
BNBチェーンに拡大
資産運用大手のフランクリン・テンプルトンは24日、トークン化プラットフォーム「Benji Technology Platform(以下、Benji)」がBNBチェーン(BNB)に対応したことを発表した。
Benjiが対応するブロックチェーンはBNBチェーンが9個目。フランクリン・テンプルトンはBenjiをBNBチェーンにも対応させ、RWA(現実資産)トークン化事業の拡大を目指す。
RWAとは
「Real World Asset」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債券等の有価証券などが含まれる。
Benjiはブロックチェーンを活用した技術群やシステムも指す名称で、トークンベースの投資や管理、運営を行うために使用する。現在はBNBチェーン以外にも、ステラ、イーサリアム、ソラナ、Baseなどのブロックチェーンで展開している。
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今回の発表で、フランクリン・テンプルトンのデジタル資産部門のトップを務めるRoger Bayston氏は以下のようにコメントした。
我々の目的は、より多くの投資家が活発に活動している場所で、セキュリティとコンプライアンスを最優先してトークン化の可能性を広げ続けることである。
これからBNBチェーンと協力し、世界の個人と機関の顧客のために、より高い実用性と強化された機能を持つトークン化資産を提供していく。
BNBチェーンのメリット
今回の内容は、BNBチェーン側も24日に発表を行なった。発表の中で、フランクリン・テンプルトンは拡張性が高く処理が速いブロックチェーンにアクセスできるようになったと説明。また、BNBチェーンがコンプライアンス対応に適したブロックチェーンであるとも述べている。
そして、今回のパートナーシップは、BNBチェーンのインフラが規制下の大規模なRWAをサポートできることを強く示していると主張した。
BNBチェーンの事業開発部門のトップであるSarah Song氏は、以下のようにコメントしている。
BNBチェーンは、トークンの発行体が他のブロックチェーンでは見つけることができない専用の環境を備えている。1つのエコシステムの中で、決済の速さ、手数料の低さ、規制に準拠できるデータツールを提供している。
フランクリン・テンプルトンが我々のネットワークにBenjiを拡大すると決断したことは、トークン化金融商品の主要な展開先としてのBNBチェーンの役割を明確に示している。
なお、今月10日にフランクリン・テンプルトンは、BNBチェーンと関係の深いバイナンスとパートナーシップを締結したことを発表。ブロックチェーン技術を活用して、伝統金融と分散型市場の速さとアクセス可能性を融合させるとし、広範な投資家を対象にデジタル資産の新たな取り組みを開始したり、ソリューションを開発したりすると説明していた。
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