WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

JPモルガンCEO、FRBの追加利下げに慎重論 インフレと米国経済の展望を語る AIとブロックチェーンは現実

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FRB利下げの可能性を疑問視

JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者は、CNBCの独占インタビューで、米連邦準備制度理事会(FRB)による更なる利下げは、インフレが収束しない限り困難になるとの考えを示した。

米国のインフレ率は現在3%で停滞しているが、ダイモン氏は今後、インフレ率は下降ではなく上昇に転じると予想している。同氏はまた、景気後退による利下げではなく、適度な経済成長による緩やかな利下げが望ましいとの見解を示した。

また、トランプ大統領が公言したように、FRBの独立性を強く支持すると強調。監督や規制領域においてFRBは独立しているとはいえず、過剰な監督や規制は「剪定されるべき」だと述べた。

さらにダイモン氏は、FRBは「失業率、金利、インフレ」という得意分野に集中すべきだと指摘。FRBは金利を決定するが、実際にはインフレ率の上昇に反応して対応策を講じる「追随者」であり、全てを決定する者ではないと付け加えた。

関連:アーサー・ヘイズ、トランプ政権の金融緩和でビットコイン340万ドルのシナリオを試算

米国経済の見通し

現在の米国経済に対する意見を求められると、ダイモン氏はデータにいくつかの矛盾があるものの、全体として低失業率の維持と消費の堅調さを指摘した。一方、低所得者層では明確に経済的に少し苦しい状況にあり、信用喪失の微増も見られる。これらを総合すると、経済の弱体化の兆候とも捉えられるが、「大惨事」ではなく、単なる弱含みにとどまるとの見方を示した。

経済を支えるポジティブな要因として、同氏は政府による減税措置などの景気刺激策や、AI関連の設備投資(主にAIデータセンター)の大幅な増加を挙げた。

ただし、インフレについてはより慎重に考えており、世界的な財政赤字の拡大、世界的な再軍備、貿易構造の再編などがインフレを誘発する可能性を指摘した。

同氏は関税収入の推定4,000億ドル規模を短期的な財政赤字緩和のオフセットとして評価しつつも、自由貿易の支持者として不公正な貿易や国家安全保障以外の関税拡大を避けるべきだと主張した。

一方、トランプ政権による包括的な税制・財政改革法「One Big Beautiful Bill 」(一つの大きな、美しい法案)の成立により、来年から多くの景気刺激策が導入されるとともに、規制緩和が実現するため、経済成長が期待されると見ている。

ダイモン氏は規制緩和を成長戦略の要と位置づけ、現政権の成長重視政策が財政赤字削減の一助になると評価した。一方で、財政赤字への本格的な取り組みは不十分であるとして、最終的には合理的なアプローチが必要になると指摘した。

関連:トム・リー予測、FRB利下げでビットコインとイーサリアムが3ヶ月以内に大幅上昇か

ビットコインとステーブルコイン

暗号資産(仮想通貨)についての考えを聞かれるとダイモン氏は、ビットコイン(BTC)は他の仮想通貨とは切り離して考えるべきであり、ブロックチェーンは現実のものだと強調した。

JPモルガンでは数年来、JPMコインを利用した決済を行なってきたと同氏は指摘。ステーブルコインについては「現実のものとなる」と考えており、JPモルガンでもステーブルコイン・プロジェクトが始動している。また、銀行業界では、コンソーシアムによるステーブルコインの開発、もしくは自社運用を検討中だと付け加えた。

もしステーブルコインがミューチュアルファンドのようなものとなれば、同等の規制が必要となり、利子の支払いが鍵となると指摘。JPMコインには利子が付く可能性があると付け加えた。

米ドル建のステーブルコインは、ドル保有や個人間の送金用途などで海外での需要が大きくなると同氏は予想している。ただし中央銀行間の利用については不明だと述べた。

ダイモン氏は、ステーブルコインについて特に心配していないが、その動向については常に把握し、理解しておくことが重要だと主張した。

関連:米CFTC、ステーブルコインをデリバティブ取引の担保として認可

AIは現実

ダイモン氏は AI自体は現実のもので、JPモルガン社内では2,000人がAIに取り組んでおり、500ものユースケースがあると指摘した。同社では、大規模言語モデルと小規模言語モデル、オープンソースモデルとクローズドモデルといった多様なアプローチを組み合わせることで、社内やクライアントのニーズに最も適した方法を採用していると説明した。

同氏は、AIが「人類が抱える深刻な問題を解決する」可能性に期待を寄せる一方で、他のテクノロジーと同様、悪用される可能性もあり、すでに多くの決済システムやサイバー空間でその例を目にしてきたと述べた。

巨額の資金が流入しているAI投資については、これまでの様々な対象に対する投資ブーム同様、一部の投資は「バブル状態」にある可能性を認め、全ての投資が成功するわけではないと冷静な見方を示した。

関連:エヌビディア、インテルに7400億円投資でAIチップ共同開発へ 株価22%高騰

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/10 月曜日
15:50
英当局、金トークン化で大手銀行と協議=FT報道
英FCAとイングランド銀行が5月公表の文書で、トークン化した金を担保に使う検討に言及していた。FT報道によると、FCAは大手銀行と個別協議を進め、数カ月以内に金に特化した規制方針を示す見通しだという。
15:17
CMEヘッジファンド、ビットコイン先物で稀な買い越しに=アナリスト
CryptoQuant CEOのKi Young Ju氏が10日、CME上のヘッジファンドがビットコイン先物でネットロングに転換したと指摘。ベーシス取引による構造的ショートが崩れた稀な動きで、強気転換のシグナルとして注目される。
13:51
米上場Empery Digital、1635BTCのビットコイン売却
米ナスダック上場のエンペリーデジタル(Empery Digital)が7月1日から8月6日にBTCを1,635BTC売却したと10-Qで開示。担保954BTCを除く非拘束BTCは325BTCまで減少し、6月末比76%減となった。AI事業への追加出資リスクも残る。
13:27
「クラリティー法不成立でも仮想通貨業界は前進可能」グレースケール分析
グレースケールは、クラリティー法が不成立でも仮想通貨市場の発展は続くと分析している。一方で法制度が整わなければ投資や起業が海外に流出するリスクを指摘した。9月の上院採決が最初の関門となる。
12:59
ビットコインの新規ウォレット数が過去一年で最高水準
ビットコイン自己管理型ウォレット「コールドカード」からの資金盗難を受けて、ビットコインの新規ウォレット作成数やアクティブウォレット数が急増している。
11:24
米納税者の仮想通貨申告、32%から56%にとどまる=研究
仮想通貨を保有する米国内納税者の申告率は32%から56%にとどまるとの推定も。米IRSは仲介業者による申告様式「1099-DA」提出を2025年分から義務化し、業者報告との不整合が税務調査の焦点になるとみられる。米CNBCが報じた。
10:31
サムスン電子、今年中にウォレットへステーブルコイン導入=報道
サムスン電子は今年中、一部国でウォレットへステーブルコインの口座開設・海外送金・決済機能を導入すると表明。米サンドマークの取材に書面で回答し、7月のGalaxy Unpacked構想に初めて導入時期を示した。既存機能との違いも解説する。
09:37
ビットコインBIP-110分岐、セイラー氏「フォークに意味なし」
仮想通貨ビットコインは8日、「BIP-110」を支持するチェーンが少数派で分岐した。「BIP-110」への賛成はわずか2.5%にとどまり、大半の採掘者は既存ルールを支持している。
08:34
RWA取引高、無期限先物DEXで7月過去最高=CryptoRank
クリプトランクの調査によると、無期限先物DEXでの7月のRWA取引高が月間約1,410億ドルの過去最高を記録。前月比約19.5%増で、株式の比率が51.1%に上昇したという。年初来の伸びと注目材料を整理する。
07:50
キャシー・ウッドCEO、米雇用統計後も強気 ビットコインへ期待表明
アークインベストのキャシー・ウッドCEOが8月9日、雇用統計を受けても景気認識は強気と表明。デフレ懸念やドル指数、原油安を指摘し、ビットコインとステーブルコインをエージェント商取引の受益者に挙げた。
08/09 日曜日
11:30
ビットコイン1020万円台で上げ渋り、CPIと利上げ観測が焦点|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)は対円で1020万円台に持ち直すも上げ渋りが続く。米CPIと利上げ観測、中東情勢を巡る原油動向が目先の相場の方向感を左右する。
09:25
週刊仮想通貨ニュース(8/7)|スペースX決算・相場分析・金融庁の規制対応のまとめ
今週は、スペースXの上場後初の四半期決算、アーサー・ヘイズ氏やクリプトクアントなどによる仮想通貨ビットコインなどの相場分析、金融庁の規制対応に関する記事が関心を集めた。
08/08 土曜日
14:00
ブラジル中銀、仮想通貨送金に最大24時間の遅延義務付け
ブラジル中銀は8月7日、詐欺対策として一部の仮想通貨送金を最大24時間遅延させる新規則を発表した。来年施行され、1万ドル超の海外仮想通貨企業や自己管理ウォレットへの送金が対象となる。
13:00
ロシア当局、ウクライナ発詐欺に関与した違法仮想通貨交換所を摘発 20人超拘束
ロシア当局がモスクワ・シティで違法な仮想通貨交換所9カ所を摘発し20人超を拘束した。ウクライナ拠点の詐欺で盗まれた資金の送金に利用されていた。
11:20
サークル、USDCとCCTPをXレイヤーに導入
ステーブルコイン発行企業サークルが、USDCと相互運用プロトコルCCTPをOKXのXレイヤーに導入したと発表した。仮想通貨取引所OKXの利用者はドル建て資産のクロスチェーン移動や分散型金融での活用が可能になる。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧