- ウィンクルボス兄弟、Reddit上で仮想通貨やビットコインに関して言及
- 仮想通貨取引所ジェミニを手がけるウィンクルボス兄弟が日本時間8日、世界最大級の掲示板サイトReddit上でAMAセッションを開き、ビットコインETFやビットコインの将来性、独自のステーブルコイン(GUSD)について語った。
仮想通貨取引所ジェミニのウィンクルボス兄弟、AMAでビットコインETF等について言及
仮想通貨取引所ジェミニを運営するウィンクルボス兄弟がreddit上でAMAセッションを行い、ユーザーからの250を超える様々な質問に対応し、仮想通貨市場に関する質問も複数見受けれた。
AMAセッションで見られたウィンクルボス兄弟の注目発言をまとめた。
ビットコインETFについて
SECの指摘した課題克服に向けて以下のステップで対応している事を明かした。
- 市場における行動ルール:規制に基づいた市場の促進
- 市場監視:ナスダックと提携して同取引所が誇る独自の市場監視技術、SMARTを仮想通貨取引所ジェミニに導入。
- 市場監視チーム:独自の監視チームを結成、市場における不正行為を監視。
- 自主規制団の結成:業界の取引所と連携して自主規制団体の結成を支援。
上記の4点を挙げた上で、キャメロン・ウィンクルボス氏は「我々はETF実現に向けて引き続き尽力していく」と述べた。
仮想通貨ジェミニを創設したウィンクルボス兄弟は過去に2度、ビットコインETFの申請を米SEC(証券取引委員会)に提出しているが、どちらとも却下された過去を持つ。
前回7月末にウィンクルボス兄弟の申請が却下された際、SECは申請を却下した要因の一つとして「ビットコイン市場における不正行為」を挙げていた。
しかしウィンクルボス兄弟は昨年8月に独自の自主規制団体「Virtual Commodity Association(VCA)」を発足したり、ナスダックのSMART技術を導入するなどして着実に将来的なETFの認可に向けて策を練っている状況だと言える。
機関投資家の参入割合は
またウィンクルボス兄弟が手がける仮想通貨取引所ジェミニにおいて機関投資家と一般投資家の割合はどうなのかという問いについて「双方から良い割合が見られている」と述べ、具体的な言及は避けた。
自主規制団体について
また昨年8月に結成された自主規制団体VCA(Virtual Commodity Association、仮想コモディティ協会)に関しては以下のように述べた。
2019年には市場監視、カストディやマーケットにおけるルールの選定におけるベスト・プラクティスを決める専門家グループの立ち上げを目指している。
金融、規制当局や法律事務所、コンサル企業などからの専門家がこのグループメンバーの候補だ。
各部門の専門家には仮想通貨取引所やカストディアンにおけるルールの設立を担うこととなる。
このルールを基に、仮想通貨取引所やカストディアンが消費者保護や透明性を促進すべく事業を運営するかを定めていく。
またこのルールはSECのETF申請に関して挙げられた2つの懸念点、市場操作と透明性の欠如への改善策である。
ビットコインの将来性について
またウィンクルボス兄弟は仮想通貨市場のドミナンス51.8%を占めるビットコインについても言及し、2012年にその将来性を見出してから、「仮想通貨の王様」に関する姿勢が変わっていない事を示した。
タイラー・ウィンクルボス氏は以下のように語った。
我々のビットコインに対する前向きな姿勢は変わらない。ビットコインは金よりも金として機能すると思っている。もし我々の予想が正しければ、ビットコインの時価総額は金の時価総額7兆ドル(約760兆円)をいずれ超えるだろう。(現在は7.6兆なので約100倍)
またスケーラビリティ問題においてビットコインが「価値の保存」手段として優れているか、または「価値の送付」手段として優れているかに関しては以下のように見解をまとめた。
現状、私はビットコインは「価値の保存」として見ているが、確かにそれは「価値の送付」としての定義と矛盾している。
お金は両方でいるのは難しい。しかしスケーラビリティに関しては分散化が主な焦点であるべきだ。
ビットコインのドミナンスについて
さらにビットコインは仮想通貨の時価総額で1位の座を保っているが、今後もこの状態は続くのかという問いに対して、キャメロン・ウィンクルボス氏は以下の様にコメントした。
ビットコインは仮想通貨の本家だ!「価値の保存」としてネットワーク効果が見られているビットコインを打ち負かすのは困難だろう。
STOについて
また注目が集まるSTOについてタイラー氏は以下の通り述べた。
私は大きなファンだ。2019年は本格的で興味深いSTOの使用事例が見られると期待しているし、今後さらに人気になると思う。
独自発行のステーブルコイン、ジェミニ・ドル(GUSD)について
さらに仮想通貨取引所ジェミニが昨年9月に発表した米ドルにペッグされている独自のステーブルコイン、ジェミニ・ドル(GUSD)が今後どのようなポジションを狙っていくのかという質問に対して、キャメロン氏は以下のように答えた。
我々は米ドルをブロックチェーン上で提供するためにジェミニ・ドルを開発した。今後dAppsや、仮想通貨サービスの利用に貢献する事ができる。
確かに送金目的の利用も可能ではあるが、既存の銀行を基にした送金ネットワークと競合するより新たな未来を支える通貨として見ている。
ジェミニにおける上場通貨の選考プロセスについて
最後に仮想通貨取引所ジェミニにおいてどのような選考プロセスを経て上場通貨を選別しているかも明らかにした。
ジェミニが参考にする主な項目は以下の4点である。
- 運営チーム
- 法的な分類(有価証券ではない事)
- 時価総額の規模
- 技術面
ジェミニは米ニューヨーク州からビットライセンスを取得している数少ない取引所で、ビットコイン先物を提供するCboeやCMEが同取引所の価格を参考にするなど、規制当局からも評価を得ている。そのため、ジェミニの選考プロセスは注目に値すると言えるだろう。
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