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BNBチェーン最大のDEX・パンケーキスワップ、DeFiの裾野を広げる挑戦と日本市場への期待

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

BNBチェーン上で運営されているDEX(分散型取引所)の中で、最大規模のPancakeSwap(パンケーキスワップ)。現在では複数チェーンに対応するマルチチェーンDEXへと進化している。取引の自動化を実現するAMM(自動マーケットメーカー)の採用、流動性の提供を通して報酬を得られる仕組みなどが特徴で、ネイティブトークン・CAKEを通じてユーザーが運営への投票権を持つこともできる。

2020年9月のサービス開始以来、低コストと多様な収益機会で注目を集めてきたパンケーキスワップは昨年12月、トークン発行プラットフォーム「PancakeSwap Springboard」をローンチ。BNBチェーン上で、特別なコーディングなしにトークンを迅速に作成、上場させられる仕組みだ。

プロジェクトでHead Chef を務めるKids(キッズ)氏に、パンケーキスワップの特徴とDEXの未来を聞いた。

BNBチェーン上で最大の預かり資産

──パンケーキスワップがBNBチェーン上で最大のTVL(Total Value Locked)を誇る理由は。

キッズ氏:理由は三つある。第一に、この業界の初期から4年間活動を続けてきたこと。私たちは先駆者としての強みがあり、DeFi(分散型金融)サマーも経験して堅実なビジネスケースを築いた。BNBチェーンに最初から存在していたことで、強固なコミュニティを形成できた点も大きな優位性だ。

第二に、製品面での進化。多くの人はパンケーキスワップを単なるAMM型のDEXと考えがちだが、実際にはバージョンごとに最適化を重ねてきた。AMMバージョン2から始まり、現在はバージョン3、そしてパンケーキスワップ・インフィニティ(PancakeSwap Infinity)と呼んでいるバージョン4まである。より効率的でスムーズなUXと、DeFiに簡単に参入できる機会を提供している。こうしたコア製品の改善も、多くのTVL獲得に役立っている。

第三に、サービスの拡張だ。スポット取引に加え、パーペチュアル取引や予測市場を提供してきた。過去にはNFTやゲームも手がけ、幅広いニーズに応えてきた。

幅広いユーザーのニーズを満たせる点が、現在のTVLを支えている。

数クリックでトークン発行が可能

──2024年12月にPancake Swap Springboardを発表したが、エコシステムにどのような効果をもたらしているのか。

キッズ氏:Springboardは昨年12月に導入したトークン発行プラットフォームだ。狙いは、新しいユーザーやプロジェクトの参入障壁を下げることだった。

従来、プロジェクトがトークンを発行するには複雑なステップが必要だった。さらに、すべてのプロジェクトがスマートコントラクトのコーディングなどを完全に理解しているわけではないため、DeFiでプロジェクトを開始したり、立ち上げたりするには非常に高いハードルがあった。

Springboardはこの課題を解消し、数クリックでトークンを発行できるシンプルな仕組みにした。既に多くの利用を集めており、人気を得ている。

さらに、Springboardはパンケーキスワップのコア機能であるスポット取引とも強く結びついている。取引には流動性が不可欠であり、それがなければシームレスな体験は提供できない。Springboardによって新しいプロジェクトが容易に立ち上がり、流動性が供給されることで、エコシステム全体が強化されると考えている。

規制への向き合い方とセキュリティ

──日本ではDeFiに関する規制が整備途中だが、この状況についてどう見ているか。

キッズ氏:日本は早期にビットコイン(BTC)をはじめとする暗号資産を定義した国で、近年は規制整備がより進んでいる。ただ現状ではおそらく、中央集権型の金融(CeFi)や取引所(CEX)を前提としたルールが多い。日本に限らず、世界的に見てもDeFi規制はまだ初期段階にあるのだが、私たちは規制の進展を歓迎している。

明確なルールがあれば、事業者も将来の方向性を描きやすくなるからだ。主要なステークホルダーとの協力関係を築く助けにもなる。規制の明確化は、パンケーキスワップのようなパーミッションレスなプラットフォームが成長し、ユーザーを拡大する大きな後押しになると考えている。

──中央集権型取引所(CEX)と違い、DEXではユーザー自身が資産を管理する必要がある。セキュリティリスクについてはどう考えるか。

キッズ氏:セキュリティは常にDeFiの重要なテーマだ。パンケーキスワップはパーミッションレスなプラットフォームであり、ユーザーは自分のウォレットと資産を直接管理する。そのため、ユーザーが一定のリスク意識を持ち、自己防衛する方法を理解している必要がある。

しかし、それはパンケーキスワップが何もしていないという意味ではない。新機能や製品はすべて大手監査会社によるレビューを受け、リリース後はバグバウンティプログラム(ホワイトハッカーやセキュリティ専門家などの支援を得て、バグ・脆弱性に対応する仕組み)を実施している。外部の専門家やユーザーから脆弱性の指摘を受けられる仕組みを整えており、私たちが認識していなかった重大なリスクを特定した場合、一定の報酬が与えられる。

また、スポット取引では「MEVガード」を導入し、ユーザーはワンクリックでフロントランニングやサンドイッチ攻撃を防止できる。教育面にも力を入れており、ブログや動画を通じて、ウォレット設定やフィッシング対策など自己防衛の重要性を繰り返し伝えている。

BNBの認知度向上が課題

──CAKEトークンを通じたコミュニティ主導のガバナンスは、プロジェクトの成長にどのように影響を与えたのか。

キッズ氏: コミュニティガバナンスはDeFiの核心的な原則の一つ。ほとんどのDeFiプロジェクトは現在、コミュニティがガバナンスに参加できるようになっているが、パンケーキスワップも当初からこの仕組みを備えている。CAKE保有者は投票を通じて、資金の配分や新規プロジェクト支援など、プロジェクトの重要な意思決定に参加できる。

この仕組みにより、私たちはコミュニティが何を求めているのかを把握できる。投票はユーザーの声を反映し、今後の成長戦略を考える上で大きな指針になる。

──BNBコインとBNBチェーンは日本の取引所では扱いが少なく、他の国と比較すると認知度が高くない。

キッズ氏:確かに日本ではBNBの認知度向上が課題だ。パンケーキスワップはパーミッションレスのプラットフォームであり、誰でもウォレットを接続して多様なトークンを取引できる。現在はBNBチェーンにとどまらない10のチェーンに対応しており、BNBに限らない幅広いトークンを利用できる。

リアルイベントを通して得た自信

──WebXに参加した狙いと手応えは。

キッズ氏:日本市場での存在感を高めるためだ。パンケーキスワップは、APAC(アジア太平洋)での取引が非常に活発で、日本は重要な市場の一つ。会場ではプラットフォームの特徴や取引可能なトークン数、ウォレット接続の方法などを紹介し、日本コミュニティとの関係強化に努めた。

──来場者からの反応は。出展ブースでは(本物の)パンケーキを振る舞うなど、注目を集めていた。

キッズ氏:非常に好意的なフィードバックを得ることができた。日本や他国で今後開催されるコミュニティイベントでも、同様の成功を収められるという自信につながった。

また、数多くの関係者と直接対面し、様々な種類のパートナーシップについて議論できたことも大きな収穫だった。多くのDeFiプロトコルはほとんどリモートで作業しており、主要なパートナーとさえ、あまり会うことがない。このようなイベントは物理的なつながりを築く貴重な機会。今回のイベントに参加でき、とても光栄に思っている。

|インタビュー:CoinDesk JAPAN広告制作チーム
|構成・文:瑞澤 圭
|写真:Pancake Swap提供、Shutterstock

※当記事は、CoinDesk JAPANに掲載された広告シリーズ「Sponsored by WebX」からの転載です。

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