始するも56秒で目標に到達したことから、追加で580万ドルの募集を開始。こちらは70秒で調達が完了したという。

関連:ブテリン氏出資のブロックチェーン「MegaETH」、2分超で15億円を調達

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧