はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

メタプラネット、ビットコイン保有計画で26倍超の上方修正 21万BTCの保有目指す 新株予約権の発行額は、国内史上最高規模

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

過去最大規模の資金調達へ

メタプラネット株式会社は6月6日、第20回から第22回新株予約権(行使価額修正条項および行使停止条項付)の第三者割当による発行を決議した。

発行総数は555万個で、新株予約権1個につき普通株式100株が割り当てられる。

全て行使された場合の潜在株式数は5億5500万株となり、想定調達額は約7,674億円(差引手取概算額)に達する。これは日本の資本市場における新株予約権発行として史上最大規模となる。

目標額は26倍超に

2025年1月28日に発表された「21ミリオンプラン」では、第13回から第17回新株予約権が発行され、2年間の行使期間が設定されていた。しかし、市場からの強い支持を受け、わずか3か月余りで全額行使が完了し、約933億円の資金調達に成功した。

この期間中、同社の株価は発表時の416円から行使完了時の783円へと約88%上昇しており、ビットコイントレジャリー戦略に対する市場の高い評価が示された。この成功体験を踏まえ、より大規模な555ミリオンプランの実施に踏み切ったものである。

メタプラネットは、日本円の価値下落リスクへのヘッジとビットコインの長期的な価値上昇を見込み、2024年4月からビットコイントレジャリー企業への転換を進めている。今回の大規模な資金調達により、その戦略を一層加速させる構えである。

市場価格超の行使価額

今回発行される新株予約権の最大の特徴は、行使価額が市場価格を上回る「プレミアム型」である点にある。初回行使価額は1,388円で、取締役会決議日前日(6月5日)の終値1,363円に対して1.83%のプレミアムが付与されている。

行使価額の修正方式も独特である。各シリーズで異なる修正倍率が設定されており、第20回新株予約権は基準価格の100%、第21回は101%、第22回は102%となる。修正は3取引日ごとに実施され、その都度、直前3取引日の平均終値に各倍率を乗じた価格に調整される。

従来、MSワラント(行使価額修正条項付新株予約権)では市場価格に対して8~10%程度のディスカウントが設定されることが一般的であった。しかし今回はディスカウントを適用せず、むしろプレミアムを付与する構造を採用している。これは既存株主への配慮を示すとともに、行使による調達額の最大化を図る狙いがある。なお、下限行使価額は777円に設定されており、株価が大幅に下落した場合でも過度な希薄化を防ぐ仕組みとなっている。

95%をBTC購入に充当

今回の資金調達は、同社が新たに策定した「555ミリオンプラン」の中核をなす。このプランは、2025年2月に完了した「21ミリオンプラン」(2億1000万株の新株発行により約933億円を調達)の成功を受けて立案されたもので、発行規模を大幅に拡大している。

調達資金の使途

目標は2027年末までに「1%クラブ」入り

メタプラネットは今回の555ミリオンプランを通じて、ビットコイン保有目標を大幅に上方修正した。新たな目標は以下の通りである:

  • 2026年末まで:10万BTC(従来目標:2万1,000BTC)
  • 2027年末まで:21万BTC以上

21万BTCという数値は、ビットコインの総供給量上限2,100万枚の1%に相当する。この水準を保有する企業・機関は世界でも極めて限られており、「1%クラブ」と呼ばれる。同社は、アジアを代表するビットコイン保有企業としての地位を確立し、この排他的なグループへの参入を目指している。

「株主の皆様を代表して、慎重かつ迅速に、可能な限り多くのビットコインを蓄積する」ことが長期的な企業価値向上への最も合理的な道筋であると強調している。

段階的な行使による市場への影響を最小化

割当先のEVO FUND(ケイマン諸島法人)は、メタプラネットのこれまでの資金調達において継続的に新株式、新株予約権、普通社債を引き受けてきた実績がある。同ファンドは、今回の新株予約権についても全額の払込みに必要な資金を保有していることが確認されている。

市場への影響を最小限に抑えるため、以下の制限が設けられている:

  • 東京証券取引所の規則に基づき、月間の行使数量は発行済株式数の10%以内に制限
  • 各シリーズごとに行使停止指定が可能で、会社が行使タイミングをコントロール
  • 新株予約権の譲渡には取締役会の承認が必要

関連:メタプラネット、ビットコイン168億円分追加購入 保有量8,888BTC達成

関連:ビットコインと仮想通貨関連株はどちらを買うべき?メリット・デメリットを解説

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/23 木曜日
20:48
野村系レーザーデジタル、投資ファンドをSeiブロックチェーンでトークン化 
野村傘下レーザーデジタルのファンドがセイ上でトークン化。カイオ経由でブラックロックやブレバン・ハワードなどグローバル大手と並ぶ機関投資家向けRWA商品として展開。
16:54
クオンタムソリューションズ、イーサリアム保有量で国内上場企業トップ
東京上場のクオンタムソリューションズが7日間で2365ETHを取得した。アーク・インベスト創業者ウッド氏も支持を表明。
15:32
ポリマーケット、米大手スポーツベッティングと提携 予測市場インフラ提供へ
予測市場大手ポリマーケットが米スポーツベッティング大手ドラフトキングスの清算機関に指定。競合カルシとの競争激化の中、B2C市場に加えB2B事業で新たな収益源を確保。NY証取の親会社から20億ドルの投資も受け事業拡大を加速。
15:17
アーサーヘイズのビットコイン100万ドル予想、高市政権の積極財政は市場の起爆剤になり得るか?
BitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏が、高市新政権の物価高対策によりビットコイン価格が100万ドル(約1.5億円)に達すると予測した。同氏は景気刺激策の推進が、日銀の量的緩和(QE)への転換につながると見ている。
15:11
ルミス米上院議員、仮想通貨アプリを後押しするオープンバンキング規則設立求める
米ルミス上院議員がCFPBにオープンバンキング規則の策定を要請した。銀行口座と仮想通貨取引所を接続するAPI活用で迅速な送金を目指す。大手銀行の反対姿勢も指摘した。
14:50
リミックスポイント、株式希薄化を伴わない仮想通貨購入方針を決議
株式会社リミックスポイントは10月23日、2026年6月まで株式発行による暗号資産購入を行わない方針を決議。今後は手元資金等を活用し、既存株主への希薄化を回避する。
11:57
ビットコインは弱含みで推移、米コインベースとロビンフッドにBNB上場へ
ビットコインは10万8000ドル台で弱含みの推移。米大手取引所CoinbaseとRobinhoodが相次いでBNB上場を発表し、規制環境の変化を示す歴史的な動きとして注目を集めている。一方、トランプ関税ショックで巨額利益を上げた大口投資家が再び大規模なショートポジションを構築しており、市場は警戒感を強めている。
11:15
米民主党議員ら、トランプ政権中東特使に仮想通貨開示要求 利益相反を指摘
米民主党議員らがウィトコフ中東特使に保有する仮想通貨などについて情報提供を求めた。トランプ一族のWLFI関連で利益相反の可能性を指摘している。
10:45
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、最大約1500億円調達をSECに提出 HYPEトークン購入含む
ナスダック上場のハイパーリキッド・ストラテジーズが最大10億ドル(約1,500億円)の資金調達を目指すS-1をSECに提出した。HYPEトークン購入を含む。7月設立後、早くも大規模増資計画。
10:30
計2600億円超相当のBTC、LuBian関連のウォレットから移動
計2600億円超相当の仮想通貨ビットコインが、マイニングプールLuBianに関連するウォレットから移動。トランザクションは4つに分けられて別々のアドレスに送金されている。
10:16
「ビットコインにとって2025年のゴールド高騰は好材料」Bitwise
Bitwiseは、ゴールドの価格上昇は仮想通貨ビットコインにとって好材料であるとの見方を示した。ゴールドの価格上昇の要因や市況を分析した上で、ビットコインにも同様のことが起きうると予測している。
10/22 水曜日
20:18
ソラナ(SOL)現物ETF、香港で初承認 10月27日取引開始
香港証券監督委員会がアジア初となるソラナ現物ETFを承認。ChinaAMC運用(香港)で10月27日取引開始。ビットコイン、イーサリアムに続く3番目の仮想通貨ETFとして、米国市場に先駆けた上場となる。
16:39
仮想通貨取引、米国で前年比50%増 トランプ効果鮮明に=2025上半期報告
TRMラボの最新報告書によると、トランプ政権下で米国の仮想通貨取引高が50%増の1兆ドル超に。日本は普及ランキング9位に上昇。ステーブルコインは前年比83%増で過去最高を記録。
16:30
注目の仮想通貨AI関連銘柄10選を網羅的に解説【2025年最新】
2024年注目のAI関連仮想通貨を10銘柄、時価総額・価格・年初来高騰率とともに解説。SUI、NEAR、TAOなど、AIとブロックチェーンを融合した主要プロジェクトの特徴について網羅的に紹介。
15:50
金融審議会、暗号資産のインサイダー取引規制と銀行の取扱要件が焦点に
金融審議会が暗号資産のインサイダー取引規制案を提示。DEX・P2P取引も対象に。銀行本体の取扱いは慎重に検討する一方、子会社には門戸を開く方針。無登録業者への罰則も強化へ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧